見出し画像

#1102 「保育園が不安で勤務時間を短くすべきか」というお悩み

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は、チャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げて、放送お届けしたいと思います。
チャンネルの質問ボックスは、チャンネルのプロフィール欄にリンクの貼ってある質問フォームです。
放送へのご要望、ご意見、そして取り上げてほしいテーマやご質問などを送っていただけるようになってますので、よかったら皆さんお使いください。

「保育園がいろいろ不安で、仕事復帰に前向きになれない」というお悩み

今日、ご質問をいただいたのは、みやこさんです。
みやこさん、ありがとうございます。聴いていらっしゃいますか?

【こんにちは。いつも拝聴しています。
4月から復職で、一歳の息子は保育園入園予定です。
先日、園の保育体験に参加したところ、保育士さんの中に時々イライラした態度が出てきていたり、子どもへの接し方が少し粗い感じの方がいました。
保育のお仕事は大変ですし、イライラも仕方ないと思うのですが、預けるのが不安になりました。
息子は離乳食を食べなかったり、寝つきが悪かったり、他の子よりも余計に保育士さんを困らせてしまうのではと思います。
私の勤務先は、4時間の時短勤務が選択できるため、4時間勤務にして少しでも早く子どもを迎えに行こうかと思います。
しかし、上司や同僚に、4時間では仕事を任せられず、迷惑だと思われそうで気になります。
メール等で指示を受け、素早く作業してタイムリーに返すことが求められるのが私の仕事です。
実際に何かあったわけではなく、タラレバの悩みではあるのですが、保育園への不信感、職場への気まずさ、どのように考えれば入園、復職に前向きになれるのでしょうか?】

というご質問です。
みやこさん、共有をいただきましてありがとうございます。
すでに3月最終週ですので、たぶん来週には入園を控えているという、そんなタイミングですかね。
ご質問お待たせしましたが、一緒に考えてみたいなと思います。

もう一度いただいたご質問の概要ですけれども、4月から復職で、一歳の息子さんが保育園に入園するが、保育体験で保育士さんのイライラした様子を見て気になっている。心配だから4時間勤務を選択しようと思うが、それだと職場に迷惑をかけ、気まずくなることも心配している。自分でもタラレバの悩みだと分かっているが、どうすれば入園、復職に前向きになれるかアドバイスがほしい。
こんな感じでございます。
不安な心のうちを共有いただきありがとうございます。
ここからは小田木所感ですけれども、何か一つでも参考になる部分があればいいなと思いつつ、一緒に考えさせていただきます。

人は誰でも不安なことは実態よりも大きく感じる

まず、質問者のみやこさんの今の状態ですけれども、客観的に言うと、不安な気持ちがどんどん勝手に増幅している状態、そんなふうに言えそうですよね。
いろいろ不安に思う気持ちはめっちゃ分かります。初めてで経験のない復職だとか入園。やっぱり失敗したくないじゃないですか。だからこそ慎重に、できる限り問題を回避して進めたいと思うその気持ち、これはきっと誰にでもあるんじゃないかなと思います。
そして、みやこさん自身も、これってタラレバの悩みと書いてくださっているので、やっぱり自分でも気づいているんですよね。
不安な気持ちがどんどん勝手に増幅しちゃってるなということに、ご自身も気づかれている。
不安な気持ちがどんどん増幅していくのって、私たち誰でも持っている、人の一般的な心理傾向だと思います。
客観的に言うと、人は誰でも不安なことは実態よりも大きく感じるんですよね。さらに長く続くように感じてしまう。さらに極めつけはこれです。他のこともうまくいかないように感じてしまう
これが、不安な状態になったときの人の一般的な心理傾向なんです。
なので、みやこさんが特別にというよりも、誰でも結構こういうことにはまりやすいんですよね。
これは知識としての部分ですよ。人は誰でも不安なことは実態よりも大きく、さらに長く続き、さらに他のこともうまくいかないように感じてしまう。
すごく分かりやすくいうと、風邪をひいたとするじゃないですか。風邪をひいてしんどいときに、こういうふうに思いませんか。「ああ、このまま私は死ぬんじゃないか、これはもう治らないんじゃないか、こんな状態だったら何もかもだめなんじゃないか」と思っちゃうことはありますよね。
これが、不安なことは実態よりも大きく長く続いて、かつ他のこともうまくいかないように感じる典型だと思います。

何も制約がなかったら、私はどうしたいか?

じゃあどうするかというと、キーになるのは過去放送でもさせていただいた『想像で勝手に”1人相撲を取らない”』これですよね。
私も自分に言い聞かせています。
いろいろ不安になっちゃうと、勝手に想像しちゃい、推察で動いて、さらに推察で動きまくって疲れちゃって、本当に大事なことに集中できなくなっちゃう。
この状態を「想像で勝手に”1人相撲を取る”」と呼ばせていただきまして、この状態にはまっていることに、まず自分で気づいて、そこから抜けようというのが、「想像で勝手に”1人相撲を取らない”」というテーマなんですけれども、今回のケースを何から考えていくのがいいかなというところですが、まずは不安をどうするかよりも、何も制約がなかったら、私はどうしたいか?ここから考えていくのがいいんじゃないかなと思います。
違うケースでも、不安に駆られて仕方がないという時はこれですよね。
何も制約がなかったらどうしたいのか?これを自分に問いかけてみれるといいんじゃないかなと思います。
例えば、今回のみやこさんのケースであれば、何も制約がなかったら、保育園に不安がまったくなくて、何時間でも自分の選択次第で預けるという選択が取れる。
こういうふうに制約が何もなかったらどうしたいのか?
例えば、仕事ではどんな経験を積みたいのかとか、どんな手ごたえが持てたらうれしいのか、自分はどんな働き方で復帰できるとベストだと考えているのか。
家庭もそうですよね。家族でどんな生活を送りたいのか、どんなパートナーシップをパートナーと築いていきたいのか?
何も制約がなかったら、そもそも私はどうしたかったっけ?これをまず考えたらいいんじゃないかなと思います。

それが考えられたら、じゃあ、そのために保育園にはどれぐらい預けたいのか?これがスタートですよね。
望ましい状態が頭の中に描けたら、じゃあ、その望ましい状態にできる限り近づけるために、誰とどんな協力をして、どう進めるか?これがたぶん本当に考えたいことだし、考えると、本当の意味で不安が小さく、さらに入園、復職に期待が持てる状態になっていくということだと思います。

なんでこんなことを言うかというと、つい私たちはいろんな意思決定するときに、制約条件から考えちゃうんですよね。どうしたいか、どうなればベストか?よりも、何が不安かな?とか、何ができないかな?とか、何が難しいかな?こういった制約要件を並べて、じゃあどうするかという決め方をしようとしちゃう
そうじゃなくて、何も制約がなかったら、本当はどうしたかったのか?これを起点にして、じゃあそこに近づけるために、不安なこともあるし、難しいこともあるかもしれないけれども、それをできる限り望ましい状態に近づけるために、誰とどんな協力をして、どうやって進めていけば、そっちに近づくかな?こんなふうに考えられるといいんじゃないかなと思います。
きっとみやこさんにも、何も制約がなかったら、こうなればいいなと思っている望ましい状態があるんじゃないかなと思います。

不安を勝手に増幅させないために、事実と解釈をちゃんと切り分ける

その上で、目についちゃっている保育の不安はどうするかというところなんですけれども、不安を勝手に増幅させないために、事実と解釈をちゃんと切り分けるということがやっぱり大事ですよね。
この中で事実は一つですよね。
保育体験の日に、先生の一人がイライラしているように自分には見えた。これだけが本当はスタートラインの事実だったと思います。
これが今は、「きっとこうで、こうに違いない」みたいな感じで、解釈がぐんぐんぐんぐん不安で大きくなっちゃっているという状態ですけれども、事実は、先生の一人が保育体験の日にイライラしているように自分には見えた。実態はこれだけですよね。
ということは、他の人にもそう見えたのか?とか、他の先生はどうだったのか?じゃあ、在園児は不安定そうだったのか?とか、過去の保護者はこの保育園を支持していないのか?こんな感じで、確認をしていかないと、分からないと思うんですよね。想像は想像。
これがもしも、想像からの不安のために4時間勤務を選択して、毎日、半日自分で子どもをみれば問題は解決するのかというと、もしかしたら違うということもあるんじゃないかなと思います。
例えば、実際には4時間勤務選択して半日自分でみると、育児もまあまあそこそこ結構大変で、仕事も中途半端だという気がかりがどんどん大きくなり、会社に迷惑だと思われているんじゃないかという不安が膨らみ、そうなると「パートナーは何もしてくれない、なんで私ばっかり」と、結果、今度は自分がイライラしちゃって子どもに笑えなくなろうもんなら、それで本当に問題が解決するとは言えないことだってありますよね。

みやこさんは自分で気づいていらっしゃいます。
タラレバで不安がすごく大きくなっちゃっている状態を、ぜひ抜け出してみていただきたいなと思います。
不安に駆られている時って、自分だけでそこから脱却するのは難しいこともあると思いますけれども、その場合は、まずは今の不安な気持ちや迷っている選択をパートナーだとか信頼できる人に共有して、その思考から抜けるのに手を貸してもらうのが一番いいんじゃないかなと思います。

ご質問ありがとうございます。
4月からの新生活、みやこさんらしい選択ができていくことを、心から応援しています。

関連放送ご紹介

ということで今日は、質問ボックスにいただいたご質問を放送にさせていただきました。
ご質問ありがとうございます。
ちなみに、放送の中に出てきた関連放送ですが、今日のテーマに関心がある方にはお役に立つかもしれないので、ご案内しておきますね。
まず、人が不安になった時の心理傾向の話が出てきたと思いますが、これはちょうど先週ですかね、『#1089 落ち込みから回復するとき、「知識」が役立つかもしれない』こんな放送でお届けをしました。
そしてキーワードになった「想像で勝手に”1人相撲を取らない”」これについてはこのままのタイトルですけれども、『#1065 想像で勝手に”1人相撲を取らない”ために』という放送がありますので、これを二つとも放送の概要欄というコーナーにリンクを貼っておきます。
このテーマはまさに気になったんだという方は、よかったらチェックをしてみてください。

そして今日は最後に、ちらっとパートナーという視点も出てきましたけれども、皆さん、今週はいよいよ木曜日生放送生対談を夜にお届けします。
28日木曜日育休コミュニティikumadoを運営する千木良さんと、「パートナーとの対話」をテーマに生放送をお届けします。
夜21時から21時30分までのミニ放送ですので、耳だけのラジオ聴きも大歓迎です。よかったらライブでお聴きいただけるとうれしいです。

それでは、今日も最後までお聴きいただきありがとうございます。
今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
*スクラ公式HP|https://schoola.jp/
*Facebook|スクラ|https://www.facebook.com/schoola.jp
*Instagram|@odagitomoko|https://www.instagram.com/odagitomoko/
*Twitter|@odagitomoko|https://twitter.com/odagitomoko
*YouTube|小田木朝子の今日のワタシに効く両立サプリ*スクラ|