#562 今の状況に対して“持ってる選択肢“を数えよう
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、両立期にぶつかる三つの壁を乗り越えるためのオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
今日はまた、チャンネルの質問ボックスにいただいた2つのご質問を取り上げたいと思います。
ちょうど同じタイミングで、しかも、すごく同じことを考えたいと思っている質問なんだなと思いましたので、2つ合わせて取り上げたいと思います。
ウサギさんと、スーパーヒーローさんです。
このニックネームがたまらないですよね。
職場に感じるギャップ
まず、ウサギさんはこんな感じです。
【3人の未就学児を育てるワーキングマザーです。
チームの雰囲気があまり良くなく、その職場から逃げたい気持ちになっています。
上司は、毎日長時間労働し、疲れ切り、業務内容も楽しいものではないため、ため息ばかりつき、愚痴をいつも言っており、楽しく働いていません。
チームメンバーも批判的な言葉を発することが多く、生き生きとした職場とはかけ離れています。
自身が言われていなくても、マイナスの言葉のシャワーを浴び続けると、やる気が減退します。
他人を変えるのは難しいし、私は数年間は異動もできないため、どうしたらいいか悶々としています。
私はできるだけポジティブ思考で、明るく楽しくやりがいを持って、仕事時間を過ごしたいと思っているため、どうも今の仕事時間が嫌です。
上司の気質もありますが、業務内容がそうさせていることもあると思います。
仕事なんてそんなもんだよと割り切るのか、もう見切りをつけて、次の職業選択をした方が賢明なのか、悩ましいですので、小田木さんの見解をお聞きしたいです。】
ウサギさん、ありがとうございます。
もう一つ、実は同じようにご質問をいただいてますので、こちらも取り上げさせていただきます。
スーパーヒーローさんです。
【こんにちは。冒頭のアナウンスで”仕事が楽しいと言い合えることが喜び”と小田木さんはおっしゃっていますよね。
私もそれに大変共感します。
しかし、私の同僚は、「仕事は辛くて楽しくないものだ。休日に思い切り楽しむためのお金稼ぎに過ぎない。」と割り切っています。
そんなふうに働いている人が多い印象の職場です。
私は、人生の大半を過ごす職場において、できるだけ多く楽しい時間を過ごしたいと思っていますが、難しいことなのでしょうか？
”楽しい”というのが、個人の捉え方で決まったり、漠然とした概念なので考えづらい点ではありますが、そのように楽しそうに働いていない同僚達に囲まれながら働くことに違和感を感じています。】
こちらが、スーパーヒーローさんのご質問です。
スーパーヒーローさん、ありがとうございます。
今日は、ちょうど同じタイミングにチャンネルの質問ボックスにいただいたウサギさんとスーパーヒーローさんの2つのご質問を取り上げているのですけれども、これは驚くほど同じことをテーマにいろいろ考えていらっしゃるんだなと感じました。
今の職場でギャップを感じている。
これが共通のテーマですよね。
何のギャップかというと、どんな環境に自分の身を置きたいかという自分の希望と現実のギャップでもあるし、どんな仲間と仕事をしたいか、ここについても、自分の希望と現実のギャップがある。
この双方のギャップなのかなと思います。
価値観は違って当り前
あえて、相手との価値観のギャップという表現を、私はしないようにしました。
なぜならば、価値観は違って当り前なので。
何のために働くか？とか、仕事をする上で何を楽しいと感じるか？というのは、一人一人違いますよね。
私は、価値観のことを考えると、SEKAI NO OWARIっていらっしゃるじゃないですか。
SEKAI NO OWARIのDragon Night（ドラゴンナイト）の歌詞をすごく思い出すのですけど、私はこの歌が大好きなのですが、皆さん、Dragon Nightの歌詞は分かりますか？この中で、
【人はそれぞれ「正義」があって
争い合うのは仕方ないのかも知れない
だけど僕の嫌いな「彼」も
彼なりの理由があるとおもうんだ】
後半にいくと同じように、
【人はそれぞれ「正義」があって
争い合うのは仕方ないのかも知れない
だけど僕の嫌いな「正義」がきっと
彼を傷付けていたんだね】
この歌詞、すごくないですか？
正しさって難しいねと言ってくれる、気付かせてくれるなと思うんですよね。
自分の正しさは、相手の正解じゃないかもしれないということと、自分に事情や理由や信念があるように、相手にも同じように事情や理由や信念があるんだよね。だから、正しさって難しいね、こういうことなんだなと思っています。
つい忘れがちになっちゃうので、たまに歌を聴いて思い出すようにしています。
最近我が家では、第何次かのSEKAI NO OWARIブームがやってきているので、この歌を長女ちゃんや次女ちゃんとも聴いてます。
今の状況に対してどれぐらい選択肢を持っているか？
そんなわけで本題に戻ると、たぶんウサギさんのお話も、スーパーヒーローさんのお話も、価値観のギャップの話ではなくて、今の職場でお二人が感じているギャップ。
それは、どんな環境に身を置きたいかのギャップであり、どんな仲間と仕事がしたいかの、自分の理想と現実に対してのギャップだな、こういう捉え方ができるなと思いました。
そこからスタートすると、これって選択肢の話だなと思いました。
それって単純に、転職した方がいいのか、しない方がいいのかではなくて、転職も含めて、今の状況に対して自分がどれぐらい選択肢を持っているか？もっと言うと、自分がどれぐらい選択肢を洗い出して、かつ選べるか？
ここがすごく大事になってくるんじゃないかなと思います。
選択肢って、実は結構幅広で、例えを挙げてみますので、どのぐらい選択肢が持てそうか、ちょっとイメージをしながら皆さんも聴いてみていただければと思うのですけれども、まず一つは、自分を変えるという選択肢が取れますよね。
例えば、今の状況を割り切るとか、もしくは、受け入れちゃう。
例えば、「楽しくないけれども、給料がいいからよしとしよう。」と割り切っちゃう。
もしくは、「きついけれども、成長できるから、この環境を受け入れちゃおう。」
もしくは、「仕事は仕事、会社以外の自分が成長できて刺激を受けられる居場所を作って、それでトントンにしよう。」
これは、自分を変える系の選択肢ですよね。
他に、環境を変える系の選択肢もあると思います。
例えば、上司と一緒になって変えるのか、上司は難しいから、部長みたいなところに働きかけるとか、もしくは、同僚と一緒になって変える。
こういう選択肢もあるかもしれない。
あとは、異動も転職と同じぐらい選択肢ですよね。
できるできないは別として、まず並べるという意味では、他部署に異動できないか掛け合う、人事に相談する、もしくは、異動したい先の部署に自分を売り込む。
そして、もちろん転職も選択肢ですよね。
ただ、転職だけだと、あまりにも漠然としてますので、これが実際に転職に動けるのかとか、具体的な検討先を洗い出せるのか？
転職って、内定をもらって初めて、そこが選択肢になるわけなので、転職という方向性において、具体的にどんな選択肢が並べられるか動いてみるというのが、転職に関しての選択肢になるかなと思います。
自分はどうできるか？を並べて吟味する
今、バーっと洗い出しましたけれども、おそらく、これはそもそも取れないとか、もしくは、物理的に難しいとか、そういうのもいっぱい出てくると思うんですよね。
特に転職なんかは、よくいろんな調査データが出ているのですけれども、最近見たものでいくと、コロナ禍で転職を検討した人というのは、7割にのぼるけれども、実際に転職をした人は、1割にとどまるという。
転職意向はあるけれども、転職活動をしなかった人の最大の理由が、転職活動をする時間と手間がかかるだったという。
なので、転職も選択肢になるかどうかというのは、本当に選択肢にできるか？ということも含めて、考える必要があるということですよね。
何を考えたいかというと、今の状況にギャップを感じているお二人のメールから、今の状況のままでは苦しい、しんどい、なんとか変えられないかと思っている気持ちが、すごくすごく伝わってくるなと感じました。
今のままの状況では、自分自身も疲弊してしまう。例えば、成長できない。
だから、せっかく仕事に時間を投じるのであれば、やりがいを持って仕事をしたいとか、成長できる経験を積みたい、こう思う気持ちはめちゃくちゃ分かります。
だからこそ、そういうタイミングでは、「自分がどうしたいか？」を考えるのと同じぐらい、「自分はどうできるか？」どんな選択肢を持っていて、その選択肢は選び得るのか？これを並べて吟味していくことができると、いいんじゃないかなと思います。
なぜならば、今の状況下で自分は歩みを前に進めているという手ごたえを持つことができますので。
選択肢がない、詰んだ状況というのは、すごくしんどいですからね。
いずれにしても、ウサギさんとスーパーヒーローさんを心から応援しています。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子（おだぎともこ）です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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