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#963 「相手を応援したい気持ちもあるが、でも…」の葛藤を考える
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
今日は火曜日ですが、今週は今日が仕事のスタートだという方も多いんじゃないでしょうか。
私もその一人です。
今日の放送は、Voicyの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げたいと思います。
今、質問の取り上げを少しお待ちいただいているかもしれないですけれども、目を全部通しておりますので、お送りくださる方、ありがとうございます。
今日の質問は、さわさんがくださいました。
さわさん、いつも聴いていただきありがとうございます。
ちょっとお待たせしましたが、今日、質問を取り上げさせてください。
こちらです。
応援したい気持ちとやりきれない気持ちが複雑に絡み合っているお悩み
【両立サプリは、毎朝通勤時に聴いています。
気持ちを切り替える良い時間となっています。】
今日ももしかしたら聴いてくださってるかもしれないですね。通勤途中に。
【さて、今日はアドバイスをいただきたくて、メッセージを送りました。
この4月に異動になってきたメンバー(男性)に、私の担当していた仕事を引き継ぎました。
そのメンバーの奥さんが、9月上旬に出産予定です。
そのため、彼から10月中旬から一カ月ほど育児休暇を取りたい話がありました。
彼が育児休暇中は、私が彼の仕事をすることになり、加えて、私が4月から担当している仕事もするので、両立できるか心配をしています。
上司にも相談しているので、私の仕事の一部は他の人に応援してもらうつもりでいますが、なんとなく自分が頑張る感じになりそうです。
私が育児休暇を取ったことがないため、どういう心構えでサポートするか悩んでいます。
応援したい気持ちと、子どもが欲しかったのにできなかったやりきれない気持ちが複雑に絡み合っています。これは私情ですが。
育休を取るメンバーが安心して休めるようにサポートする側へのアドバイスをお願いします。】
さわさん、ありがとうございます。
メンバーさんが10月中旬から一カ月ほど育児休暇を取られるということなので、もしかしたら、もう目前のタイミングかもしれないですよね。
いただいたテーマを一緒に考えたいと思います。
いただいたお題を整理しますと、まず春に自分の仕事を引き継いだメンバーが、この秋から育休に入ることになった。
なので、いったんは渡したけれども、その彼の仕事をもう一度、自分がまた担うことになっている。
当然、今、持っている仕事と業務量はすごく大きくなので、上司に相談はしているけれども、両立できるか心配だ。
そして、育休というテーマについて葛藤する自分の中での気持ちもある。
でも、サポートしたい。
これが、質問者さんさわさんの今の状況ですよね。
なので、最後に育休メンバーが安心して休めるようにサポートする側へのアドバイスがほしいと。
こんなふうにまとめてくださっています。
さわさんの状況と、そして優しい気持ちがとてもよく分かる質問だなと思いました。
「私は何を解決したいのか」をまず考えよう
どこから考えていくかなんですけど、質問としては「育休メンバーが安心して休めるように、それをサポートする側へのアドバイスをください」と明快に書いてくれているんですけれども、どこから考えていくかでいくと、私はまずはここだと思います。
それは何かというと、私は何を解決したいのか?
私は何を解決したいのか?ここをまず考えて整理をしていく必要があるなと思います。
「いやいや、何を言っちゃってるんですか?だからサポートする側へのアドバイスをくださいって明確に書いてあって、どうやったら育休メンバーをうまくサポートできるか?これが解決したい課題ですよ」と思うかもしれないんですけれども、そうじゃないと思いませんか。
どんな状況もそうなんですけど、私たちの目の前で繰り広げられる状況って、実はいろんなテーマが絡み合っているじゃないですか。
だからこそ、この絡まりを解いて、自分が考えたいこと、もしくは、この状況で考えるべきことをクリアにするというのが、すごく大事だと思うんですよね。
目の前のことが複雑に絡み合っていると、なかなか自分一人では整理したり紐解いたりということが難しいので、ついつい「これかな?」と目につくテーマっぽいものに飛びついちゃうんですけれども、でも実はそれを解いても、自分が本当に解決したかった課題は解決しないかもしれない。
なので、まずは目の前で起こっていることの状況の絡まりをきちんと解いてみようよ。
その中で私は何を解決したいのか?これをクリアにしてみようよ。
これを、今回のケースでは一緒に考えたいなと思います。
複雑にからみあう状況への向き合い方
偉そうに言いましたけれども、私も自分の目の前で起こる複雑にいろんなことが絡み合っている状況というのはなかなか難しいんですよね。
でも、よく起こる。そういう複雑な状況ばっかりじゃないですか。
時間もない。なかなか自分だけで整理が難しいと、「これかな?」というテーマっぽく見えるものに飛びついちゃうのは、私もはまります。
だからこそ、こうやってさわさんは自分が抱えている状況をシェアしてくれた。
一緒にこの絡まりを解いてみることができたらいいなと思っています。
あくまで質問でお送りいただいた内容からの推察を交えて、ここからは話していきますので、質問者さんのさわさんが、これが近いかなと思うものを選び取っていただければと思うんですけれども、私は何を解決したいのか?いただいた質問から、私がこんなこともあるんじゃないかな?と思うもの、あくまで例えだし、推察ですけれども、どれが解決したいテーマか、考え得る候補をいくつかあげてみました。
いきますよ。
例えば一つ目、実際に業務量が非常に増えて二人前になるので、業務量の増大による仕事の負荷、この不安を一番にクリアにしたいのか?
これは質問にも書いてある通りですよね。
推察その二は、どうしても仕事が個人についちゃっている状況がある。だから誰かが休むというと、じゃあその仕事を誰がやる?という発想になっちゃう。この状況が、誰かが休む、育休を取る、こういうシーンのサポートを難しくしちゃっていることを感じて、だから仕事が個人についちゃっている状況をなんとかしたいのか?
それとも、「結局、さわさんがやるよね」みたいなことが、元担当だからという前提の中で、なんとなくそう決まって、「そうだよね」みたいな雰囲気になっている。
検討も合意もない状況で、なんとなくそうなってしまっているというところに、もやもやを感じているのか?
それとも、今回は育休取得というテーマでしたけれども、病気とかケガとか介護とか、いろんなテーマがある中で、それを本当はチームとしてどうする?という対応していきたいのに、個人の頑張りに依存している状況になってしまっている。これが解決したい問題なのか?
それとも、もっと人間っぽく、「でも、最後はやるっきゃない」みたいな感じで、自分としてはやる覚悟があるんだけれども、そんな負担だとか頑張りを、覚悟を持って背負う自分に対して、感謝もねぎらいもない。やって当り前みたいな雰囲気に少しもやもやを感じているのか?
さわさんが本当に解きたい問題はどれでしょうか?
この辺が複雑に絡み合って、もやもやして、考えるべきテーマが見えない時に、おそらく「もしかしてこのもやもやは、私が育休を経験してないからじゃないか?」そんなような気持ちが沸き起こってきて、さらにさわさんの胸を苦しくする。
こういうことになっているんじゃないかなと思います。
なので、いくつか試しに言語化はしてみましたけれども、私は何を解決したいのか?ここをまずきちんとつかむことをぜひおすすめしたいなと思います。
複雑な状況の整理は一人では難しい
今の話を聴きながら、自分でそこまで整理できるかな?と多くの人が感じると思うんですけど、こういった複雑な状況の整理って、私も含めて誰もが、一人では難しいと思うんですよね。
だからこそ、仲間や上司と壁打ちができる、言語化をして整理をしていく、そんな相手がいるということが、すごく大事なことだと思いますし、ここで改めて、今日のさわさんの質問に「育休メンバーが安心して休めるようにサポートする側へのアドバイスもほしい」と書いてくれてますけれども、こうやって考えると、サポートされる側が何を不安に思っているか?どういう課題が解決されれば、安心して育休が取れるのか?というのは、そういう意味で一人一人違うんじゃないかなと思いますので、安心して育休を取って、また戻ってきて頑張るために、何を解決したいのか?
例えば、人によっては、戻ってきて、また自分の役割や仕事がちゃんとあるということが、安心して休むのに欠かせないと思うかもしれないし、また違う人にとっては、ちゃんと引継ぎができて、チームのメンバーが安心して送り出せるということが必要だと考えるかもしれないし、また別の人には、戻ってきて突発的な休みが増えていく状況の中で、きちんとチームに貢献できるかということが、安心して休めるために欠かせないと思っているかもしれないし、また別の人は、周囲が育児をとることをフラットに歓迎してくれる、それだけでまた戻ってきて頑張れると思っているかもしれない。
これはやっぱり違うんですよね。
なので、同じように相手の状況を一緒に整理して、何が解決できれば、望ましい状態になるのか?これを一緒に整理をしていくというのが、まず必要なサポートになってくるんじゃないかなと思います。
その意味で同じですよね。
いろいろとしゃべっている間にはみ出てしまいましたけれども、さわさん、ご質問ありがとうございます。
さわさんにとって、今、本当に解決したいテーマは何なのか?これを一人で抱えることなく、ぜひクリアにしていただいて、そこに向けて歩みが進められるように、心から応援しております。
そして、さわさんが持つ優しい気持ちが、うまくチームや仕事の中で循環して、さわさんにとっても手ごたえの持てる状況につながればいいなと思いました。
今日のキーワードは、私は何を解決したいのか?これをクリアにしようという、そんな話でした。
決して一人だけでうんうん考えずに、ぜひ客観的な第三者、そして信頼できる仲間と壁落ちをする。この方法が広がるといいなとも思っております。
それでは、皆さん、今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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