#8 夫から「子どもと仕事どっちが大事なの?」と言われたら
今日は「パートナーとの関係性」というものをテーマに番組を作っていこうと思ってます。こんなメッセージをいただいたんです。ミサさん、コメントありがとうございます。
まさにサプリとして毎朝勇気をいただいております。夫から「子供と仕事どっちが大事なの?」と言われたことがあります。私にとっては対比するものと思っていなかったので、周りからそう見えていることがショックでした。小田木さんは仕事と両立される中で家族の協力理解をどう育んでいかれましたか?
「子供と仕事どっちが大事なの?」と言われてしまった、ショックを感じているというコメントです。
私も夫に「子どもがかわいそう」って言われた経験があります
私は、こうを言われた時のミサさんの気持ちがありありとわかるんです。「いや、そうじゃない」っていう反発もあるし、パートナーに言われた時のショックも結構強かったんじゃないかなと思います。
と言うのも、私も実はほぼ同じ経験をしました。私が言われたのは「こんなに小さいのに保育園に預けるなんて、子どもがかわいそうだよ。」って言われたんですね。
ミサさんのコメントと私の経験も含めながら、このボタンの掛け違いというか、パートナーとの関係性をどう考えていくのかを今日のテーマにしたいと思います。
私がこの言葉を言われたのは、2人目の育休復帰時でした。私は2人目の育休は6ヶ月で復帰しようと思ったし、実際に復帰をしました。
なぜ、そう考えたのかというと、2人目で子育てだとかその後の仕事との両立もだいぶ慣れている実感があったのと、仕事が好きだっていうのもありました。そして、私の2人目の出産は、今所属しているNOKIOO(ノキオ)という会社が創業した時期とほぼ同時に妊娠が分かったんです。なので、仲間にも「ちょっと待っててね」っていう形で産休を取らせてもらったので、早く復帰して「役に立ちたいなぁ」って思ってました。
保育園がいいところだっていうのも知っているし、2人目としての経験値もあるので、私にとっては妥当で合理的な判断だと思っていました。
当然、夫も「あーいいんじゃない。」みたいな形で、選択肢を受け入れてくれるだろうなと思っていたので、「私決めたんだけどさ。」みたいな形で復帰の予定を伝えたところ、「こんなに小さいのに、保育園に預けるなんて子供がかわいそうだよ。」と言われてしまった。
この時に私がしたリアクションが最悪だったんですけれど。この言葉を聞いて、私は「はっ?!じゃあ私は可愛そうじゃないっていうわけ?」って言ってしまい、最悪のリアクションをしてしまいました。
ちょっと、穴があったら入りたいっていう感じです。
ワタシの失敗経験を分析してみます
ちょっと段階的に分解して行くと、まず大前提として「子どもが1番である」っていうところを否定する人はいないと思ってます。「子どもが生まれた時から、自分の命より大事ですけど何か」ってくらい、全く揺らぐことがなくて、仕事をしているか、していないかとか関係なくて、大前提として子どもが1番なんです。
「仕事か子どもか」っていう2者択1とか、天秤型の構造ではないっていうのも私たちとしては、言うまでも無しじゃないですか。
「両方大事だし、両方大事にしながら仕事をしていきたい、人生を送っていきたい」これのどこがダメなのか。第1、両方大事っていうのは、成立するし。
でも、今回の話はここじゃないんですよね。私の失敗経験も踏まえてのポイントは「相手」だと思います。相手がどんな世界観を見ているのか、相手は何を望んでいるのか、そして何を心配しているのか。
その言葉の背景にっていうところを、私はきちんと考える必要があったかなと思います。
最悪のリアクションをした私ですけど、その後冷静になって2人で話をすることができました。
そこでわかったことは、夫が「こんなに小さいうちから、保育園に預けるなんてかわいそうだよ」って言った、その背景には2人目の育休の見方がまず違ったということです。
夫にとっての2人目の育休は、夫婦の中で「最後の育休で、今後は経験できない子どもとの時間」という考え方をしていたんです。だからこそ「出来る限り長く一緒にいて欲しい。復職したら忙しくなるし、働くこと自体は反対してなくて、むしろ賛成しているし、応援している。だからそこはもうちょっと長く育休をとっていいんじゃないか。半年なんて何も変わらない。」そんなふうに考えていたんですね。
さらに、私が自分ひとりで決めて、「決めたから」みたいな感じで復職時期を勝手に決められてしまったこともショックだったと思います。自分も保育園の送り迎えや家事を一緒になってしていくので2人で話し合って決めるべきことを勝手に決められてしまって、いきなり言われて傷ついた。そんなところですかね。
もうひとつ大事な部分なんですけれど、さらに1段上のビジョンと言うと大げさですけれど。何を大事にしたいかって考えているところでいくと、子どもを大事にしながら、良い環境を作っていきたいし、何より共働きでやっていく中でも笑顔で生活していきたいっていうところが希望としてあったということがよくわかりました。
夫婦が対立せず肩を並べて歩む方法
最終的に目指すビジョンが同じなので、そのビジョンに向けて通る経路、踏むステップっていうところは、合意形成の余地があるんです。そこから私も、あなたが子どもを1番に考えているように、自分も子どもが1番ということは何も変わらない。
その中で、今回の判断をした背景や考えていること、仕事の状況と私自身が笑顔でいるためにその方が良い選択肢だと思ったっていうところを伝えながら話し合いをしました。
結果(夫はもしかしたら押し切られたと思ってるかもしれないですけれど)6か月で復職を果たして、夫と協力しながら両立生活をつくっていくということができました。
私自身の反省も踏まえて、夫婦関係っていうのは「対立構造」で考えてはいけないなと思いました。私の言うことをわかってくれないとか、こちら側の目線だけではなくて、向かい合ってファイティングポーズをとるんじゃなくて、並んで肩を組むイメージで対話をしていく必要があるなと思いました。
対話なので、特に相手の話を聞くこと、相手の見ている世界感や考え方を理解して、その上で自分の気持ちを共有しながら、お互いの1番上の希望をきちんと握手して叶えていく。そのための手段について、合意形成していくことを考える必要があったなと思っております。
対立からは何も生まれないかもしれないですね。
ミサさんはまだこの失敗経験の前に、色々できることがあると思いますので、いい関係性を育んでいっていただきたいと思います。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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