#238 ママになる、という表現に違和感を持つ理由
今日は木曜日ですので、チームVoicyの26歳リナちゃんの素朴な疑問に答えるという形で放送を進めたいと思います。
今日、リナちゃんからもらったネタはですね、
【先日、社内のメンバーと「ママ」と呼ばれることについて少し議論しました。小田木さんは、世間やパートナーからママと呼ばれることに抵抗ありますか?】
どんな議論だったかというと、子どもがまだいない立場で、「ママ」という呼称が使われるとハッとする。
それが多いと違和感を感じる。
そんなところから、出産後に世間から「ママ」と呼ばれることに抵抗がある人って、どれくらいいるんだろうね?とか、当事者になれば変わるんだろうかね?
そんな会話に、さらに子どものいるKちゃんが、夫には「私はあなたのお母さんじゃない」とよく言うよ、そんな話をしながら盛り上がったと。
こんな議論だそうです。
ママになる、という表現に違和感を持つ理由
これ、皆さんどうですか?
もちろん子どもにとってはママであり、お母さんですので、そこはたぶん違和感はないんじゃないかなと思います。
そうじゃない場面で、子どもを持つ女性を指しながら、「ママ」と呼ばれることに違和感がありますか?
ちなみに私はですね、子ども以外のママは違和感ある派です。
我が家の場合、子どもはママです。
最初は実は、「お母さん」を使っていたのですけれども、保育園であれよあれよという間にチェンジされましたね。
夫婦間は名前で呼んでいます。
夫は私のことを「とも」と呼び、私は夫のことを「としろう君」、もしくは「としピー」と呼んでいます。
「としピー、ラーメンでいい?」こんな感じですね。
今日は、リナちゃんから投げ込みをもらったので、なんで私は子ども以外の「ママ」に違和感を感じるんだろうな?というのを考えてみました。
私の場合はですので、皆さんはどう感じているのか、そこにどんな感覚を持ったり、使い分けをしているのか、ぜひ聞いてみたいですね。
よかったらコメントください。
私にとっての特にNGワードは、「ママでしょ」とか「ママになったんでしょ」、これ系がすごい違和感がありますね。
たまに子どもがですね、ママって呼ぶだけじゃなくて、「ママなんだから早くご飯作ってよ」って言うんですね。
これも超違和感。そういう時は訂正をします。
「いやいや、ママだからご飯作るっていう、その思い込みはおかしいでしょ」、そんな感じで、子どものステレオバイアスを解きにかかるというコミュニケーションをしています。
「ママになる」ではなく「子どもを持つ」を意識的に使っています
では、「ママになる」という表現を使わないとしたら、どんな表現をしているのかというと、「子どもを持つ」こっちの表現を意識的に使ってますね。
なんで「ママになる」にこんなに違和感があるのかというと、「ママになる」という表現に、まるで違うものになりかわる必要があるっていうイメージを持っちゃってるんですね。考えてみたら。
「子どもを持つ」という表現には、じゃあどういう意図を自分なりに込めているかというと、私が私のまま子どもを持つ。
要は、違うものになりかわるのではなくて、私であることは何も変わらない。その上で子どもを持ったということがプラスオンされた。
こういう表現をすることにこだわっているんだなって思いました。
だから、例えば「キャリア選択に迷うママへ」、こういった表現したい場合は、「キャリア選択に迷う子どもを持つ方へ」、もしくは「子どもを持つ女性へ」。
仮に、「育休ママ」みたいな表現があった場合は、「育休者」、「育休女性」、「育休中のあなた」、こんな感じに表現をしたいなと思っています。
ちなみに補足ですけれども、例えば、「奥さん」、「ご主人」、「お庭屋さん」とか、そう呼ばれるケースってあるじゃないですか。
これは全然気にならないですね。
商売上の呼称かなという感じで、この辺は気にならない。
「ママ」と呼ばれながら、これはもう全然いいな、むしろ好感度と思っているのは、以前、この両立サプリにも出ていただきましたけれども、Mama Cafeラジオの石田さん。
石田さんは、子育てと子どもの学習といったことをVoicyで発進されていて、私なんかは刺さりまくりの内容なのですけれども、その石田さんはですね、だいたいリスナーのお悩みに答える形式なのですけれども、お悩みに答えるときに、「ママさん」と呼んでくれるんですよね。
石田さんの「ママさん」は全然違和感がない。なんでだろう?と思ったら、たぶん石田さんの「ママさん」は、Aさん、Bさん、Cさんという代わりが「ママさん」なんじゃないかなと、私は勝手にイメージしてまして、これは全然心地よいですね。
そして、他にもVoicyでいくと、おりえってぃさんのところのVoicy公式MAMA'sさんとか、はるさんのワーママはるラジオ。
私のままで子どもを持つだけ
こういうケースはすっと入ってくることを考えながら、何がこの違和感の元になっているのかな?というのをさらに考えてみました。
あくまで私の個人としての考え方ですので、そんな前提で聴いていただければと思うのですけれども、たぶん私ですね、「ママになる」という表現に、しっくりこないものを感じているんだなって、改めて思いました。
「ママになる」という表現が、もしかしたらいろんな苦しみの元凶にあるのかもしれないな。
どういうことかというと、「ママになる」、「違うものになり変わる」ってさっき言いましたけれども、いわゆる新しい役割的なものに据えられるというニュアンスがあるじゃないですか。
そうなると新しい役割ですので、例えば、ママとしてしっかりやらなくてはいけない。そこに、「良い母親でなければならない」こういった思いが生まれてきて、それに対して実態は、「経験がないから不安だな」とか、「できるか分からない、でも失敗できない」こんな思いを抱え、さらに「ママになるのだ」という自分に対してのメッセージが、「今までの自分とは違うんだ」っていうようなメッセージになってきていて、出産も多くの人が大変な思いをすると思うのですけれども、物理的な大変な中に、心の土台まで、それまで培ってきた自分じゃないものを求められているような気がして揺らぐっていうのが結構あるんじゃないかなって妄想しています。
だから私は、「ママになる」という表現を使わずに、「子どもを持つ」という表現をすることにこだわっているのかなって思いました。
「ママになる」というのが、新しい役割になりかわる、違うものになりかわるという表現を帯びることが、もしかしたら何らかの問題やお悩みにつながっているとしたら、これは違うことにも言えるのかなって思います。
例えば、キャリアアップするとか、転職をする、いろんな新しい役割を持つシーンがあると思うのですけれども、それを例えばですね、マネージャーになるといった時に、私が私のままマネージャーになるのではなく、そこからマネージャーというものになりかわらなければいけない。
昨日までの私でいてはいけない。
そんなふうに受け止めると、やっぱり苦しいですよね。
なので、私が私のまま新しいステップへ進む。
そんなふうに受け止められるといいんじゃないかなと思った次第です。
リナちゃんの「ママって呼ばれることに違和感がないですか?」このクエスチョンから始まった本日の放送でした。
出版記念イベントを開催します
最後に、今週は出版記念トークイベントのPRウィークですので、今日の内容に無理やり紐づけて、6月9日水曜日午後1時から2時半の出版記念スペシャルトークイベントを考えるとどんなことが言えそうか?これについて話してみたいと思います。
本のタイトルは、【人生の武器を手に入れよう!働く私たちの育休戦略】ですが、この「育休戦略」を語るときに、その前提としてよくある思い込みを手放そう、こんな話をしています。
いくつかある思い込みのうちの一つが、やっぱり子どもを持ったら、子ども中心でなければならない。これがいわゆる「ママにならなければいけない」っていう思い込みなんじゃないかなと思います。
ここでガチャって切り替わるわけがないんですよね。
ママになるのではなくて、これまでの私のまま子どもを持った、こういう変化があっただけのことじゃないですか。
なので、子どもを持ったことを境に、すべて私を手放して、子どものためだけにいろいろ尽くさなければならないって思っちゃうと苦しいし、そういった制約的な考え方を持ったままだと、やっぱり自分が納得できる育休戦略、その後の働き方、キャリア戦略って、描きにくいのかなと思っています。
そんなことについても触れられたらと思いますので、面白そうじゃんっていう方、URLを貼っておきます。ぜひイベントに起こしください。
ということで、以上になります。
お聴きいただきありがとうございます。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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