12月28日 いま、うんこをしています。
只今銀座でうんこをしている。真逆のことをしている。私が普段住んでいる土地は、多少のうんこが垣間見える。実際にうんこを見ることはないが、うんこっぽさがある。例えば灰色の団地の側面に入ったヒビ、うんこである。銀座にはうんこがない。すれ違う人々、誰一人として腹にうんこが溜まっていなそうな顔をして歩いている。私は高級デパートの最上階、連なるレストランを横目にタバコを吸って、そしたらうんこをしようと思いつき、うんこをしている。タイムイズマネー。うんこをしながら日記を書いているのだ。うんこをしている時人は何を考えているのだろうか。明るいことではないような気がする。川上未映子さんの「乳と卵」を読んだ。主人公が、寝起きと同時に布団に血がついていることに気が付き、かったるそうにしながら血のついた布団を風呂で洗い、トイレに向かう描写がものすごかった。私の母にもこのような時間があったのだろうかと純粋に疑問を抱いた。自分の身体と真正面に向き合う時間ってのは孤独だと、初めて分かった。
この小説に入っている短編が超面白かった。美に固執する女性が、理性と本能、その間で揺れ動く自意識に苛まれながら、最終的にティッシュ配りをしている男性にタコ殴りにされる話なのだが、何故か痛快であり、居た堪れない気持ちにならなかったのが不思議だった。そろそろケツを拭こうと思う。
落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。