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Fender Custom Shop 1959 Precision Bass
こんにちは。
本日は所有するベースの一本、Fender Custom Shop 1959 Precision Bass Journeyman Relicについてご紹介します。
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2022年に御茶ノ水のクロサワ楽器にて購入。2021年コレクションのTeam Buildになり、当時日本に何本か入ってきていたようです。
このモデルについて。
メイプル1ピースネックにアルダーボディ、ゴールドアノダイズドアルミニウムピックガードを備えた、その名の通り1959年頃の仕様にフォーカスしたモデルとなります。
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50sタイプのプレシジョンベースですが、いくつか特徴的な点があります。
1. ネックシェイプ
2. 指板R
3. ピックアップ
4. 色
まずはネック。
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Custom Shopらしい柾目取りの1ピースメイプルネックです。Custom Shop製の1957、1958タイプは”Soft V”とよばれるシェイプを採用していることがほとんどですが、こちらのモデルは”Oval C”というシェイプが採用されています。Oval Cは60sタイプに採用される形状で、Soft Vよりも薄く平べったい形状となっています。それでもAmerican Vintageシリーズや現行のFender製プレシジョンベースと比較すると非常にがっしりしたネックシェイプです。
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ネックバックはがっつり塗装が剥がされていますが、オイルか何かで処理はされているようです。私はサテンフィニッシュのネックバックは安っぽく感じて嫌いなのですが、これはサラサラではありますがサテンフィニッシュとは違い、非常に触り心地、馴染みがよく高級感があります。
指板R。
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ビンテージフェンダーの仕様は7.25インチのきつめのRですが、こちらのモデルはやや平たい9.5インチのR。
フレットはミディアムジャンボなので、結構太いです。趣味ペースとしてはこの2年で割と弾き込んだと思いますが、ずっとフラットワウンド弦を張っていたのであまり減っていません。
この当時はレギュラーラインではAmerican Vintageシリーズに代わりAmerican Originalシリーズが発売されており、同シリーズでも指板Rは9.5インチでした。2020年付近のCustom Shop製のプレべの指板Rも9.5インチが多く採用されていたので、ミディアムジャンボフレットと合わせてAmerican Originalシリーズのモダンな演奏性を求める仕様がCustom Shopにも展開されていたのかと推測します。
ピックアップ。
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50sタイプで定番のA弦のポールピースが飛び出した仕様ではなく、のちの60sタイプのようなフラットなポールピースとなっています。1959年頃からの変更を再現した、過渡期ならではの仕様となっています。
色。
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フェンダーの50sタイプのサンバーストカラーは2カラーサンバーストがほとんどですが、本モデルの色はChocolate Three Color Sunburstとなっており、赤が入った3カラーであるだけでなく、縁の色がブラウンになっています。イエローカラーも下地の影響か非常に発色がよく、本モデルの個性になっています。ウェザーチェックと軽めのレリックの雰囲気も非常に良いです。ビンテージ楽器店で1959年製のビンテージプレシジョンベースを見てきましたが、外観の印象はかなり近いと感じました。
その他の外観上の特徴。
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ネックシェイプもがっしりしていますが、ヘッド厚も15mm程度あり、アメビンの13mmと比べると迫力があります。ペグはビンテージタイプの逆巻きで、雰囲気の良いエイジングがなされていますが、歯車が細かくなっている現行型でチューニングはやりやすいです。
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ペグのベースプレートは裏のカシメ部が突き出していますが、アメビンと違いヘッド裏側でそれを逃がすための凹みはつけられておらず、プレートが少し浮いています。
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ビンテージを触ったことがないのでわかりませんが、再現なのでしょうか。
指板はJourneyman Relicらしく、ほどほどにレリック加工されています。指板のグロス塗装が太いミディアムジャンボフレットと一緒にギラっと光るので、ネックは結構派手です。
ボディ。
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2ピースアルダーです。前述の通り、鮮やかなChocolate Three Color Sunburstです。職人が加工したからか、シェイプが端正で良いです。Journeyman Relicのウェザーチェックと軽めのレリックが施された極薄ラッカー塗装は雰囲気もよく、それでいて自分で育てていく楽しみもあり、かつ流通に関わる楽器店さんにも優しい仕様だと思います。ピックガードもエイジングされて落ち着いた色合いになっており、手触りはさらさらです。
ブリッジ。
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エイジングの影響で2弦のオクターブ調整用ネジが回りません笑
アメビンに搭載のものとのエイジング以外の違いは外観上では分からないです。
ピックガードを外してみました。
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音。
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重量はフェンス類無しで3.9kgと、個人的には一番ちょうどよい重量です。購入以来フラットワウンド弦を張っていますが、柾目のメイプルネックと鳴りの良いアルダーボディの影響からか、よく「響く」「抜ける」かつ「粘る」サウンドです。少し薄めのネックのためかほどよいアタックのバウンス感、柔らかさがあり、同時に試奏したSoft Vシェイプネックの1957、1958年タイプよりも奥行きの深さを感じたのも、購入に至った理由でもあります。プレべらしい押し出し感はしっかりありつつも、レンジの広さもあり幅広く適応できるので、迷ったら持ち出すベースになっています。購入してから2年が経ちましたが、弾き込んだ結果が早くも表れてきており、購入当初よりも「言うことを聞いてくれる」感じがあります笑 これもカスタムショップの醍醐味でしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
このベースで色々とフラットワウンド弦を試しましたので、今度はちょっとした弦レビューをしてみたいと思います。
それでは!