はじめての「トーキングサークル」
梅雨以上の気候でなんともすっきりしない毎日。
今もお空様のご機嫌を伺いながら、熱いコーヒーを啜っています。
さて、今日は数日前に参加した「トーキングサークル」について書き留めておきます。対話の場づくりをしていきたい、そんなことを漏らしたからか?産業カウンセラー仲間の一人から「トーキングサークル」のお誘い。まずは体験してみようといそいそと出かけて行ったのでした。
修復的対話(Restorative Justice Dialogue)トーキングサークルとは?
−まずは「修復的対話」について。1970年代、カナダ先住民の社会で生まれた対話法が原型となり、現代に再生させた対話手法。目的は、問題によって損なわれた関係性の修復。つまり、何かを罰するためではなく、平和的な解決アプローチの一つとして、学校やコミニュティで活用されているらしいです。
(ささっとJ-Stageで検索してみると、「高齢者」「青少年」「虐待」「いじめ」といったキーワードがヒットしました。教育・福祉の場で活用されてるなんて知らなかった〜)
修復的対話には、コンファレンスとRJサークルの2種類があり、今回私が参加したのは後者。
・コンファレンス:関係修復が主軸。人間関係やコミュニティ間で起こったことを平和的に解決しようと試みるもの。
・RJサークル :人間関係の構築や相互理解などが主軸。様々なテーマを扱う。
体験レポ
−今回は実際の様子をちょっとだけ。
お世話になったのは、東京都墨田区にある「曳舟トーキングサークル」。駅近にあるお洒落なシェアオフィスの一角にお邪魔しました。
今回の流れは以下の通り:休憩込みで2時間半〜3時間程度。
・トーキングサークルの紹介、ルール説明
・アイスブレイクと自己紹介
・テーマについてトーキングピースを用いて話す
・クロージング
トーキングサークルのルールは4つ。
・話したくなければ、話さなくていい。
・トーキングピースと呼ばれる小道具を持った人だけが話せる
(つまり会話ではない)
・話に耳を傾ける
・自分と相手を尊重する、非難しない
トーキングサークルには、サークルキーパーという役割があり、今回は臨床心理士さんと私の友人が担当してくれました。ティンシャを使った呼吸の時間もあったりと、常に安心安全の場に整えてくださるので、とても心地よい。
「自分の内側」と「誰かの言葉」に耳を傾ける
今月のテーマは「半年の振り返りとこれからの半年について」。カラーカードを使い、それぞれの気持ちや考えにフィットする色を選んで話しました。
ルール以外に「こうすべき」がない。色を通して自分の中の自分と対話したり、誰かの声を聴きながら受けとりたいことを受けとったりと、フリーダイブしているそんな感覚。
そして、最後は全体を振り返り、簡単な感想をシェア。テーマに対する思考や「今、ここ」の意識がクリアになったり、新しい気づきを得たりとそれぞれ確かなものが心に残ったようでした。
「語る・聴く」から生まれる不思議な感覚
今回初めて参加した私の感想は、「なんか不思議」という一言。聴き手が同じ空間にいるため、ひとり言ではない。かといって、互いの語りに対する明確なレスポンスがあるわけでもない。傾聴もしていない。
にも関わらず、「語ると聴く」が循環する中、自分の内面と繋がっていく。誰かとの相乗効果が自然と生まれていく。結果的に、来た時よりも心がスッキリしたり、心地よい疲労感があったり。そして参加者同士の関係性が温かいものへと変わっている・・・そんな不思議な体験でした。
もう一つ。私は会話や対話は好きな方ですが、トーキングサークルを通して、会話の微妙な緊張感から「解放される感覚」を味わえたのが、非常に面白かったです。実は、会の初めに「語りを聴いても聴かなくても、それもどちらでもいいです。」と話がありました。つまり、あくまでこの時間は「自分を優先する時間ですよ」と。そのおかげでゆとりを持って、自分と相手の声を最後まで聴き抜く体験ができたと感じます。そして、聴き具合が変わると、表面的に受け取っていたメッセージより「その少し奥の部分」にもリーチできた気がしました。
夢物語を現実に
後日、キッカケをくれた友人に、感想と一緒に私の今後の夢をシェアしてみました。すると「やりましょ」と一言。その後、ポンポンポンと話が進み、今年の夏に向けて、新たなサイトを立ち上げてみることになりました。PDCAってこんなに高速回転するの?と笑ってしまいましたが、「応援しあっていこう」と爽やかに声をかけてくれた友人に感謝しかないです。本当にありがとうございます。
どうなるかは未知数ですが、楽しんで努力したいと思います。
お読みいただきありがとうございました!