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ベンチャー・外資系・日系大手製造業の違いって?

はじめに

はじめまして、オクトぴよと申します。
自己紹介のNoteでも書きましたが、自分は現在3社経験しており、
そのどれもが、風土も仕事内容も大きく異なりました。

また、新卒採用やインターンシップ(いまはオープンカンパニーと表現した方が正しいかもしれませんが)の面接対応時の逆質問を頂く際も、よくこの3社の違いは何か?との質問をいただきます。

なので、きっとNoteで色んな記事をご覧になれている方々にとっても、
とっても少しは気になるテーマではないかと思うので、
これを初稿として書いていきたいと思います。
※あくまで自分が経験してきた3社をベースに比較する点ご容赦ください。


結論

■『担当する仕事の幅』の視点では、ベンチャー・外資系は対極にある。
 その軸において、日系製造業はちょうど中間か若干ベンチャー企業寄り。
 (今後はジョブ型の文脈で外資系の働き方に、日系企業が向かっていく
 感覚を持つ。)

■『仕事の進め方』の視点では、ベンチャー企業が結果に対して手段を
  問われにくいため、最も自由度が高い。その分多くの仕事を抱えやすい
 ためワークライフバランスはワークにかなり寄りやすい。

■外資系は契約時の成果を残せるのであれば、特に営業職であれば
 進め方は問われない。ただし、例え自分の成果に繋がるためとは言え、
 別ポジションの業務範囲を行うことはNGな点(業績評価もされない)から、 
 ベンチャー企業よりは、進め方の選択肢は限定される。
 しかし、仕事内容が明確で進め方もある程度自由のため、
 自己責任だがワークライフバランスは叶いやすい。

■日系製造業は、自分の担当範囲以外にも自分の興味がある 
 分野について挑戦することは歓迎され、業績評価もされる。
 しかし仕事の進め方については自分ではなくマネージャーが
 責任をとらないといけないため、個人の裁量で進めにくく、
 他2社と比べて閉塞感を感じる。
 しかし、マネージャーは部下の時間外労働時間やメンタルヘルスなど
 含めた管理に厚く、他2社と比べてワークライフバランスが
 最も整い易い。

ベンチャー企業の風土と仕事

自分は新卒で法人向けシステムの開発・導入・保守を行うベンチャー企業に就職しました。

当時AIがオセロや囲碁など特定のルール下で人間を上回ったことが世間を賑わせていた頃、このままだとAIが人の仕事をどんどん奪っていき、
仕事がなくなる人が増えていくのでは?という風潮が強まっていました。

そんな中で、AIにはAIが得意なこと(e.g.ルーティンワーク)を任せて、人には人が得意、人にしかできない仕事(e.g.0⇒1を産み出す仕事)に集中できる環境を提供することで、生産性を高めることに情熱を燃やしている企業と出会い
これは面白いアイディアだなと感じ、是非一緒に働きたいと思い、
縁もあり入社が叶いました。
※この会社での仕事や苦労はまた別の機会で投稿します。

入社後は自分よりも熱い想いを持っている方々がほとんどで、
プロダクトを世に広めるためには何が必要で、そのために自分に何ができるのかを常に問い続けて、自分の担当業務などの隔たりを超えて最善の選択肢を選んで突き進んでいく姿を目の当たりにしました。

また、ベンチャー企業は多くの社員を抱える会社や歴史を持つ会社と比べて、組織的に仕事を回していく設計になっておらず、各々のアイディアで
突き進んでいくため、他の人との業務の境目があやふやでした。
※平易な表現をすると、『他人の仕事の範囲だとしても、思い付くことは全部やってみろ!』な感じでした。

このような働き方をしているので、自分が抱える仕事量は自分のアイディア・想いに比例して増えていくため、当然ワークライフバランスはワークにほぼ偏りますが、とても自由度高く進められるため、不思議と満足感は高い働き方でした。
※ベンチャー企業に入社される方は、当時の自分のように会社が掲げる美しいコンセプトや、プロダクトを早く世に広めたい熱い想いを抱いて働いている方々がほとんどではないでしょうか。

まとめると、自社のプロダクトで貢献するために何でも自由にやり易く、
進め方も自由だが、ワークライフバランスはほぼワークになると言えると
思います。

外資系企業の風土と仕事

次の外資系企業では、前職と似た仕事を従業員数約10,000名を超える会社を
ターゲットにフィールドセールスを行う仕事に携わりました。
※フィールドセールスとは、実際にお客様と対面して営業活動を行い
 自社プロダクトの契約をしてもらう仕事です。
 ちなみにインサイドセールスというお客様と対面しないで営業活動を
 行う仕事もあります。

そこでは、年間数千万円のARR達成が契約内容でWeeklyとQuarterの報告は
必要でしたが、それ以外は自由に進められる環境で割とのびのび進められました。
※ARRとは、Annual Recurring Revenueの略で、サブスクリプション契約の年間売上のことを指します。

ベンチャー企業との大きな違いを感じたのは、年間で会社が掲げた結果を達成するために、組織内の仕事が全てデザインされていたことです。

具体的には、すべての仕事(以下ポジション)に対して、Job Descriptionという仕事の要件・求める人材像・成果が事細かにデザインされており、
会社としてどこに・どんな人を・何人配置することができれば目標達成が
できるという明確なプランを提示されているようで、当時の自分にとってはそういったものが全くなかったベンチャー企業の風土と比べて衝撃的だったことを今でも鮮明に思い出します。

なので、自分のアイディアや情熱で仕事を増やして進めることができた
ベンチャー企業でのやり方は、外資系企業では全くできないため、
担当する仕事の幅としては対極にあると言えます。

過去に1回、自分の担当企業の見込み客の数をもっと増やすために、
マーケティングポジションの一部をやらせてほしいと直談判したことが
ありますが、『それは別ポジションの担当範囲だから、仮にやったとしても会社はあなたは1ミリも評価しません。なので、担当者を信頼して任せて、あなたは自分のポジションの内容を全うしなさい』とのコメントをもらったことがある程度に仕事の幅はデザインされて、自由度はありませんでした。

※お客様のステータスは、ざっくり表現すると
①『ターゲット企業で働かれている未コンタクト社員』⇒
②『セミナーやイベントに実際にお越しいただいた方々』⇒
③『見込み客』・・とフェーズごとにステータスが変化していくのですが、
マーケティングポジションは、この②③の数を増やしていく仕事をされていました。

ここまで読まれた方で、もしかしたらベンチャー企業と対比して、仕事の幅や進め方の自由度が低いことに悪い印象を持たれた方もいらっしゃるかもしれませんが、その分良いこともあります。

それは自分のポジションが明確なので、プライドと責任感を持ちやすく、
社員同士お互いプロとして接することができる仕事環境のため、
信頼できる仲間に背中を預けて自分の仕事に集中し易いということです。

ベンチャー企業では組織として仕事を回していく機能が弱く(あえてしていないのかもしれませんが)、また人材のスキルもバラバラなので、本来自分がやらなくても良いが、成果を残すために代わりにやらざるを得ないシーンは
珍しくありません。

外資系企業であればそういったストレスからは解放され易く、
自分の仕事に誇りをもって、自分が会社と契約した成果を達成するために
割と自由に進められるため、ワークライフバランスも叶いやすい環境と
言えると思います。

日系製造業の風土と仕事

そして現在、縁があって日系大手製造業で人事の仕事をしており、
そこでは前職までの経験を活かした人事システム関係の仕事や
海外駐在員向けの仕事を行っております。

人事の仕事は前職では知識として理解はしているつもりでしたが、
営業ほどシンプルではなく、実際やってみると難しくもやりがいがある
不思議な仕事に現在携わっております。
※この辺りも追って記事にできればと思います。

日系製造業は外資系企業とは違い、人事システム関係の仕事をすることは
わかっていましたが、それ以外については入社するギリギリまで仕事内容が
明確に定まっていませんでした。

また入社してからも、新卒採用やインターンシップの面接官や
賃金制度の全面見直し、男性育休の取得率向上に向けた仕事など、
自分の意志で増やせることもあれば、組織上の都合で仕事が増えていく
パターンもあり、自分の仕事内容が徐々に決まっていきました。
※外資系企業のように、すべてのポジションを事前にデザインされている
仕事の設計をジョブ型と呼び、このように所属している人をベースに仕事をデザインしていく設計をメンバーシップ型と表現するそうです。

なので、外資系企業ではあり得なかった担当する仕事の幅が色んな都合で
増減する点において、外資系企業よりは担当する仕事の幅が広いが、
ベンチャー企業ほど自分のアイディアで他の人の仕事含めて増やしていく
ことは難しいため、日系製造業はちょうどその中間にある印象を持ちます。

加えて、挑戦する人材が日系製造業では好まれますため、
自分でドンドン仕事を取っていく姿勢を評価されやすく、
担当する仕事の幅については、どちらかというとベンチャー企業寄りの
雰囲気を感じます。
※実際、業績評価に『チャレンジ精神』や『挑戦』といった言葉で
 評価項目として掲げている会社は多いんじゃないでしょうか。

余談ですが、最近よりグローバルでの戦略を立案したり、
ISO30414といった情報開示に対する重要性が増してきているため、
人事としてグローバルで統一した人事システムを活用するケースは
珍しくなくなってきていると思います。

このグローバルで統一した人事システムは、世界的に見ても3社ぐらいしか提供しておらず、ほとんどがジョブ型を前提とした設計になっています。

なので、現在メンバーシップ型としてベンチャー企業のような仕事の増え方をしていますが、こういった背景もあり徐々にジョブ型でポジションの設計をしていく・していかざるを得ない会社は徐々に増えていくのではないかと
個人的には考えております。

脱線しましたが、もう1つ日系製造業に対してギャップを感じたのは、
仕事の進め方についてです。
自分がまだマネージャーではないことが主な理由だと思いますが、
仕事に対する責任を全く持たされないです。
(”免除されている”という表現の方がしっくりくるかもしれないです。)

マネージャーが部下の仕事のすべての責任を負うため、その仕事の進め方や
報告の内容や回数が3社比較しても一番多く、煩雑で閉塞感を感じます。
(e.g.メールやチャットで済むことを、特定のフォーマットで表現したり
使用する言葉に制約があったり、対面で報告したり・・)

しかし煩雑な分、管理職に守られながら仕事をしているとも表現できます。
マネージャーは、労働組合の目もあるため、部下の時間外労働や
メンタルヘルスについても、とても気を配って進められているので、
ワークライフバランスは最も整い易い環境にあるのではと感じます。

あとがき

いかがだったでしょうか。
3社しか経験したことがないのに、主語を日系製造業などと大きく取り
記事にしたため、もしかしたら読み手によっては全然違うご意見になると
思います。(自分が単に恵まれた環境だった可能性もあります。)

そして、マネージャーポジションの視点からすると、
特に日系製造業においてはまた全く違った内容になるかと思います。
(e.g.労働基準法の規制対象外のため、ワークライフバランスが取りにくい)

ですが、全く風土も仕事の内容も異なる中で仕事をしてきた経験は
きっと転職を考えられている方や学生さんにとって少しは役に立つのではと
思いますので、何かの参考にしていただければ幸いです。

今回初稿で読みずらいところもあったかと思いますが、
今後もこういった仕事に関する投稿をしていきますので、
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