パン食い競走から学ぶ子育て・新人教育~競争か競走か~
・オーシャンキッズクリニック院長の”ひび”です。
今日は、当院7周年です。いつもご支援いただきありがとうございます。これまで当院に関わっていただいた全ての方(かかりつけの患者様、現スタッフや出入りの業者様はもちろん、退職された方も、こちらの不手際で受診されなくなった方も含め)に改めて感謝する日です。「こども、未来、つなぐ。」を喜びとしてこれからも歩み続けたいと思います。
運動会シーズンになり、以前にもブログで書いた話を思い出しました。うちの次男坊が、パン食い競走に参加したときのことです。
パン食い競走って、知ってます?
途中でパンが(なぜか普通はアンパン)ぶらさがってるアレですね。
そういえば、私がこどもの時は、パン食いやらアメ食いやらいろいろありましたね。
さて、息子の順番がきました。
「よーーい、どん!!」
スタートと同時に飛び出したこども達。
パンがぶらさがったところまでは、すぐに着きます。
息子は、少し遅れて到着。
いや、しかしここからが逆転のチャンスだ!
微妙に高さを変えてあるアンパン。取りやすいパンを選べるかどうか。。。
よし、狙うパンは決まった。食いつけ!
あれ?
え!!
ちがう、ちがう!!
なんと、ぶら下がったパンに手をのぼし、手でひきちぎりました。
そして袋をあけて、
急いでアンパンを食べはじめたのです!
一人がそうすれば、当然のように全員が同じことを始めます。
想像できますか?徒競走の途中で、全員が横一列で急いでアンパンを早食いしている光景を。
最近のルールは、完食してからゴールか?
ちがうのです。
パン食い競争は、パン食い競走でしょ!
競走なんだから、早く走ってゴールした方が勝ち!
と思う大人に原因がありました。。。
確かに、これもパン食い競争ですが。
始まる前に詳しい説明もなく、
よーい、どん!でしたので、
まずは、走ります。
目の前に、アンパンがぶら下がっています。
パン食い競争(競走じゃなくて)と聞いてますから、
そりゃ食べます。
全員が、急いで食べてます。。。
早食い競争です。競走ではなく。
おとなの、思い込みです。
自分は昔やった、だからできるはず。知ってるはず。
いやいや、自分の経験と他人の経験はべつもの。
いや、そもそも現代でも「アンパンならみんなが好き」さえも間違いです。
やはり、事前に説明と確認は必要
特に、世代間ギャップがある話は意外に気づけません。
それって、知らないのは新人さんのせいじゃないこともあります。
これくらいは分かるはず、これはできて当然。
極端な例でいうと、
指導者「〇〇さん、この仕事やっといてくれますか?」
新人「やったことがないのですが。。。」
指導者「大丈夫、パン食い競走みたいにやってみて。」
新人「パン食い競そうって、パン食べる競争ですか?」
指導者「そうそう、パンを早く口でとるやつ。昔やったでしょう?」
新人「ああ、はい。。。」
(口でとるって、食べる事かな。まあいいか、忙しそうだからこれ以上聞くとおこられそうだし)
なんていう、思い込みは危険だと、ふと思いました。
実は、もう一つ。
かつては、パン食い競走時は手を使えないように手を後ろで縛ったこともあるそうです。
今では、転倒時のことを考えると危険ですので、できないとおもいますが、制限されれば残された部分で何とかしようと自分で考えます。
安全を確保しての、制限。事前にしっかりと説明。
子育てや新人教育にも共通する話だな~と思いました。
しかし、
なかなか、微笑ましい光景でした。
今年の次男の運動会は中止になりました。
家でパン食い競争してみようかな。でも家族なら共創になれるようにしたいものです。
家庭も、職場も、地域も共創をテーマに今後ともよろしくお願いいたします。