見出し画像

良いものは愛でできてると知る旅(後編 長野)

前編はこちら↓

中編はこちら↓

旅行も最終日。まだまだ「良いものは愛でできてる」と知っていきます。



朝の諏訪湖 爽やかな温泉街

荷物をまとめて早々にチェックアウト。死ぬほどお腹が空いていたので、駅前の喫茶店「談話室サスカナ上諏訪駅前店」へ。バタートーストとアーモンドラテ。どちらもとっても美味しかった。恋人の頼んだ玉子サンドも、しょっぱさがちょうどよくて、元気出た。
店内には関西から来たであろう、ヤンチャな男子4人組がいた。交通切符切られた話をしながらも、先輩や店員さんへの敬語がしっかりしてて、ああいう集団特有の上下関係をバッチリ感じた。私にないものを彼らは持っている。

こういうレトロ看板がたまらん
よすぎ
うますぎ

そのまま旧街道を歩けば、千里塚などの石碑が残っており、水路も清く、旅情を掻き立てられる。〇〇荘(読めそうで読めなかった)という洋館があり、別荘なのかペンションなのか、知りたかった。窓の模様も屋根の色もハイカラで素敵。

街道沿いの謎の洋館。湖畔の別荘なのかな

そして諏訪湖の湖畔へ。諏訪≒スワンということで、スワンボートとその親玉がお出迎え。空も湖も青く、絶景としか言いようがない。胸に爽やかな風が通り抜ける。ずっとこのままがいいのに。

SWAN LAKEのヌシがあらわれた!どうする?
青と緑。爽やかの権化
羊の群れに襲われないようにね

上諏訪も温泉地ということで、間欠泉や温泉卵が味わえる。湖畔を眺めながら足湯が楽しめる施設もあった。例によって激熱で、お湯から足を引き抜いて冷ます時間のほうが長いけど、肌を撫でていく風が気持ちよくて、そんな時間すらも最高。生きてるって素晴らしいと思った。

間欠泉からは温泉が湧き出る。数年前から高く噴き出さなくなり、原因は不明らしい
湖畔を眺めながら足湯を楽しめる

タケヤ味噌 革命的に美味しい味噌に出会う

湖畔近くの、タケヤ味噌の工場へ。あのタケヤ味噌である。
私は味噌が大好きで、無人島にも味噌をひと箱持っていきたいくらい。売店と軽食カフェがあり、味噌を思う存分楽しめる。10種類くらいの味噌を試食で比べて買える神システムだった。スタンダードなものから、諏訪限定のもの、麹味噌、減塩味噌。とにかく多くの種類があり、そして一つひとつ味が違った。辛めのお味噌が多いメーカ―ではあるけど、しょっぱさの初速、甘さ、コク。その中で革命的においしかった「樽出し直売」の限定のお味噌を購入した。名古屋のお味噌みたいな甘さとしょっぱさがありながらも、コクがすごくて、一度食べたら忘れられない味。本当にうれしかった。売店では、ゴマ味噌を利用したソフトクリームを購入。暑さを癒そう。

タケヤみそ♪(CM)

上諏訪の市街地 なんだかハイカラ

駅の方向に戻りつつ、片倉館という名所を拝んだ。千人風呂という豪華絢爛な温泉があるようだが、時間の問題で、足湯も入ったことだし、今回は泣く泣く割愛した。またリベンジしに来ます。

一気にヨーロピアンな雰囲気に
マンションですら優雅

上諏訪駅 山の幸と足湯でオンリーワン

駅に帰ってきた。売店「諏訪の風」で、お土産を購入。初霜という銘菓を会社用に。最近、お土産は銘菓に限る!と思っています。
こちらは買わなかったけど、イナゴとか蜂の子とか、山の幸が立ち並んでいて、内陸県に来たことをあらためて実感した。

諏訪湖のピクトグラムが可愛すぎる

地域おこしにおける「一村一品運動」の流れを感じるような、「一駅一名物」のキャッチフレーズ。上諏訪のことを愛する人が作ってくれたんだな、こんなに立派な足湯。
なんと、駅構内にも足湯がある。さっき湖畔で入ったけど、もちろん再度入ります。例にもれず激熱。移動ばかりであんまり歩いてないのに足湯ばっか入るから、足だけめちゃめちゃ元気。溢れ出るエナジー。

立派な岩の浴槽、のれん、竹の壁。絶対に入るべし。駅の売店で卵を買って茹で卵にもできる。商売上手
へたくそなAIで出力した画像のような、非日常な風景。もちろん合成無し

塩尻駅 ぶどう一点突破で超ユニーク

上諏訪から塩尻駅へ。都市間輸送はやはりJRが強い。今日も特にたくさんお世話になります。

塩尻駅は、日本一狭い(?)蕎麦屋さんも有名だが、中津川方面のホームにブドウ園がある。日本で唯一。一駅一名物すぎる。これも塩尻とワインのことを愛してる人が作ってくれたんだろう。

2両編成の電車くらいはある奥行き
たわわに実りつつあるぶどう。ホームで電車を待つ親子とともに
これもへたくそのAIで出力したみたいになってるけど、合成無しの現実

塩尻から奈良井へ。ワンマンカーで、ICカードも使えないみたい。うっかり上諏訪ではモバイルSUICAで入ってしまったので、改札を出て切符を買いなおしてきた。

ワンマンカーとツーショット✌

2両編成の電車は結構混んでいた。小一時間乗車。移動大好き。

奈良井宿 昔ながらの日本にうっとり

奈良井に到着!

JR東海だ!オレンジが目に鮮やか

奈良井宿は中山道の宿場町で、重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている。電柱も地下化され、広い空が広がっている。奈良井宿のことを愛してる人たちが、不断の努力をもって街並みを形成してくれたんだな。この、昔ながらの風景を見たくて、いつか訪れたいとずっと思っていた。

タイムスリップしたようでたまらんね
涼しげなしつらえ
蔵の外観って全部こんな感じでフォーマット展開されてるけど、なんでだろう
水は清く
短い(旧)橋のことがだいすき!

立ち並ぶ建物は京都のまちやに似てるけど、軒先の長さが違う。ここのは長い。雪とか関係してるんだろうか?松や植栽も素敵で、豊かな山が迫ってきている。なんて素敵な街並みなんだろう。

奈良井宿 信仰

隠れキリシタンがつくったのではないか?と言われているマリア地蔵や、七福神の石像。そして、聖書の一説を書いた看板。この町の信仰を感じられるスポットも見られた。

緑の光が印象的なお寺のお堂
階段がエグければエグいほど神社は燃える
七福神がお出迎えしてくだすった
 マリア地蔵

木曽の大橋 建築を学んでたら失神したかも

街道沿いを南に外れると、すぐそばに川が流れていて、名物「木曽の大橋」が見られる。なんと橋脚がない。とても大きなアーチの橋。本当に素敵で感動した。渡るとちょっと揺れたけど、危なさは感じないどっしり感。昔の人はすごいなあ。建築を学んでたらあまりにもすごすぎて失神してたかもな

橋脚がないのに、この安心感

奈良井宿 地元の味を食べるぞ

本当はお蕎麦とか食べたかったんですが、満席だったり売り切れだったり、午前に訪れた観光客たちによってすべて終わってしまっていた。
お焼き屋さんのおっちゃんが、それをあまりに見かねて、蒸しトウモロコシを売ってくれた。激熱でしばらく冷ますのに時間がかかったけど、めっちゃめちゃ甘くてジューシーで美味しかった。こういう思い出が忘れらんないよね。

とうもころし!

木曽の大橋の近くに道の駅があり、そこで五平餅とお焼き(野菜)を食べた。あまりの空腹に、二人して貪り食ったので写真はないです。

五平餅は、お米のつぶが全然の残って感じられるワイルドな触感で、みそだれ?が食欲をそそって美味しかった。しかし、革命的に美味しかったのはお焼き(野菜)である!!中身は、キノコとか玉ねぎとか(多分)味の付いた野菜が入っていて、その味付けが本当に絶妙で、夢中になった。恋人も「もっと早くに知りたかった」と申していた。大阪でも食べたい。

腹を満たし、駅に戻る。

ここで魔法少女が倒れたのかもしれない
奈良井駅の強火担が愛を叫んでる
奈良井からまたワンマンカー

車内はインバウンドでいっぱい。オールドスクールな日本を楽しんでくれて何よりである。

特急しなの 特急ってロマンあるよね

南木曾で。特急しなの18号に乗り換え。ってか、「なぎそ」って読むのか。「みなみきそ」ってずっと読んでた。つい「な泣きそ、泣きそ」と言ってしまいたくなるような地名である。

鉄道系YouTubeを見てると、無性に特急に乗りたくなる。関西圏のみで生きていると、最強の「新快速」があるため、なかなか特急に乗らないので、ここで願望を果たすことが出来て良かった。

道の駅で買った、サイダー。私はキハダを使った「森のサイダー」で、恋人はシャインマスカットのサイダー。まじで「きはだのにがみ(苦そうな顔)」を味わえた。夏にぴったりな爽快感。人生、甘いだけではいけない。

憧れだった、広い窓から車窓バックに飲み物をパシャリ。

馬刺し味のポテトチップスも実食。あまり獣臭さはなく、普通にめっちゃスタミナ湧き出る味で、もくもくと食べてしまった。

名古屋 滞在時間1時間でも可能な限り味わう

名古屋に到着!

JRの名古屋駅と言えば、関西本線以外のすべてのホームにある、きしめん屋さん「名代きしめん」(これも鉄道系YouTuberで得た知識)。
冷やし山菜きしめんを購入。めっちゃめちゃ美味しかった。つるりと一瞬で食べれてしまう。ここにきて、おつゆにはたしかな出汁の香りが!西日本文化圏に帰ってきたのを強く実感する。

冷やし山菜きしめん

名駅で晩飯をさらに確保して、いざ近鉄へ。

特急「ひのとり」 憧れのセレブリティ

特急「ひのとり」にずっと乗りたかったので、その夢を叶えます。プレミアムシートはまたの夢にしたかったので、レギュラーで。

赤くてかっこいい!ロゴマークも最高

先頭車両よりのところにあるコーヒーマシンでは、挽きたてのコーヒーを味わうことが出来る。味は2種類あって、私はまろやかさを売りにしたほうを実食。名駅で買ったひつまぶしお弁当と、世界の山ちゃんの手羽先味のさきいか(要素が多い!)を食べた。どれもめちゃめちゃ美味しかった。

名古屋から桑名で一駅だけ乗っていったサラリーマンとか居て、まじでカッコよかったな。かくありたいものだ。

贅を極める

難波駅に到着。
人混みと関西弁で、関西に帰ってきたんだなと強く実感する。
これで2泊3日の最高の旅も終わり。


まとめ 良いものは愛でできてる

発端は「MOTHER2のひみつ」展を見に行こうというところで、どんどん移動距離と旅程が伸びた大旅行になった。テーマとか定めずに行きたいところに行かせてもらったけど、結果的に「良いものは愛でできてる」と知る旅行になった。ゲームや音楽というコンテンツはもちろん、街並みも料理も文化も。良いなあと感じ入るものの背後には、ぜったい気持ちを砕いてる人間がいる。クリエイターの端くれとして、かくありたいものだと強く意識する旅となった。

コンテンツだけでなく、人と人との関係もそうだと思うのです(クサい終わり方ですみません、でも自分にとって大きなことなので書かざるを得ない)。夜は人間を大胆に饒舌にさせるので、恋人ともたくさん話をして、相互理解が進んだ気持ちです。粘り勝ちして落としたつもりだったけど、ぜんぜん違う理由で私を気に入ってくれてたし、沼に落とされていたのは私の方でしたね。愛があれば良いものが作れるはず。丁寧に向き合っていきたいと思いました。

これで旅行は終わります。

(終わり)

いいなと思ったら応援しよう!