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#1 グルーヴ 【ドラム啓蒙書】


はじめに

みなさんこんにちは。いちのすけです。

今回から、ドラムの上達する方法について、幾つかの記事に渡ってお話ししようと思います。しかし、話すのは練習の方法というよりも、演奏に対する根本的な考え方。

「こう考えると、よりドラムとか音楽の理解度が増すかも!」という考え方がいくつかあるので、それらをお伝えする意味も込めて「教則本」ではなく「啓蒙書」。

練習方法ってネットにめっちゃ転がってて、基礎から応用まで調べたら簡単に出てくると思うんですが、演奏の考え方っていうのは中々解説されてないのでは…?と考えました。

ならば、私がそれをやればいいじゃん!と思ったわけです。実際、知人からよくドラムについて質問もされていますし、私の考えも整理されますし。一石二鳥。

しかし、「あなたのレベルはどんくらいなの?」と思われるはずなので、こちらの記事に私の音学歴をまとめています。歴だけ紹介すると、ドラムが17年で作編曲が8年

初回は、音楽において一番難しい概念と言っても過言ではない「グルーヴ」について解説していきます。それでは本編に参りましょう。


そもそも、グルーヴって何?

音楽に触れて長い人は「グルーヴ」という言葉を一回くらい耳にしたことがあるでしょう。では、グルーヴって一体どういうものなんでしょうか?

学生の趣味ブログなんかで語れるほど軽い内容ではないことを重々承知の上、あえて1行でグルーヴを表すとするならば、これの他にないでしょう。

「グルーヴ」=「楽譜でよく出てくる音符」

ネット上で「グルーヴはノリと同義!」みたいな意見が散見されていますが、そもそも「ノリ」っていうのも曖昧だと個人的に感じていて、それで出した結論がこれです。

例えば、8ビートが使われているフレーズは「このフレーズは8分のグルーヴを持っているな〜」と演奏中の私は考えています。16ビートなら16分のグルーヴ。う〜ん…分かりづらい?

グルーヴは、リズムやテンポ以外の要素も多分に含んでいるので、とりあえず、その曲のドラムがどのように動いているかがグルーヴそのものであると解釈して良いと思います。


グルーヴの応用

例として、サカナクションの「モス」を挙げてみたいと思います。グルーヴを理解してもらうのに、割とうってつけな曲ですので。

実際に聴いていただきたいんですが、この曲、パーカッションとドラムでグルーヴが異なるのが感じ取れますか?
パーカッションの音が相対的に小さいかもしれませんが…

まずドラムパートは、基本的にずっと8ビートなので、8分のグルーヴを持っていると言えます。初心者にもとっつきやすい、非常にシンプルなドラムパターンです。

一方でパーカッションは、色々な音が混在していますが、16分で鳴るシェイカーが聞こえてきます。つまり、パーカッションは16分のグルーヴを持っていると。

では、ここで問題です。こういう曲をバンドカバーするときは、パーカッションがナシになることが多いのですが、そういう場合にドラムはどう叩くべきでしょうか?

これ、人によって色んなアイデアがあると思います。もちろん、正解不正解はなくて、その人そのバンドの方向で自由に決めるべきでしょう。

今回のお話のように、グルーヴにフォーカスした場合であれば、次の2つのアイデアはいかがでしょう。そこまで難解なものでありません。

まず1つ目、16ビートを叩くっていうアイデア。パーカッションにあった16分のグルーヴが出せないなら、ハイハットでやればいいじゃないか!

奏法の難易度としても、そこまで技量を求められないですし、16ビートは曲の安定感も増すことができます。まさにシンプル・イズ・ベストなアイデア。

2つ目、ビートを8分、フィルインは16分にアレンジして叩くアイデア。フィルインっていうのは、ビートの4の倍数小節によくある、即興的な演奏のことを指します。

1つ目よりも難易度は上がりますが、ビートを8分で叩くことで原曲に近しいドラムになりますし、16分はフィルインでスパイス的に聴かせるというのも中々オシャレです。

いかがでしょう。ここに挙げたのはほんの一部で、他にもたくさんのアイデアがあると思います。どれを取るもドラマーの自由!それがドラムのいいところです。

このように、曲をグルーヴで理解することで、演奏に幅を持たせることができます。幅が広がれば、楽譜通りに叩くだけでなく自分の色を出す余裕も出てくるでしょう。


まとめ

ということで、今回はグルーヴについて解説していきました。いかがでしたか?初回なので、ちょっと言葉足らずな部分があったかもしれませんね…

とにもかくにも、グルーヴを少しでも理解できたら、音楽はより楽しくなると思います。即興演奏なんかは、まさしくグルーヴを理解した上で成り立つものなんですが…

ちょうど話に上がりましたし、次回は「即興演奏のやり方」とかを解説してみましょうか。グルーヴの話をしたので、今後色々な記事が書けそうです。

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それではまた次回の記事で。バイバイ。











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