田舎って
私の出身は静岡のドがつくほどの田舎で、駅もないしバスも少ない。
中学の周りは見渡す限りの田んぼ田んぼ田んぼ山山山。
その辺の山からジブリのトトロや山犬あたりが出て来るんじゃないかとずっと思っていた。
初めの投稿に書いたようにわたしはこのジブリ映画のような田舎からあと三日で旅立つ。
生まれた時からこの地で22年間育ってきてずっと不便すぎるし出て行きたいと思っていた。
それが今ついに旅立つとなるとやっぱり寂しい。
ということはなく全然早く都会に行きたい。
そればかり思っていた。
もちろん初めての実家を出ての暮らしには不安はあるけど何度も神奈川には行っていてなんなら1ヶ月2ヶ月滞在もしていた。
だからそこまで大きな不安は無く、当面はお金の心配だけ。
出ていくと言っても彼氏の家に転がり込むだけで完全一人暮らしではないし地元の友達も月の半分は東京にいるらしいのですぐ会える。
でもちょっとノスタルジーを感じたい。(使い方合ってるか知らんけど)
そこでちょっとだけど田舎のこれ捨てるのだけは惜しいなと思ったところをあげてみる。
交通の便が死んでいるからこその車
最初に書いた通り駅もない田舎である我が地元は基本的に高校を卒業したらみんな車を持つ。
でないと出勤も出来ないから。
仕方なしの交通手段で不便に思えるかもしれないけれど私は車が結構好きで長距離も苦じゃない。
学生時代は自転車しかなく行ける範囲も狭かったものが車のおかげで格段に拡がったのがとても楽しくて、未だに乗り回している。
そんな車大好きな私だけれどさすがに神奈川に車を持っていくことは出来ない。
シンプルに駐車場代が高いから。
聞いた話でしかないけれど関東は駐車場だけで3万円のところがあるらしい。
衝撃だった。
3万円なんて地元なら広めの部屋が借りられる。
無理だ。
車を持っていくのは確実に無理。
維持費もガソリン代もかかるしご飯が食べられなくなる。
なので断念。
車は売りに出すことになった。
もう自分の車がなくなる。
好きに運転してどこかに行けなくなるのはかなり悲しい。
でも仕方ない。
シェアカーにでも登録しようと思う。
やたらと広大な自然
私は先述の通り田んぼや山、海に囲まれて生きてきた。
昔東京から来た知り合いに「街灯の概念ないの?」と言われるくらいの田舎。
高校の帰りに遊ぶところがなくて制服のまま海に行って帰って母親に怒られるのは日常茶飯事。
とにかくジブリを想像してくれたら伝わると思う位の田舎の自然。(さすがにもう少し栄えてはいるけど)
春になれば桜並木がピンクに染まり、夏は綺麗な緑が辺り一面を染め、秋は見事な紅葉。
目まぐるしく変わる季節も見ててとても楽しい。
そんな田舎なのでもちろん星も綺麗。
学生時代少し帰りが遅くなって星が出るとオリオン座が綺麗に見えた。(オリオン座しか知らない)
ベランダでタバコを吸いながら星を見るのも嫌いじゃなかった。
この間関東でふと空を見た時に星があまりにも少なくて驚いた。
関東の人達が星に感動するのも理解出来た。
もう帰りが遅くなってもオリオン座に出迎えられることはないんだと思うと少し寂しい。
タバコも次の家はベランダが無い為部屋で吸うしかないからベランダでかっこつけて星を眺めながら吸うこともない。
残念だ。
いつかベランダ付きの家に引っ越したら今度は夜景を見ながらかっこつけようと思う。
いつの間にかベランダの話になってた。
ベランダも無くなるの惜しい
やたらと距離の近い大人たち
何度も言うが田舎である。
隣近所の人を全員知っているのは当たり前。
兄の同級生の母親は親戚くらいの距離感で大きくなったねなどと話しかけてくれる。
あと突然猪を狩って来て捌いて肉を持ってくるおじさんもいた。
あれはかなり良かった。
知らない人でも目が合ったら話しかけてくる。
もはやポケモンの目が合ったらバトル状態。
中高生の頃は煩わしく思っていたこの距離感だが、大人になってみると案外いいもので、私は基本 人が好きで誰とでも話してくれるなら話したいタイプ。
だから田舎を生きていておば様たちにエンカウントするのもなかなか好きだった。
常にみんなニコニコしているこのぬるい空気は少し手放しがたい。
やっぱり想像していた通り都会はそういった関わり方は少ない。
隣の部屋の人も見た事ないし下の階の人が女の人だった事を6年同じアパートに住んでいる彼氏がついこないだ知ったレベルで人付き合いは無い。
きっと田舎ならアパート全室知り合いだろう。
街灯の概念に対して疑問を抱いていた知り合いが前に田舎の物々交換を見て「漫画でしかないと思ってた」というのも納得である。
冷たい訳では無いがやはり都会はぬるい空気はないなと感じる。
あと少し話題は逸れるがやはりみんな譲り合いがすごいしそもそも人が少ないため人とぶつかることがない。
ぶつかってもニコニコしながらお互い謝る。
それが普通だった。
しかし、都会はみんな周りの人が居ないんじゃないかってくらい突っ込んでくる。
この間はおじさんに肩が吹き飛ぶんじゃないかくらいの勢いでぶつかられた。
都会怖い。
まあ多分主に寂しさを感じるとしたらこんなところだと思う。
もう近所のおじさんおばさんから大量の仕入れかってくらいの野菜や魚は貰えないのが残念だ。
でもきっとホームシックになることなく逞しく私はやっていくと思う。
この田舎も今になるとそう悪くは無いと思うので気が向いたら遊びに来るのもおすすめかもしれない。
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