お気に入りのラウンドワウンド弦
こんにちは。
先の記事のように、私はフラットワウンドフリークです。ですが、どんな状況でもフラットワウンド弦で対応するのがベストとは思っておらず、ラウンドワウンド弦を張ることもあります。
フラットワウンドLOVERの私は、多くのラウンド弦はどうしても音にガッツが無く、余計な倍音が鳴っているように感じてしまうことがあります。ラウンド弦を張った楽器はなんとなく面白みが感じられなくなってしまい、あまり弾かなくなったり。
でもやっぱり、バンド、ジャンルによって求められる音を狙っていく上で、ラウンド弦は避けて通れない。ここでまた弦選びの沼が現れるわけです。今日はラウンド弦について書きたいと思います。
私がラウンド弦に求めるものは、主にこの4点です。
①低音の広がり、量感 (ただし、ボワつかない)
②ハイの鋭さ、キレ (ただし、耳に痛くない)
③弦の響きの豊かさ
④立ち上がりの良さ
ラウンド弦に求めるものを満たした上で、弾く楽しさが十二分にある弦として、現在私はROTOSOUNDのRS66LDステンレス弦を愛用しています。
上記の4点ついては、ステンレス弦はとても優れているように感じます。RS66LDは、インターネットのレビューではよく温かみのある音と言われたりしますが、それは余計な成分が少ない整理された音がそう思わせるのではないかと思います。特にハイについては必要十分なだけの成分がしっかりと出ている気がします。演奏ニュアンスがとてもつけやすく、バキッとしたパワフルな音も出せますし、メローで深みのある音も出せます。音がクリアでぼやけないのが良いです。
ステンレス弦はよく、ザラつき、引っかかりがある弾き心地と言われます。ROTOSOUNDのRS66LDも張りたてはザラついていますが、1時間ほど弾いていれば落ち着いてきます。フラット弦からの移行だとちょっと引っかかりがあるくらいの方が弾きやすいように感じます。ニッケル弦みたいにぬるっとしていないのが良いです。フラット弦も大半はステンレスなので、親和性があるのでしょうか。
テンション感は柔らかめかと思います。ラウンド弦は最近あまり張っていないので比較が難しいですが、ダダリオのニッケル同ゲージと同じくらい、R.COCOニッケルよりは明らかに柔らかく感じます。
ROTOSOUNDのステンレス弦の魅力は、「ラウンドワウンド弦の元祖」という点にもあると思います。パッケージ裏には「1966年に開発」とあり、製品名の「66」も、この記念すべき年から来ているのでしょう。60年代末~70年代前半頃の楽曲を、なるべく当時の音に近い音で演奏しようとする場合、当時のシェアが高かったフラット弦を張るのが近道です。しかし、アグレッシブな音を目指す当時のベーシストは登場したばかりのROTOSOUNDのラウンド弦を使用することも多かったことでしょう。そういった演奏をコピーする場合、ROTOSOUNDのステンレス弦は凄くハマります。当時の弦と完全に同じではないと思いますが、製造工場がしっかりとスピリットを継承しているのは間違いなさそうです。
弦選びの沼といいながら、もう完結してしまっていますね...ROTOSOUNDの具合が良すぎて、フラット弦メインの私は他の弦を試す気あまり湧いてきません。次点は以前の記事でも紹介したDRのDDT-45でしょうか。こちらはよりアグレッシブなサウンドが欲しいときなどに使います。R.COCOのステンレス弦もストックしているので、弦交換の時にでも試してみようと思います。
以上、ご参考までに!