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Fender American Vintage 1957 Precision Bass

こんにちは。

ペグの話が続きましたが、今回はベース本体のご紹介になります。

Fender American Vintage 1957 Precision Bassになります。

日本ではアメビン、英語圏ではAVRI(American Vintage Reissueの略)で親しまれる、代表的モデルですね。

2023年からはAmerican Vintage IIシリーズとなり、OPBではないアルダーボディ、メイプル指板の50sタイプは残念ながらラインナップから外れてしまいました。プレベは60sのローズ指板の方が人気な気がしますが、私はこの仕様が一番好きですね。

今更の旧アメビンですが、最近はこのモデルについての日本語の記事が随分減ってしまったので、ここでnoteの記事にしてみようと思います。


こちらの個体は2011年に中古で入手した2004年製になります。

ブラック塗装のアルダーボディにメイプルネック、アノダイズドアルミニウムピックガードというルックスは、伝統的かつ個性的ですね。ネックの飴色塗装も濃い目で、ブラック&ゴールドのルックスはレスポールカスタムにも通じるカッコよさを感じます。

50年代、60年代当時の新品のFenderベースのネックの塗装はナチュラル塗装ですが、アメビンはビンテージっぽさを出すため飴色に着色されているそうです。


ヘッド。

Fenderプレベといえばこのロゴですね。弦は現在はDRのLEGENDフラットワウンド弦を張っています。

ペグはビンテージスタイルの逆巻タイプ。動作が渋くなっていたのでSCUDに交換していますが、外観はメッキが曇ったオリジナルの方が合うので、そのうちメンテナンスして戻してみようかと思っています。

ヘッド裏のストラップピンも堪らないポイントですね。


ヘッド厚は約13mmと、ちょっと薄めかと思います。


ネック。

ナット幅は約44.5mm、薄めのシェイプです。グロスで飴色に塗装された指板・ネックは、弾き込むことでいい感じにヤレて来てとても味が出てきますね。指板エッジは塗装が剥げて黒ずんでいます。このモデルの醍醐味です。ステンレスラウンドワウンド弦の使用が長かったのでフレットは減ってきているのですが、これをリセットしなくなくてリフレットを迷っています…


ボディ。

ラッカー塗装のブラックですが、酷使してきたので傷だらけです。旧アメビンは塗装がとても厚いので、ぶつけたりするとベロっと剥がれます…塗装表面はいい具合にヤレてきます。

尻はボロボロですね…

ゴールドアノダイズドアルミニウムのピックガードは50sプレベの外せない重要ポイントですね。フィンガーレストも外せません。

スプリットコイルピックアップは57年仕様のA弦ポールピースが飛び出した仕様…ではなく、なぜか全弦のポールピースが飛び出しています。


フィンガーレスト、ストラップピン、ノブは購入時から無かったり、紛失したりでオリジナルではありませんが、フェンダー純正を取り付けています。


全体と、音。

アメビンはボディが厚く、ボディコンターが薄めで重量のある個体が多いです。この個体は他のベースと比べた感覚では4.3kgくらいに感じます。

ネックは薄いですがとても安定しており、トラスロッドは一度張力強めのフラットワウンドを張った時意外、回したことがありません。ネックヒールとほぼツライチになっているボルトは精神衛生上良いですね。

ボディの生鳴りが素晴らしく、とてもオーガニックかつパワフルなプレベサウンドです。アルダー/メイプルらしいミドルの粘りとアタック感がありますが、薄めのネックのおかげか「しなり」のある、柔和な包み込むようなサウンドです。

この個体はローからローミッドが非常に豊富で、トーンを絞ればギブソンEBを思わせるような地を這うローを出力してくれます。ハイは必要最低限に整理されており、出過ぎず引っ込み過ぎず。プレベの良さは強さと優しさの共存だと思いますが、この子は優しさの成分が多い印象です。


弦によっても様々な色を見せてくれます。フラットでもラウンドでも良し、豊かな低域、中低域のおかげでブラックナイロン弦(テープワウンド)を張ってトーンを絞るとGFRやMOUNTAINで聴けるような野太いベースサウンドが出せます笑
最近はブルース、オールドロック系での出番が多いです。


思い出。

大学生の時にベースを初めて一年以上経ち、バイト代を貯めて買った初めてのエントリークラスではないベースになります。購入した当時のことは、楽器店の帰りにハードケースを抱えて食べに行った二郎系ラーメンの味も含めてよく覚えています。その後沢山練習してステージをこなして、思い出が沢山詰まったベースです。

長くなってしまったので、思い出話はこれくらいにしておきます。


読んでくださりありがとうございました!

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