ochibo
かつての甘酸っぱくも苦い青春の記憶を、現代の生活の中で軽やかに語り合うオチボとプリンの物語です。懐かしい昭和・平成の文化や音楽、テレビ番組が織りなす青春の記憶を辿りながら、過ぎ去った時間の中にまだ残る“青春”を再発見します。 更新頻度:週に1回のペースでエピソードを連載します。物語が進むごとに、二人のやり取りから浮かび上がる“青春のかけら”を丁寧に拾い集めていきます。 対象者:昭和・平成の青春を懐かしむ方々はもちろん、心に青春の残り香を感じるすべての世代に楽しんでいただけます。特に、クリエイターや感性豊かなネットユーザーに向けて、日常の中にある小さなドラマやノスタルジックな感覚を呼び起こします。 昭和・平成の文化に触れながら、読者自身の過去とリンクするようなエピソードを毎回展開していきます。 何気ない日常の中に、過去の自分を再発見し、今を生きる力に変える物語を、ぜひ楽しんでください。
オチボは、ふとLINEを開いて、プリンからのメッセージを見返していた。彼女とは高校時代の同級生で、青春時代のことを語り合うのが二人のささやかな楽しみだ。 「ねえ、覚えてる? 石川ひとみの『まちぶせ』、あの曲が流れるたびに誰かが妙にそわそわしてたよね。フィーリングカップル5対5なんて番組もあったし、あの頃の恋愛事情って、今思うと笑っちゃうよね。」 プリンがそう打ってきた。 オチボは少し微笑んで、あの懐かしいメロディーを思い出しながら返信した。 「そうだなぁ。なんだかんだで、
【本日の読書日記】2022/02/12 引用したのは、 青森県十和田市 新渡戸記念館がフェイスブックページから発信する 新渡戸稲造 著「一日一言」の1月19日の一言の文。 久々、颯爽としたデジャ・ブ(既視感)の風を 東京の街角ですぅー--っと浴びた気分でした。 上記の美しい綴りを風景として再現するが如く、 まさに我が心に風が吹き、一道の光明が差した。 不定期に連載されている新渡戸記念館の「一日一言」の現代文に意訳したものとともに、写真で掲載された原文を見て、その意味す
【本日の読書日記】2022/01/30 なんか仕事が進まず 溜息ついたら、 ふと、この歌口ずさんでまして、 ぐぐって唄を聴いて、 歌詞読んでいたら、あ~あ、 と、何となく納得。ㅤ 広告会社の勤め人の頃、 中途の新入社員の頃から 長い事、仕事が下手くそ!と (特に、コピーライターのあの女性にこっぴどく!!) 上梓とか先輩に言われてきたのを 思い出しました。 30歳を過ぎて、 ようやく企画を通し、 売り上げをあげられるようになった頃、 テレビのニュースの国会では、 牛歩戦
伝言 海岸沿いを走る単線の電車に、父親と乗る。 会話はとりとめなく、ゆっくりと、電車は走る。 窓から見える背景は、あかるい海。 いくつもの波がゆるやかに押し寄せる。 その向こうには、くっきりと水平線。 天気は晴れ。日の光が眩しい。 こんな幸福な気分になったのは、本当に久しぶり。 きっと、二人は小さな旅行をしたあとだ。 私はその電車に乗っったまま、仕事場へ行かねばならない。 故郷へ帰る父親は、次の小さな無人駅で乗り換える。 ドアが開く、私達は席を立つ。
【本日の読書日記】2022/01/14 本日は色々用があって三鷹を歩いておりました。用をすました帰り道、すっかり高層ビルで変わり果てた三鷹駅前に、ショッピングセンターがあり、その最上階、三鷹市立の美術館があり、そこに常設の太宰治の展示室があるのを知り、時間もゆるく空いていたので、なおかつ無料ということで、行ってみました。 三鷹というと、普段は自転車で移動できる行動範囲なのですが、本日は非常に大事な用があったので、敢えて電車に乗り、周辺を自らの足で歩いてみたいと思いました。
★ ㅤ ㅤ 運転免許証とか、紛失物とか探し物とかいろいろトラブルありまして。 役所とか、警察所とか、いやはや、なのですが。 失ったものを思い返すと、様々な思いが吹き出てきて、 たった一枚の紙きれ、写真にも生れた時からの 過去の物語が重層的に蘇ってきます。 今どき、年の瀬にこんなことがあるなんて、 何かしらの、重要なタイミングを迎えているのかもしれないと、思いながら、 今ここに至ることを、神に感謝。 ㅤ ともあれ、いままでにない感覚だ。 ㅤ ㅤ
ブルース・リーの最後の作品「燃えよドラゴン」で こんな言葉が僧侶から発せられている。 「本当の敵はいつもと違った像=イメージで現れる。」 また、そのイメージという敵に立ち向かうには、 己を無にしなくてはならない、 とブルース・リーは言う。 その場面のシナリオだけは、完全にブルース・リーのオリジナルである。 これに似た言葉が劇中にもう一つある。 「Fighting without fighting=闘わずして闘う戦い方」 予め争いの流れを読み込み、 己の意志のコントロー
2020年9月10日 精神科のクリニックの診断を受けて、 酒を止めなければ、取り返しのつかないことになる、 というニュアンスの診断の結果を受けて、 期日を決めての断酒を決意した。 最期の酒を飲む場所、 まさに人生の最後の酒場を考える断酒開始の期日は、明日11日。 よって本日が最後の酒を楽しむ夜になる。 どこで最後の酒を飲もうと考えた。 選択肢は二つしかなかった。 サイゼリアでワインを飲むか、 あるいは、 もう数年来の行きつけのおでん屋、 西荻窪の田毎か。 まあ、サイ
2020年9月10日に断酒を決意、11日より断酒を開始しました。そこに至るまでは、自分自身が予想だにしなかった人生の展開がありました。その流れの中、とても苦しい思いをしました。 そのすべて出来事において影響していたのが「飲酒」でした。今になってみれば、シンプルで納得できる話だけど、無我夢中の時は、さっぱりわからなかった。 そして、ココロとカラダの不調の暗中模索に決着をつけたのが、いくつもの通った医療施設の中で最期の場所となる「精神科クリニック」の女性医師の発した診断の