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#713 休み明けのキャッチアップが上手になりたい!〜キャッチアップがしやすいチームになるから休みやすい〜

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、すてきな仲間がいる、働く私のサードプレイスオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。


休み明けのキャッチアップが上手になりたい!

今日は木曜日ですので、毎週木曜日恒例、一緒にこのチャンネルを運営するあいちゃんの質問を取り上げたいと思います。
今日のあいちゃんの質問テーマは、「休み明けに上手に仕事のキャッチアップをするには?」です。
毎回、仕事の中での「ちょっとかゆい」を取り上げるような質問の設定ですよね。
あいちゃん、ありがとうございます。
こちらです。

【先日、先輩が体調を崩して数日間お休みをしていたのですが、復帰後の仕事のキャッチアップがとにかく早くて驚きました。
その方は、業務を休んでいる間のチームのやり取りや必要な対応を、ほぼその日のうちにこなし、数日間お休みをしていたとは思えないほど、業務に完全に戻るのが早いんです。
休み明けのキャッチアップが上手にできると、そもそも休むということ自体のハードルが下がったり、育休などで長期間仕事を離れて復職する際に不安が軽減されたりと、メリットがたくさんあるのではと思いました。
私もキャッチアップが上手になりたいなと思います。
小田木さんにはぜひ、休み明けでも上手に仕事のキャッチアップをするためのアドバイスを教えてほしいと思います。】

ありがとうございます。
「休み明けに上手に仕事のキャッチアップをする」について考えたいということですよね。
「キャッチアップ」というキーワードを結構普通に使うようになったなと思いましたが、改めてググってみました。
「キャッチアップ」追い付くとか、遅れを取り戻すために巻き返しを図る。よかった。使っていた通りな意味だなと思って安心しました。

キャッチアップがしやすいチームになるから休みやすい

あいちゃんが書いてくれているように、休めるか休めないか、もしくは、休みやすいか休みにくいかというところは、キャッチアップがどうかにかかるところがあるんじゃないか?この読みがすごい正しい気がしますよね。
休みたいと思うけれども、休めるかどうか以上に、休んだあとのキャッチアップが大変に感じて、なんか休みにくいというのもあると思います。
もちろん、突発的なケースもあれば、計画的なケースもあるけれども、休むことで迷惑がかかるんじゃないかと感じてしまうのが、結構定番の休みにくさではありますが、あいちゃんがいうように、キャッチアップができるかできないか、もしくは、大変か大変じゃないかによって、休みやすさが変わるというのも、すごい納得感がありますよね。

良いコンディションで戻ることが欠かせない

では、上手なキャッチアップのヒントは何なのかというところで、今日も完全に小田木所感ですが、まず私は、キャッチアップの話をする前に結構前提があると思うんですよね。
どういう前提かというと、良いコンディションで戻ることが欠かせないと思うんですよ。キャッチアップを上手にする中で。
良いコンディションとはどういうことかというと、一つはまず体調が良いですよね。
仮に病気やけがで休んだとしたら、体調がちゃんと戻っていることが条件その一なのと、もう一つは、どんな理由で休んでも、心が穏やかに戻れる、これも良いコンディションに欠かせないと思います。
心が穏やかでとは、ストレートにいうと、焦りや罪悪感がないということですよね。
私は、焦りや罪悪感はすごくキャッチアップの足を引っ張ると思うんですよ。
例えば、「早く戻らなきゃいけない。迷惑をかけたから、早くキャッチアップしなきゃ。」と思いながら戻ったり、もしくは、「申し訳ありません。お休みしちゃって、ごめんなさい。すみません。」こんな感じの言葉が飛び交っていると、罪悪感が募る一方ですよね。
なので、「お休みをいただき、ありがとうございました。助かりました。」と、休んだほうも感謝するし、休まれたほうも感謝されて気持ちがいい
こういう状態で、良いコンディションで戻るというのは、前提として欠かせないんじゃないかなと思います。

その上で上手なキャッチアップについてですが、細かくはたくさんあると思うんですよね。
例えば、まず本人が上手にキャッチアップするために何が必要かという観点もあれば、チームが休んだ人が上手にキャッチアップできるように、どんな仕事のやり方とかチームワーキングを発揮すればいいかという観点もありますし、一方で、短い休みなのか、それとも中長期の休みなのかという観点もあって、4象限で書いていくと、いろいろあげられると思うんですよ。
横軸で本人・チーム、縦軸で短期・中長期みたいな感じで、チームでワイワイと話をしてもいいですよね。
「みんなが休めるチームのために、どうしたらキャッチアップのハードルが下がるかな?」とか「何ができたらいいかな?」と、ワイワイみんなで考えておく。

仕事のプロセス全体と履歴全体が見えている

そのプロセスがあることで、みんなが心置きなく休める環境になればよいですが、それはいったん置いておいて、細かい話をする以上に、全体の中でキーになるなと思うのは、仕事の全体が見えている
当たり前に聞こえるかもしれないが、やっぱりここがキーじゃないかなと思います。
全体とはどういうことかというと、まずはプロセス全体ですよね。
仕事の目的とか業務のつながりとか、何が何に影響して、全体がどうなっているかというプロセス全体が見えているところもそうですし、仕事の履歴全体が見える。経緯や起こったことがちゃんと見える状態で残されている。
これを総称して全体。
全体が見えているのが、結構重要などの象限にも当てはまるキーかなと思います。
全体が見えているので、自分で自分の業務、仲間との関わりをマネジメントできる。 こういうことですよね。
あいちゃんが驚いたと言っていた先輩個人も、すごいスピードで仕事を前に進めていくのですが、全体がすごくよく見えているというのが、私は個人の仕事の強みの根底にあるんじゃないかなと思います。
例えば、仕事はいろいろあるじゃないですか。これをタスク単位で見ちゃっているのか、これをやらなきゃいけない、これをやらなきゃいけない、これをやらなきゃいけないと、タスク単位で見ているのか、それとも、タスク単位で進めていくけれども、仕事全体が見えているのか、こういう違いですよね。
パズルのピースがあるじゃないですか。2000ピースぐらいのパズルのピースが。大きなパズルは情景のパズルが多くて、ピースだけを見てもどこの部分なのか良く分からない。私は昔、エーゲ海かなにかの2000ピースのパズルをやったのですが、一ピース一ピースが微妙な色のニュアンスしか違わなくて、なんじゃこりゃって思った記憶があります。
でも、全体像が頭の中に入っていたり、比較しながら進められると、やっぱり全然違いますよね。
伝わるかどうか分からないですが、そんなイメージです。

キーが全体が見えているということだとしたら、まず当事者の目線でいくと、全体をまずつかむのが、仕事の上で、そもそも休む休まないの話の前にクリアできているかどうかが、とても大事ですよね。
さらに、履歴としての全体が見えているという観点では、当事者ではなくて、チームの中に普段から一定のルールで履歴を蓄積する仕事のやり方があるかどうか。
情報の中で溺れるのが、一番キャッチアップを難しくしますよね。
なので、短期で休もうと思ったら、全体をつかんでいることで、キャッチアップの上手さがそもそも大きく変わるし、全体がつかめるような情報の残し方をチーム全体としてできているかどうかというところが、大きいなと感じます。

全体をつかんで業務の感覚を取り戻すまでの時間をチームで合意しよう

これを、例えば「育休で一年休みます」とか「半年、休みたいです」という中長期に当てはめるとしたら、休んでいる間も全体をつかみ続けるというのは難しいじゃないですか。
中長期で仕事を離れて、状況も業務も大きく変わるので。
そうなると、戻ってから全体をつかむためのコミュニケーションが、本人とチームでとれるかどうか
チーム的にもタスク単位でポンポン渡すのではなくて、最初に時間がかかるけれども、あとからのスピードと質を上げるために、まず全体をつかむために、お互いに時間や労力をかけられるかというのが、結構大事だなと思っています。

中長期に関しては、もう一つ。
全体なので、一回説明すれば、「はい、了解です、分かりました」とは、なかなかならないじゃないですか。
なので、全体をつかんで業務の感覚を取り戻すまでの時間についても、本人とチームでちゃんと合意するのが大事だと思います。
本人は、中長期間休むと「明日にもできるようにならなければ」みたいな焦りの中で戻ってくるケースが多いですが、「3ヵ月をかけて、まず全体をつかもう」とか、「まず、2カ月は流れを理解して、自分なりに進められるようになるまでのトライアル期間ととらえてやっていこう」とか、時間軸がチームと本人で共有されているのが、焦りと罪悪感を手放しながら、良いキャッチアップをしていく上で欠かせないなと思っています。

あいちゃんの質問に直接の答えになっていたかな、どうかな?というところはありますが、でもあいちゃんが言う、「キャッチアップがうまくなる、そして、キャッチアップがしやすいチームになるから休みやすい」この着眼点に大賛同です。
そうしていきましょう。

先週の一番放送

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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