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#1187 仕事の同僚と友人関係の両立は可能なのか

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週もあっという間に金曜日ですね。
今週の一週間は、割りと対談型放送が多かったかなと思います。
月曜日になつさん質問の引き継ぎ放送があり、そして水曜日にりなさん対談、そして木曜日は新生木曜質問ということでかなるくん対談、こんな感じでお届けしました。
私も一人で放送するのが久しぶりな気がします。

「会社の後輩たちと仲良くなり、プライベートでも遊ぶようになった」中での出来事とお悩み

早速ですが今日はこのチャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げて放送をお届けしたいと思います。
ではいってみましょう。
質問者さんは、まみたろうさんです。まみたろうさん、ありがとうございます。読みますね。

【過去の放送を含め少しずつさかのぼり、毎日楽しく聴いています。
なかなか周りには相談できなかったお悩みを相談させてください。
会社で、少し年下で、かつ私より社歴の浅い部署の子たちと仲良くなり、休みの日に出かけたりするようになりました。
会社内の立場としては私が先輩で、かつ係長職です。
あるとき、その中の一人のAちゃんが会社の中の自分の役割や他の部署のメンバーへの不安をプライベートで遊んでいる時にたくさん言っていて、Bちゃんも「分かるー、大変だよね」と相槌をうっていました。
私はネガティブな発言を聴き続けることに苦痛すら感じていました。
他の部署の人たちの状況も分かるし、私もその部署にいたことがあり両方の気持ちが分かるのと、自分が部署を引っ張っている立場上、すんなりそうだよねと共感することができず、反応にとても迷いました
その結果、仲の良い友人・知人としてではなく、会社の先輩として「こういうふうにしてみたら?」とアドバイスをしたり、他部署については「向こうにはこういう状況があるんだよ」みたいな言い方になってしまい、Aちゃんとはだんだん疎遠になり、その後一緒に遊ぶことがなくなりました
以前どこかで読んだ本や記事で、管理職になると孤独になりやすいというような話を思い出しますが、私はどういう受け答えをすることが正解だったのかいまだにわからずモヤモヤしています。
プライベートの付き合いと仕事の付き合いで、立場が違う時のコミュニケーションの難しさについて、今後のためにどうリーダーとして対応していけばいいのか、ヒントが得られたらうれしいです。
長文、失礼しました。】

こういった内容です。
まみたろうさん、ありがとうございます。一緒に考えてみましょう。

改めて質問の概要ですが、会社の後輩たちと仲良くなって、プライベートでも遊ぶようになった。休日に遊ぶ中で、後輩が自分の役割や他部署のメンバーへの不満を口にした際に同調しないことにした。結果、後輩たちとは疎遠になり、プライベートでは遊ばなくなった。そこから自分がどう受け答えするのが正解だったのか分からずモヤモヤしている。今後のリーダーとしての対応へのヒントがほしい。
こんな内容です。

会社の仲間とプライベートでどこまで踏み込んだ付き合いをするかとか、もしくはリーダーはメンバーとはやっぱり仲良くなれないのか、そんなまみたろうさんの疑問や葛藤が伝わってくるようですよね。
皆さんだったらどう考えますか?
ここからは小田木所感ですので、「なるほど、小田木さんはそう考えるのね」ぐらいな感じで聴いてもらえればと思うんですけれども、私はまみたろうさんがモヤモヤする気持ちも分からないでもないけれども、悩まなくていいと思います。そんなに悩まなくていいと思うよ。以上。
だと放送が終わっちゃうので、もうちょっと考えてみたいんですけど。

リアクションが相手の期待とは違っただけ

今回、何が起こったのか見方を変えて整理すると、私はこういうことが起こっただけだと思います。
一つは、後輩が自分の不満への賛同を求めてきて、まみたろうさんのリアクションが後輩の期待とは違っただけ
大事なところですよ。まみたろうさんのリアクションが良かったかどうかではなくて、まみたろうさんのリアクションが後輩の期待と違っただけ。
これが起こったことその一ですよね。
たぶん後輩さんは「そうだよね」と自分の主張を支持してほしかったのかもしれないし、もしくは「〇〇ちゃんは悪くないよ」と言ってほしかったのかもしれないですけれども、それは相手の一方的な期待であり、勝手に期待して、そして勝手に違ったとがっかりしているだけだと思います。
これが起こっていることその一。

もう一つは、後輩さんもまみたろうさんも先輩後輩という仕事上の関係と友人関係をお互いにうまく線引きできずに混同しちゃっただけだと思います。先輩後輩という仕事上の関係と、友人関係の両方をうまくやる、もしくは両方を混在させて成立させるというのは、誰がやっても難しいと思います。
多くの場合はどちらかだけでやるんですよね。
例えば、業務時間外に食事に行ったとしても、先輩後輩という関係の中で一緒に食事に行く。ここを先輩後輩というスタンスと、友人関係というスタンスを、一緒くたにして両方をやるというのは、たぶん誰がやっても難しいと思います。
なので今回は後輩さんにしてみたら、例えば、まみたろうさんに対して友人だと思ってたけれども、急に仕事の顔になって戸惑ったのかもしれないし、まみたろうさんも友人としてコミュニケーションをとってきたけれども、急に先輩のスタンスに切り替えた、もしくはお互いが最初から「友人ですよね」とか「いやいや、後輩ですよね」みたいな感じのスタンスが違っただけかなと思います。

相手を決めつけて壁を作らなければ、あるべき形に落ち着いていくと思う

そこからちょっと距離ができたりとか、そういった状況に戸惑うかもしれませんが、私はこれはまみたろうさんが相手に対して壁を作りさえしなければ、あるべき形に落ち着いていくんじゃないかなと思います。
壁を作りさえしなければというのは、例えば、「他部署の悪口を言うなんてひどい」みたいな感じで、その一件で相手を決めつけて壁を作らなければ、たぶんあるべき形に落ち着いていくんじゃないかなと思います。
という意味で、悩まなくていいと思うよ、これが私の所感ですかね。

むしろ何を考えるべきかでいくと、この貴重な貴重な体験がこれからの私(つまりまみたろうさん)私たちに教えてくれることは何か?ここを考えてみたときに、この辺が考えられるじゃないかなということがありますので、小田木所感の延長で、それを私なりにシェアできたらと思います。

相手に期待されるリアクションをとることに悩まなくていい

一つ目は、相手に期待されるリアクションをとることに悩まなくていいと思います。
だって今回はまみたろうさんは「私だったら、ここではこういうスタンスを取りたい」ということをきちんと選択して取ったわけなので、自分を大事にできたのは良かったでいいと思うんですよね。
私たちみんなが割りとそうだと思うんですけど、つい「ここでは相手に対してどういうリアクションをとるのが正解なのかな?」「相手は私にどういう返答を求めているんだろう?」「私はどういう態度をとることを期待されてんだろう?」と考えちゃうんですけれども、この考えで悩み続けるとすごくつらいし、答えが出ないし、見えない何かに振り回される、そんな感じになっちゃうと思います。
これがいわゆる一人相撲ですよね。
一方で、自分が取りたい選択肢じゃないこと、今回のケースでいくと、相手に同情して「うんうん、それってひどいよね」みたいな感じで言ったら言ったで、たぶん「あれでよかったのか?」とか「本当は私はあんな意見じゃないのに」と悩んだと思いますので、相手に期待されるリアクションをとることに悩まないというのは、これからの私に必要なエッセンス、そして体験的なこの経験が教えてくれることとしてとらえていいんじゃないかなと思います。

一人の相手に複数の機能を要求しすぎない

そして、他にあるとしたら、もう一つはこれですよね。
仕事の顔・友人の顔を混在させた関係性が難しいのであれば、私は仕事関係だけに絞ったほうがいいんじゃないかなと思います。
友人は友人として、そこ以外でちゃんと持つ
一人の相手に複数の機能を要求しすぎない
これが健やかな人間関係の一つのキーだと私は思っているので、中には器用な人もいると思うんですけれども、自分はそんなに器用じゃないなと思えば、私もその中の一人だと思いますけど、自分に合ったやり方で、一本の関係性の中できちんと相手に向き合う。これができたらそれでいいじゃんと思うんですけれども、いかがでしょうか?

そして最後に一つ、この出来事を管理職が抱える問題だと拡大解釈しないでいいと思うということは、声を大にして伝えておきたいと思います。
くれぐれも今回の出来事は、管理職問題(管理職になると孤独を感じる問題)ではなくて、一方的な期待問題で、相手が一方的にこういうリアクションをとってほしかったという期待をして、期待と違ったとがっかりしているだけだと思いますので、管理職問題ではないというとらえ方をぜひしてほしいなと思います。
もしも管理職やリーダーとして今の自分に必要な仲間や同士や信頼できるつながりがほしいということであれば、それを後輩に求めるんじゃなくて別にちゃんと作っていったほうがいいと思います。
私たちは、常に動いて変化し続けているじゃないですか。
ということは、周りの人間関係に求める関係性とか、必要なつながりも、自分自身の成長や変化とともに変わっていくと思うんですよね。
その過程で、例えば、合わなくなる人もいれば、そうじゃないつながりがほしくなる瞬間もあると思いますので、そこに合わせて新しい関係性を求めていくというのが、むしろ健全じゃないかなと思います。

いろいろしゃべりましたけれども、まみたろうさん、悩まなくていいと思うよ。
ご自身の選択に自信を持って進んでください。
心から応援しています。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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