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胃腸炎が始まったら?
院長のひびです。
胃腸炎が少し流行ってきていますね。
急な嘔吐、腹痛、つづけて下痢。
食べられないと、つらい。。
一般的には、ノロウイルスやロタウイルスなどが有名ですね。
この時期になると、こんな質問やお問い合わせが増えます。
「ノロウイルスかもしれないので、園の先生から調べてこいと言われました」
結論から申しますと、
嘔吐したのはノロウイルスが原因かもしれませんし、ロタウイルスかもしれませんし、それ以外かもしれません。
ノロだから、うつるとか、ノロ以外なら大丈夫とかそういう話でもありません。
特効薬もないため、それを検査で特定する意味はほとんどありません。
そもそもノロウイルスに検査が医学的に必要になることはあまりありません。
さらに、3歳から64歳に検査の保険適用はないのです。
そして、申し訳ありませんが、検査が必要かどうかを決めるのは園の先生ではありません。親御さんでもありません。
お子さんにとって、治療上必要かどうか?という医師の判断で決められます。
園のために行うものではないということですね。お子さんのためです。
だって、便がなければおしり(肛門)に綿棒突っ込まなきゃいけないんですよ。。下痢で苦しんでる子に、そんな不要な検査したくないですよね。。。
でも、胃腸かぜは、熱がなくてもつらいですよね。
特に、脱水が心配になりますよね。
本日は、経口補水療法の院内勉強会でした。
飲む点滴と呼ばれる「経口補水液」
このおかげで、ずいぶんと点滴は回避できるようになりました。かなり、以前から当院でも積極的に取り入れています。
嘔吐が始まったら、まずは落ち着いて。あわてて水分摂取をさせると、また嘔吐します。嘔吐したら吐物に注意して、1-2時間は何もせず安静にさせましょう。
坐薬の吐き気止めがあれば使用し、1-2時間経ったら少しづつ水分摂取を開始します。嘔吐や下痢ががひどいようなら経口補水液がいいでしょう。ゼリータイプもおすすめです。ゼリータイプの方が少し甘いようです。
最初は1口づつ、飲んでは休み、飲んでは休み。あせらず、ゆっくり飲ませることがポイントです。
もう一度いいますね、大量に吐いたからと言って、あわてて飲ませてはいけません。とにかく、あせらず、ゆっくり。
嘔吐や下痢がひどいときは、水分と同時に塩分も喪失していますので、経口補水液(水分、塩分、糖分がバランスよく入っている)の方がいいですね。
飲ませるときは、とにかくゆっくり
急性胃腸炎ガイドラインでは、50 〜100mL×体重(kg)の経口補水液を3〜4時間かけて投与することを推奨しています。
具体的には、5mL程度の経口補水液を 5 分おきに飲み、嘔吐がなければ少しずつペースをあげていきます。嘔吐があっても、あせらずゆっくり続けましょう。
胃腸炎は、お子様がかかれば、付き添いの親御様にもすぐにかかります。
子育て中のパパママにもつらい。。。
ノロウイルスは、アルコール手指消毒の効果が乏しいようです。
石鹸と流水でしっかりと洗いましょう。
経口補水液も常備しておくと安心です。