おちゃこさん/随筆家

ただ生きていても見落としてしまう、そんな「物語」がこの世界には転がっている。 ホモサピエンスが生き残った理由、それは「物語」に共鳴できたからだ。 このほしに生まれた同じ地球人であることに共鳴し、日々を祝福できるような随筆プラットフォーム。 世界とわたしはつながっている。

おちゃこさん/随筆家

ただ生きていても見落としてしまう、そんな「物語」がこの世界には転がっている。 ホモサピエンスが生き残った理由、それは「物語」に共鳴できたからだ。 このほしに生まれた同じ地球人であることに共鳴し、日々を祝福できるような随筆プラットフォーム。 世界とわたしはつながっている。

マガジン

  • 【日常】たまゆらのエピファニー

    生きているだけで、世界は哲学的発見に溢れている。見逃しがちなかりそめの感情の機微は、言葉にしないと忘れてしまう。

  • 【カルチャー】徒然なるカタルシス

    涙が流れなくなることはわたしにとって死のようなものだ

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世界とわたしはつながっている~随筆プラットフォーム設立への思い

【随筆】とは 心に浮かんだ事、見聞きした事などを筆にまかせて書いた文章。そういう文体の作品。 出典:Oxford Languages ただ生きていても見落としてしまう 掬っても溢れ落ちてしまう そんな「物語」がこの世界には転がっている。 転がる「物語」に気づかぬまま 日々の忙しさにかまけて生きるのは なんて人間性の無駄遣いなのだろう、 そう考えたのが、随筆プラットフォーム設立のきっかけだ。 今は、 日常、旅、文化、恋愛・ジェンダー の大きく4つのカテゴリにわけて、つらつ

    • 満たされるために、さびしさを選んだ。〜ポリアモリー恋愛小説「きみだからさびしい」を読んで〜

      「ただ好きなだけなのに好きと苦しいが近くにあるのはどうして?」 恋愛をしてきた全ての人が一度は持つ感情なのではなかろうか。 愛が深ければ深いほど、憎は肥大化し我が身を蝕む。 真っ黒な気持ちを自分の中だけで完結できず、 好きな気持ちが大きいほど、酷いことを言ってしまう。 凶器のような言葉が制御できず口走り、歯止めが利かなくなる。 「きみだからさびしい」という本を読んだ。 ポリアモリーの恋人を好きになる男性が主人公の物語。 物語としての結末に100%の納得はできて

      • 2022年の目標:分断・外注・年齢との戦い

        お久しぶりです。 半年ぶりの投稿になりますが 実は、2月から転職することになりました。 つきましては、わたしの2022年の目標を綴ります。3つございますので、それぞれ詳細も含めて綴ります。 ①人に直接会う。そして、受け止める 2021年、人に直接会わなくなったことにより、わたしの思想はかなり偏重気味です。 そして、話し合いができないひととの会話は、話しても無駄だと思いすぐに終わらせようとしてきました。 しかし、新聞で下記文章に邂逅しました。 元々ディスカッションはすきで

        • 泣きながらケーキを食べたあの日の話

          同じ人間で同じ言語を喋っていても、 会話ができる人とできない人がいることに、大人になって気がつく。 簡単で中身のない会話は、ほとんどの人間とできる。 しかし、自分の色々な感情が詰め込まれた重厚なテーマにおいては 話す人を選ぶようにしている。 こんな話をしても誰もわかってくれない、いや、わかってほしくもない、だから話さない。 話してしまうと、それは自分だけのものではなく、共有物になってしまうのだ。 鬱憤、苦しみ、いたみ、共有することで和らげられる感情もある。 閉じ込めずに誰か

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          上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第三話

          東京に住んで8年。 都市開発されていない離島に旅行した。 車が運転できなかったため、移動が尋常でなく大変だった。 バスを1本逃すと、1時間半待った。 1時間半あれば映画が1本みられるなぁとか思っていた。 2泊3日の後、東京に戻ってきて電車に乗った。 物凄い安心感があった。 交通手段が整備されている東京。 1時間待たなくても電車がくる東京。 1駅くらい余裕で歩ける東京。 どんな時間帯でもどこにいても必ずタクシーに乗れる東京。 どこにいてもお金さえ払えばちゃんと家に帰ることができ

          上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第三話

          上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第二話

          東京に住んで4年。 長いながい就職活動が終わり、東京の広告会社に就職が決定した。 半年ぶりに実家に帰った。 空港から家まではバスで1時間半ほどかかる。 道中、緑豊かな自然をみて懐かしさと同時に違和を感じてしまった。 そのときの感情は、いまもメモに残っている。 --- 2016.7.17 11:00 わたしはいつまで東京で暮らすんやろ? そしていつここに帰るんやろ? 家族と一緒におれる時間ってあとどれくらい残っとるんやろ、、 色々考えて選択した道やに この自然をみるとどうしよう

          上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第二話

          上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第一話

          九州の片田舎の、とある港町。 そこがわたしの育った街だ。 海と川と山と空気しかない。 デパートにいくには1時間半かかる。 スーパーに行くと必ず誰かに会う。 田舎は噂話くらいしか楽しみがないし、何かしでかすと一瞬にして街中に広がる。 常に、人との距離が近すぎる。 そんな田舎が嫌いだった。 その街から上京していつのまにか9年経っていた。 わたしは、未だに方言を話す。 方言というより、各地から東京に集まってきた多種多様な民族の言葉を吸収し 自分の言語にして話しているので、 9年目

          上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第一話

          渋谷アップリンク閉鎖が我らに問いかけること

          前回の随筆から、2週間経過してしまった。 絶望のミルフィーユ(絶望と絶望に挟まれる状態)で すごく何も書きたくなかった。 小さな絶望が蓄積すると、1つの大きな絶望よりもダメージがでかい。 何をするにも身が入らない。 アップリンク渋谷が、約四半世紀の歴史に幕を閉じ、閉鎖する。 facebookのフィードで見つけてしまった瞬間、動悸がした。 絶望的哀しみに暮れた。 だからSNSって嫌い。 フィードには知りたくないことばかり書いてある。 映画.comとかのニュースで知る方がまだマ

          渋谷アップリンク閉鎖が我らに問いかけること

          絶望に挟まれてミルフィーユになっている

          身近な絶望が2回重なり、絶望のミルフィーユが完成してしまった。もうさすがにつらい。 絶望と絶望に挟まれた結果、今、もう目がほとんど開かない。 暗くなった画面に映る我が顔面は、もはやゾンビヅラだ。 それでもこの気持ちは書かねばと思った。 絶望のミルフィーユを作り上げた、1つめの絶望についてお話しする。 絶望① 急性胃腸炎になった。 人類はあんなカビだらけのチーズやら、食べ物をわざわざ腐らせて発酵食品を食べたりするような 変な生き物なのだからちょっとくらい賞味期限切れたっていい

          絶望に挟まれてミルフィーユになっている

          半額に値引きされたお花は、あの頃のわたしに見えた

          スーパーで枯れかけのお花が半額で売られていた。 そのお花をみたとき、悪寒がした。 2年前、わたしは単刀直入に言うと恋愛・性において荒れ果てていた。 毎週末合コンに行き、自分の心の穴を埋めるためだけに男と関係を持っていた。 おそらく、2018年度で出会った男の数は100人弱はいる。(この話は積もるところがありすぎるので小出しにしていく) 2018年5月頃~、とにかく分別なく出会いの数を増やして合コンにも行った。 合コンに行くと、男が先に個室に入っているケースが多かった。 部

          半額に値引きされたお花は、あの頃のわたしに見えた

          しぬまで母と同じ苗字で生きたいだけ

          何故結婚したら女性が苗字を変えて生きなければならないのだろうか。 幼少期からの素朴な疑問である。これはフェミニズムでもなんでもない。 一人の人間としての自由意志を尊重してもらえるかどうかだけの問題だと思っているーー。 わたしには、二年付き合っている彼がいる。 たまに結婚の話も上がる。 「結婚しても苗字を変えたくない。」 と、まだ真面目に話せたことはない。 なんとなく、自分の苗字で生きていきたいことをちらつかせてみてはいる。 もし子どもができたらどんな名前にするか、という話

          しぬまで母と同じ苗字で生きたいだけ

          サラリーマンである必要性

          ※2019年7月に書いた随筆です あるちいさな個人経営の居酒屋で、 店長と、サラリーマンをダサいと提唱するサラリーマンの先輩と話した。 上から落ちてくることをきちんとこなして厳しい評価システムの下で地位を着実に上げることは勿論難しいことだし、だからこそそれなりにお金をもらう権利がある。 でも結局は上から落ちてくるものを馬車馬のようになって処理し続けることが自分の目の前の仕事になっている。 誰のためになってるのかもわからないまま。 仕事なんて人生の副業でしかないのに これ

          サラリーマンである必要性

          年に数回訪れる何もうまくいかない日の要因分析をしてみた

          2021年4月3日(土) その日がやってきた。 クオーター、いや半年に1回くらい訪れる、なにをやってもうまくいかず 破滅の一途をたどりかける一日が。 今回は、思い出せるだけで下記リストが作られる。 ・ヨガの予約がタッチの差で埋まってしまい行けなかった ・ずっと気になっていたカフェに行ったのに満席で入れない ・代わりのお店へ自転車で向かいショートカットしようと曲がったら行き止まり ・大きなトラックもその小さな道にいて壮大なる大移動に巻き込まれる ・やっとたどり着いて入ったお

          年に数回訪れる何もうまくいかない日の要因分析をしてみた

          なぜ日本の性教育では「女性だけ」が生理を学び、隠さなければいけないのか?

          朝日新聞が運営しているキュレーションメディア「かがみよかがみ」にて エッセイを掲載いただいた。 「私は変わらない、社会を変える」 という強くしなやかなテーマといい、 こんなに女性の気持ちに寄り添ってくれるメディアなんて、未だかつて出会ったことがなかった。 だから、同じ想いをのせるメディアに、 自分の想いを重ねられるのは やはり嬉しいのである。 「わたしが○○を変えるなら」 というテーマで、わたしは 生理にまつわる性教育について思いの丈を書きました。 神は生理を女性だけに

          なぜ日本の性教育では「女性だけ」が生理を学び、隠さなければいけないのか?

          フランスの桜の花言葉って生々しすぎやしないか?

          桜が散ってきた。満開を終えたので、わたしにとってはそろそろ桜が骸骨の集合体にみえてくる頃合いだ。(※詳細は下記) みなさん、桜の花言葉をご存知でしょうか。 わたしは26年も生きてきたくせに、ちゃんと知らなかった愚か者である。 日本では、 「優れた美人」「精神美」「高尚」「教養」など、優美さや純潔さなど桜を表面的に解釈しただけのような言葉が多いが どうやらフランスでは異なるようだ。 月曜日のことだ。 リモートワーク中テレビを消そうとしてOFFボタンを押した矢先にわたしをつな

          フランスの桜の花言葉って生々しすぎやしないか?

          飲み会完全割り勘制という謎の社会主義的思想

          この世は矛盾だらけで、わたしの理解の範疇にはないことがまだまだたくさんあるが 社会人になって一番理解できなかったのは、飲み会の精算だ。 わたしはお酒が苦手なので、乾杯時は一杯の梅酒だけ最初に頼む。(それも水割り。ここでもいつも奇妙がられる。「不思議な飲み物を飲んでるね」(薄ら笑い)といった様子だ) お酒をたくさん飲める人はさぞかし楽しいだろう。みんなで飲んで、酔っ払ってきて、楽しくなってきて、、 わたしは基本いつだって意識がある。だからその場所では、比較的冷静なつもりだ。

          飲み会完全割り勘制という謎の社会主義的思想