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良心がないと演技がうまい
書籍『良心をもたない人たち』で紹介される人物の中で、精神科医ドリーンの話は、まさに私にとって目から鱗が落ちたものだった。自分に起きたこととあまりにも酷似していた。
34歳のサイコパスの女性医師ドリーンが私を貶めた人物(A氏)とすれば、ドリーンの同僚の女性医師ジャッキーは私だ。
ドリーンはジャッキーの優秀さを嫉みジャッキーを憎んでいた。しかしジャッキーもその周囲の誰もドリーンがジャッキーにそんな憎しみをもっているとは思っていなかった。同じようにA氏が私を憎み私の地位を奪おうと画策しているとは、私もそして私の周囲の誰も思っていなかった。日頃からA氏は私に愛想良くしていたからだ。
良心をもつ人間が誰かを憎めば、それを隠そうとしてもどうしても態度などに出てしまうものだ。だから上辺は良くしていても、「コイツ俺の事煙たがってるな」と結構気づくものだ。
しかし良心のないサイコパスはそうした感情を態度など表に出さず演技する事ができるそうだ。これが良心をもつ人ともたない人の大きな違いの一つでありサイコパスに嵌められる一つの理由だ。
サイコパスは演技が巧み
著者よると「知的サイコパスは演技が巧みになり、プロの役者なみのテクニックまで駆使する」という。そして「仕事仲間をあやつって会社で急速に出世するために、自分の魅力を利用」する。ただし魅力と言っても本物ではない。A氏の場合はかつて疑わしいのだが某大企業で働いていたとか、何やらの資格を持っているということをかなり巧妙に利用していたものだ。
ところで、A氏が私を憎んでいた一つの理由は、私がそのような彼の過去の職歴とかもっているという資格に惑わされることなく、彼の無能さを見抜いていたからだ。私も一緒に仕事をする前は、その職歴などから、―どうも嘘の職歴のようでもあるが―、それなりの能力のある人物だと思っていたが、的外れなことをすることが多い。能力があるとはとても思えなくなった。
それで、何かの機会に以前の彼の上司だった人物と話したとき、かつての上司のA氏に対する評価も高いものではなかった、というより低かった。
無能さを見抜いたが故に標的に
A氏は他の多くの同僚や上役には、うまく演じることで、自分が能力と魅力ある人間であると見せることができていた。しかし、私やほんの一部の人物にはそれが通じていなかった。
だから私の部署に来た当初、彼は私に攻撃的で私の意見をことごとく否定しようとしていた。私を貶めて出世を考えていたのかもしれない。しかし、ある時からコロリと態度を変え、私に愛想良く持ち上げることを度々した。
そしていつのまにか、彼の見事な演技に周りは騙され、彼は私に関する嘘を吹き込み、多くに人が彼の嘘を信じて、私が気づかない間に私に関する間違った評価が広まっていた。気づいたときは手遅れだった。
良心がないがゆえの演技力。これは本当に恐ろしい。