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3月3日 俺はコロナウイルスが当然、怖い。

「こんばんわ。お体にお気をつけくださいね。」

僕のnote薄い文字でそう書かれている。僕が書く前に、僕の日記に、
「こんばんわ。お体にお気を付けくださいね。」
と書かれている。
余計なお世話だ。気分が萎えるので辞めてほしい。
こんな所にまでコロナウイルスが侵入しているとは思ってもなかったので、驚いた。
「疲れてる?元気出しなよ。」
「残業?遅いね。頑張って。」
これらと同じ類のものだ。言わなくていい。
自己満足に巻き込まないで欲しい。

コロナウイルスは世間そのものだ。
先日の早朝、ポケモンGOをやりながら散歩をしていると、薬局の前に長蛇の列が出来ていた。
「おひとり様一点!!」と見るだけで頭が悪くなりそうなフォントで書かれたポップがデカデカと店頭に貼ってあった。
マスクをした人達が、生きているのか死んでいるのか分からないような、空虚な面持ちで、開店を待っていた。気持ちが悪いと思った。
だが迷った。自宅に何ロールあるのかは忘れてしまっていて、買った方がいいのではないかと思った。
ここで並んでしまうと、精神的な消費者になってしまう気がして、買わないことにした。ポケモンGOは相変わらず楽しい。糞まみれになった自分の尻を思い浮かべながら、コンビニに入り小便をして、入念に手を洗いアルコールを手に拭き掛けた。

家に帰ってから、やはりトイレットペーパーを買うべきだったのではないかと思った。普通に。買うべきだったのではないかと後悔をした。
筒井康隆の本を読んでいると、自分が俗物であることを認め、それを追求するべきだ、みたいなことが書いてあって、それもそうだなと思った。
コロナウイルスなんてとっとと消えて無くなればいい。
それまで馬鹿は家に引きこもっててくれ。夜は友達と回転寿司を食べに行った。休日なのにも関わらず静かな回転寿司屋は少し寂しい感じがした。
何かを失うのが怖くて仕方がないのは当然のことで、それは何億年も前のことからずっと当たり前にあることで、そんなことと向き合ったりシカトしながら生活をするべきだと、俺は改めて思った。












落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。