ドイツでの出来事
去年、突然孫ができた。経緯は端折るが人生で一番驚いた事だった。一方、得難い経験をしたと思った。
得難い経験は重なるものなのか。今度は海外渡航先でパスポートを盗まれる憂き目に遭った。
自分のいるゲーム業界最大のイベント、GamesComは毎年8月、日本ではお盆の終わった翌週にドイツはケルンで行われる。ホールが1階と2階に分かれ、幕張メッセ2個分ぐらいのスペースに35万人が来る。どデカい。
この数年間でヨーロッパの会社との取引が増え、最近もありがたいことに引き合いあるため商談しにやってきた。上級ステイタス維持したいので台北経由、チャイナエアラインでフランクフルトへ。そこからICEで1時間。
8月22日木曜の朝にフランクフルト着、ケルンへ移動、ホテルに荷物を預けてGamesCom会場へ。11時から7個ぐらいミーティングして、ホテルへ戻る。正直、疲れている。
今夜は、フランスの業界友が家族連れで来ているのでディナーの約束をしていた。会場はケルン大聖堂にほど近い、トルコ料理店。多くのヨーロッパの人がそうするように、屋外の席を選んだ。結果的にはこれがマズかった。
業界友Guillaumeは、知り合って2年で直接会った回数は2-3回なのだがビジネスマンでありつつも気さくで人間味のある男なので、お互い気が合う。彼も僕が好きだと言っている。
彼の家族に出会い、話も酒も弾んでしまった。リラックスしてはいけないところで、パスポートや財布、スマホの入った肩掛けカバンを自分の後ろ、椅子との間に置いた。
楽しく会話、食事を楽しんでいるとき、ふと自分の後ろを触ると何も無い。ああ、盗まれた。
立ち上がり、一緒の皆と店員に伝える。珍しく動揺しているのがわかる。相手はプロだから、戻ってこない前提で今後を組み立てないとだが、何から考えたら良いのか思いつかない。
一緒に来ていた同僚が、デュッセルドルフの領事館の番号を出してくれた。電話して状況を伝えた。帰国用のドキュメントを発行しに、明日朝イチで行くことになった。明日は金曜日。これはラッキーだった。住民票がいるので日本の家族に電話。早朝4時に起こしてしまった。スマホは初期化した。
その後警察へ。被害届、というか事件の証明を貰う。同僚とGuillaume家族が連れ添ってくれ、みちみち励ましてくれた。
ケルンの警察官も「大変だったね。これでケルンやドイツを嫌いにならないでね」と気遣いの言葉。
今日中にできることは終わったので解散、ホテルに戻る。
まあ、すぐには寝られない。保険の申請とかSIMカードの再発行とか、タスクのリストを作って横にはなった。
翌朝、同僚が付き合ってくれて電車でデュッセルドルフへ。30分ほど。9時の開館と同時に手続き。昨日電話しておいたので「話は聞いてます」と手続きはスムーズ。
こういうものの発行は一定の時間がかかる、という前提は崩したくないのが倣いなのか「なるべく早く発行できるように努力しますが」「午後3時の予定」と言われ一旦外へ。いつもなら「そんなこと言って超特急でやってくれるんでしょ?」と冗談の一つも飛ばすのだが、その余裕と言える雰囲気は無かった(^_^;)
これから5時間あまり何をしようか。いったん近所のカフェに入る。同僚の提案でライン川クルーズへ。風は強いが、なかなかゆったりして楽しい旅。席まで注文を取りに来るコーヒーが3ユーロで安い。
船上で同僚の電話が鳴って、書類が早くできる、13時半以降来てくださいと。クルーズ船から領事館へ。余裕があるのか無いのかわからない動き。
渡航証を受け取り、市内でランチからケルンへ戻る。疲労困憊して寝た。
翌土曜日からは予定通り行動し、日曜は先日2時間のビデオを作ってくれたYoutuber宅へ寄りVideo Gameに関して色々深イイ話。月曜朝にフランクフルトを立つ。パスポートでない「渡航証」を見たチェックインカウンターの人が「初めて見たわ」。俺もだよ、とここではジョークが出た( ・´ー・`)
イミグレではドイツ入国に関して確認を取るので多少時間がかかったものの、ほかはいつもどおり。友達みたいにフレンドリーなチャイナエアラインの接客が身にしみる。
フランクフルトからの便が遅れた為台北での乗り継ぎが10分しか無いが、カートに乗せられて名古屋行きの搭乗口へ。何人かいた乗り継ぎ客を待っていてくれた。荷物のトランジットは間に合わず、翌日届いた。
とまあ、関係各位ご協力のお陰で無事帰国。トラブルではあるけど、そこから学んだことや気付いた事は多く、今の自分に必要な事だったと思えます。
特にスマホに関しては、かえって通知が届かないので精神的に余裕が。今も色々セットアップしてますが、ミニマルに行くのが良いのかもな。
LINEの復帰に手間取ってまして、あと1週間ぐらいかな。駄目だったら連絡先も断捨離かー。
海外、とくに観光客が多いところは注意ですね。肝に銘じます。