11月20日 焦る女、ベビーカー、阿鼻叫喚、喜怒哀楽、SEX!!!!!!!
レジに来た女がですね、とても急いでいた訳でして、何故急いでいたかというと乗る予定のバスが来てしまっていたからで、「バスが来ちゃった!」などと大きな声で喚き声を上げていたので、間違いはないと思うのですが、いくら急いでいたからと言って、混雑する店のど真ん中にベビーカーを置きっぱなしにするのはどうかとその時私は思ったのであります。会計を終えた車椅子に乗られたお客様がバックするにもそのベビーカーが行く手を阻んでいて、その車椅子に乗られた方の後ろに並ぶお客様もまた、車椅子に行く手を阻まれて、なんとかして交通整理をしようとレジを飛び出そうと思ったのですが、私の行く手もまたベビーカーによって阻まれた車椅子によって阻まれてしまったのであります。そして遠くからカシャっ、カシャっと携帯電話でその阻み阻まれる様を撮影する海外からやってきた方達が遠くに見えて、「SHIBUYA SHIBUYA」みたいなことを叫び始め、店内はもう混乱、反乱、絶叫、歓喜、感涙の嵐。
混乱の元、その女は、私の元にやってきて324円の甘酒を買おうとしている訳で、そこまでして甘酒が飲みたいのかという私の質問を遮り、「いくらですか?」みたいなことを言いやがり、甘酒を飲んでかつバスにも間に合いたい彼女が許せないような気持ちになってきて、交通網の真ん中を陣取っているベビーカーに目をやると中には幼い赤子が入っていて、オギャアオギャアオギャアアと私はその場で号泣してしまったんですね。パニックです。その女は324円をポイと支払って、あらゆる波をかき分け、ベビーかを引きずるようにしてバスに向かって行って、私が泣き止んだ時、目の前には224円しかなかったのです。新手の詐欺かと思って、怒りに震えた私は、大勢の客をなぎ倒しながら彼女を追いかけ、バスに右足をかけた彼女に「100円足りてないです。」と言ったら彼女は「いや、払いましたけど。」と。私は「じゃいいです!!!!」と鼻をフガフガさせ、彼女が後部座席に腰を落とすまで、バスの外から睨んでいたのです。急いでレジに戻って、私は彼女がきちんと代金を支払ったかどうか確かめるべく、レジに戻り、目の前には長蛇の列が出来ているのにも関わらず、レジを停止し「レジ点検」をしたのです。開店してからさほど時間が経っていないので、「-100円」となれば、彼女は黒だったということになります。私は少し急いでいたため、レジの中の100円を少しぶち撒けてしまいまして。急いで拾って、点検をすると「-300」といった具合になりました。そして手元に100円が転がっていたので、これを付け加え-200円となったのですが、手元に転がっていた100円が彼女が差し出した100円な気がしてならなくて、とても彼女に謝りたい気持ちで一杯なのですが、謝りたいという気持ちを2時間も持てばですね、それはもう直接謝ったに等しいのではないかという結論に至りまして、もう清正した気持ちでいるのであります。
落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。