助詞
助詞とは
付属語である(単独で文節を作れない)
活用しない
助詞の種類
格助詞
取り立て助詞(副助詞/係助詞)
接続助詞
終助詞
並列助詞
準体助詞
複合格助詞
格助詞
名詞と述語の関係を示す
格助詞によって、語の順番がばらばらでも分かる
日曜日に 山田さんが 鈴木さんと 高田馬場で ラーメンを 食べた
⇕
高田馬場で 日曜日に 山田さんが ラーメンを 鈴木さんと 食べた
10個と9個の説がある(合計11個)
を・に・が・と・より・で・から・の・へ・や・
を・に・が・と・より・で・から・ ・へ・ ・まで
【覚え方】
「鬼が戸より出、空の部屋まで」
を・に・が・と・より・で・から・の・へや・まで
ガ(主格)
主体、対象
雨が降る(主体)
弟が食べた(主体)
ビールが飲みたい(対象)
足が痛い(対象)
野球が好き(対象)
ヲ(対格)
対象、移動の起点 通過点
私は映画を見た(対象)※他動詞
ワインを飲んだ(対象)※他動詞
お風呂を出る(移動の起点)※自動詞(移動動詞)
交差点を渡る(通過点)※自動詞(移動動詞)
二(与格、場所格、時格)
所在の場所、時、動作の到達点、授受の相手、目的
彼は図書館にいる(所在の場所)
3時に来てください(時)
頂上に着く(動作の到達点)
妻に渡します(授受の相手)
コーヒーを飲みに喫茶店へ行く(目的)
デ(場所格、道具格・具格)
動作や出来事の起こる場所、手段・方法、原因・理由、動作の主体
学校で勉強する(動作や出来事の起こる場所)
電車で学校へ行く(手段・方法)
台風で電車が揺れた(原因・理由)
みんなで渡る(動作の主体)
場所を表す「に」と「で」と「を」
「に」は目的地
「で」はアクションする場所
「を」は通過点
ト
共同作業の相手、共同作用の相手
=と一緒に/≠と一緒に
※接続助詞と並列助詞は別
彼と映画を見る(と一緒に)
彼と喧嘩をした(≠と一緒に)
友達と会う/友達に会う
〇友達に会いに行く
*友達と会いに行く
ヘ
動きの向かう方向
「に」とほとんど言い換えられる
北へ向かう
駅へ行く
ノ(所有格・属格、同格)
名詞+の+名詞
私の本(所有 ※私が持っている本)
リンゴの皮(連体格助詞)
鉄の塊(連体格助詞)
総理大臣の岸田さん(同格 ※総理大臣=岸田さん)
連体修飾語の中の主語(「が」と言い換えられる)
母のよく作る料理 は カレーです。
昨日私の見た映画 について お話しましょう。
カラ
時間や場所の起点、原料
会議が8時から始まる(時間の起点)
バターは牛乳から作られる(原料)
ここから東京都です(場所の起点)
ヨリ
比較、起点
※「から」より文語的
新宿より原宿の方がおしゃれだ(比較)
今朝より降り始めた雪(起点 ※今朝から)
ここより先は進入禁止です(起点 ※ここから)
マデ
時間や場所の到達点
夜中まで働く(時間の到達点)
タクシーで横浜まで行く(場所の到達点)
ヤ
並列
※並列助詞ともされる
弟や妹(並列)
取り立て助詞(副助詞/係助詞)
文中の要素に特別な意味を付け加える
話者の気持ち
は、なら、も、さえ、でも、だけ、ばかり、こそ、しか、など、まで、なんか、なんて、くらい、、、
財布に1000円もある
財布に1000円だけある
財布に1000円しかない
掃除ができる(平叙文)
掃除くらいできる
掃除までできる
君がリーダーにふさわしい(平叙文)
君はリーダーにふさわしい(主題 ※有題文)
君こそリーダーにふさわしい
いつ使うのか、どんな場面で使うのかを考える
接続助詞
節と節をつなげる働き
逆説と順接
と、なら、が、けれど、のに、ので、から、ため、し、、、
朝起きると、雪が降っていた。(順接)
彼は頭もいいし、顔もいい。(並列)
予約をしたいのですが…。(逆説)
薬を飲んだが、治らない。(事実を述べている)
薬を飲んだのに、治らない。(残念、不満、驚きなどの感情が含まれる)
電車が遅れたから、遅刻しました。(主観的、子供の言い訳のような印象)
電車が遅れたので、遅刻しました。(丁寧、客観的、説明をする)
終助詞
文の最後について話者の気持ちを表す
か、かしら、かな、よ、ぞ、ぜ、さ、わ、の、ね、な、なあ、よね、、、
少し休みますか。(疑問、勧誘)
まだ終わらないの。⤴(疑問)
まだ終わらないの。⤵(回答)
これ、おいしいですか。(疑問、確認)
これ、おいしいですね。(共感や同意を求める)
これ、おいしいですよ。(勧誘、相手が知らないであろうことを伝える)
急いだほうがいいわ。
急いだほうがいいぜ。
※社会方言的
並列助詞
名詞を対等な関係でつなげる
と、や(格助詞)、とか、だの、なり、か、、、
山田さんと佐藤さんが来た。
電話なり、メールなりで知らせてください。
AかBか選んでください。
「と」と「や」の違い
※「や」の場合、例示の意味が含まれる。
準体助詞
名詞や用言の連体形について、体言の代用をする
「こと」「もの」と言い換えられる
形式名詞(こと、もの)の1つとしてとらえる説もある
私はサッカーを見るのが好きです。
もっと安いのはありますか。
あれは私のです。
⇒準体助詞、「の物」を省略した所有格の格助詞、どちらともいえる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?