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#707 振り返ることを前提に情報はできるだけ「文章化」して残そう

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、自分も家族も仕事もすべて大事にできるオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

振り返りが苦手だと感じる人のためのコツが知りたい

今日は木曜日ですので、毎週恒例のあいちゃんの質問を取り上げたいと思います。
あいちゃん、いつもありがとうございます。
今週はこちらでございます。
『一年の振り返りが苦手だと感じる人のためのコツが知りたい』
12月ネタですね。
【今日から12月となり、今年も残すところあと一ヵ月になりました。
あっという間だったなと感じると同時に、この一年をまとめた振り返りをする時間も多くなりました。
仕事では事業や企画の一年を振り返り、メンバーと意見を出し合うことも多かったです。
そんな中私は、振り返ることやまとめることって、ちょっと難しいなと感じました。
そもそも何から振り返るべきなのか分からなかったり、必要な情報やどんな手順で振り返るのかが分からなかったり、自分でまとめたつもりが相手にうまく伝わらなかったり、振り返るために時間をとってもなかなか手が進まないことが多くありました。
こうした「振り返る」ということに苦手意識を持っている人は、私以外にも多くいるのではないでしょうか?
今回は、振り返ることについて、時間を無駄にせず、苦手な人でも「これさえ知っていればもう大丈夫」そんな振り返りのコツについてお話しいただきたいです。】

ということですね。
振り返りが苦手だと感じる人のためのコツが知りたいという、ハードル爆上げの書き方を、どうもありがとうございます。

あいちゃんも言ってくれている通り、今日から12月なんですよね。
なんでしょうね。12月が来ると、早いなという感覚を持ちませんか。
もう12月1日ということは、目をつぶって、そしてまた開くと、年末になっていそうな気がするという感覚さえもしています。

人の成長やチームの成長は、変化の差分

本題は「振り返り」ですが、振り返りが大事だというのは言うまでもなしですよね。
チームも個人も、振り返りがとても大事、私もそう思っています。
改めて、人の成長やチームの成長は、結局変化の差分なんですよね。
何がどのぐらい変わったのか?それがすなわち成長ということになるのですが、そう考えると、いろんな経験をして、時間がたてば勝手に成長しているかというと、もちろん成長はしているけれども、何がどのぐらい変わったのか?ビフォーに比べてアフターはどんな差分があるのか?これが言語化できているかどうかで、成長実感も変わってくると思いますし、ここが事実変化したポイントであるといった自覚や自信が持てていることで、その先の変化も、スピードや手ごたえが全然違いそうですよね。
一年過ごすと、チームでも個人でもいろんなことが起こるのですが、何が起こったか以上に、起こったことにどんな意味・意義・背景を見いだすのか、ちゃんと合わせておくとか、言語化してすり合わせておくのが、すごい大事だなと思います。

振り返りが難しいと感じてしまう要因

振り返りが大事だというのは言うまでもなしですが、難しいので何かコツが知りたいという、あいちゃんのテーマを一緒に考えてみたいと思います。
何が振り返りを難しくするのか考えてみると、パッと頭に思い浮かぶところで、三つぐらいあるんじゃないかなと思うんですよね。

まず一つは、絶対にこれ。一年前とか忘れちゃうんですよね。
私なんて、人よりことさらに忘れるスピードが早いんじゃないかなと感じていますので、一年前どころか、先月のことも遠い昔に感じたり、あらゆることがなんとなくしか覚えていない。
なので、一年前なんて忘れちゃう。覚えているわけがないということが、まずあると思います。

次に考えられるのが、振り返るための起点がないですよね。
あいちゃんも「何について考えたらいいのか分からなくなる」と書いてあるのですが、振り返るための起点がないと、すごい難しいと思います。
振り返るための起点は何かというと、例えば、それをなんで始めたんだっけ?どんな計画を立てたんだっけ?かつ、そのとき何を考えてたんだっけ?それをやることにどんな期待をしてたか?とか、その前段として、どんな課題があったか?それによって何をどうしようと思っていたのか?こういった情報が、振り返るための起点ですよね。
そこと比べてどうだったのか?というのが、たぶん振り返りになると思うので、起点がない、もしくは、起点になる情報を忘れちゃったということもあるかなと思います。

最後三つ目は、なんといってもこれ。
一人で気付けることに限界があるし、一人だけで言語化するのは難しい
だから振り返りが難しくなったり、手ごたえが持てなかったり、おっくうになるというサイクルがあるんじゃないかなと思います。
私もあります。

そこから考えると、「じゃあ、コツは?」というと、全部この反対側ですよね。

一年分をまとめてやらない

人って忘れる。
だから”一年”という単位が、そもそも無理なんですよね。
ということは、一年分をまとめてやらない
最後に一年の総括はするのですが、最後の総括で一年分をまとめて振り返るのは、土台無理があるかなと思いますので、その前提に月次の振り返りがあったり、3ヵ月に一回、振り返って言語化したものが残っていたりというのが、結構大事かなと思います。

振り返ることを前提に情報はできるだけ「文章化」して残そう

二つ目は、振り返るための起点がないに対応して、あとから振り返ることを前提にいろいろ残すのが、未来の自分を助けてくれますよね。
何かを始める時は、「何のために?」「どういう意図で?」
これが仕事だと、事業計画だったり、プロジェクトの企画だったりすると思うのですが、仕事の情報は簡略化されて簡潔にまとめられるケースが圧倒的に多いと思うのですが、それもすごく大事ですが、実は言葉で文章化された情報をできる限り残すというのが、あとから振り返る際にはすごく助けになるなと思います。
例えば、取り組みの目的が一言で言うと顧客開拓だったとして、「顧客開拓」という漢字4文字だけがあっても、あとから振り返るのはなかなか難しいじゃないですか。
なので、その時にどんな課題感を感じていて、どんな顧客がどう増えていくことが望ましいと考えながら、この計画を立てたのか? そんな感じで、言葉で文章化された情報、プラスして、その時に出た意見なんかもメモしておくと、それが振り返りの起点になるんじゃないかなと思います。

私も個人においては、毎月、メンターの祥子さんと振り返り、イシュー探索のセッションをしていますが、これも毎月のメモが残っているんですよね。
何をテーマに何を考えて、どんなことを気付いたり、ワオと思ったか。
これがリアルに克明に残されていますので、個人としての一年の振り返りは、これの12カ月分をざっと見ていくと、どんなことを考えながら、どんな一年を歩んで、そこにどんな変化があるのか? といったことが、結構簡単につかめるなと感じています。
これは日々のノートに書いちゃうと、あとから探せなくなるので、あとから振り返ることを前提に、情報を一カ所にまとめておくのが大事ですよね。

ちなみに、私たちNOKIOOの社長の小川さんは、NOKIOOかいわいでは有名なのですが、「イシューノート」という、小川さん独自のノートを持ち歩いているんですね。
これは何かというと、日々の仕事の中で出てきたイッシュー、「これを考えるべきなんじゃないか?」「ここについて、もっと深掘るべきなんじゃないか?」ということを、イシューノートにメモしておいて、そこからより考えるべきイシューをピックアップしたり、もしくはストックしながら、振り返えることに使っているという。
これもいわゆる「あとから振り返ることを前提に記録を残す」の一環かなと思います。

振り返りは自分一人でやらない

最後に、一人でやるには限界がある。
これは受け止めちゃっていいと思います。
私も一人じゃ無理だなと思いますので、振り返りは自分一人でやらない
書籍のタイトル『仕事は自分ひとりでやらない』とかけさせていただきました。
そういう意味で、あいちゃんも一緒にチームでワイワイ振り返りをしますし、個人としての振り返りは、例えば、仕事の中で1on1って、まさに振り返りを一人でやらないための場であり、時間じゃないかなと思います。
改めて目的に立ち返ると、1on1はメンバーの成長のための時間ですよね。
なのでそこを大いにフル活用していくことも、これはみんなができると思いますし、例えば、目標管理とか人事評価のプロセスというのは、それそのものが目的というよりも、このプロセスに上司と部下で一緒に振り返って、課題を発見したり、成長変化を言語化したり、次の成長に向けてのイシューを明らかにしていく、このプロセスそのものだと思いますので、こういった今ある仕組みをフル活用するのも、手ではないかなと思います。

あいちゃんが「これさえ知っていれば、もう大丈夫なやつをお願いします」と言ってくれましたが、どうでしょうか?
まだハードルが高いなという場合は、あいちゃん、一緒にやりましょう。

先週の一番放送

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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