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新しい地球

割引あり

galaxy20,000yearslaterseries

第2弾 ミーターの大冒険
第七部 地球へ

第11話〜第15話 新しい地球
エピソード 153〜157
(第七部Ⅲ)

あらすじ

ミーターの大冒険 大枠
第一部 プロローグ


第二部 イルミナ
第三部 コンポレロンへ
第四部 コンポレロン
第五部 オーロラへ
第六部 オーロラ
第七部 地球へ
第八部 太陽系
第九部 地球にて
第十部 ターミナスへの帰還

第七部の内訳


第1話 ソラリア
第2話 ロボットと変異体
第3話 両性具有の人間
第4話 危険回避 はだかの太陽
第5話 三十六計逃げるに如かず
第6話 諸世界の広間
第7話 流れる星(ミーター)
第8話 二つの全天天体図
第9話 4年前の超新星爆発
第10話 ベテルギウス

第11話 プロクシマ・ケンタウリ
第12話 恐怖の星
第13話 ホモサピエンスとニフ人
第14話 核分裂と核融合
第15話 2種類のニフ人 ジンジャーの花第16話 地球放射能汚染計画
第17話 ジスカルドとダニール
第18話 小さな島が一つだけの海の惑星
第19話 コンパニオン
第20話 繭と両生類化

第11話 
エピソード 153

プロクシマ・ケンタウリ


ファウンデーション暦488年、ロボット、ミーター・マロウと惑星ターミナスの心臓部分といわれる銀河帝国編纂図書館のバーチャルのかわいいイルミネーションであるイルミナ・バーを乗せたファー・スター2世号はかつて銀河に展開して行ったセッツラーよりも以前に太陽系近くの星域に殖民していたスペーサーの領域深く到達した。
その探索地は惑星メルポメニア。
50あったスペーサー・グループの惑星の一つ。
今では全くの廃墟の星。
しかし、ここに目指す太陽系への航路の糸口があるに違いない。
そしてついにその惑星メルポメニアは、セッツラーの惑星アルファケンタウリを撲滅させようして、かえって自らの星を自滅に追い込んでしまった。

いつの世も、人類には同じ回路が組み込まれていて、嫉妬、驕り、忘恩、敵対心の結末は常である。

「この星は苔で覆われている。なぜこんなに有毒なのか、図書館で調べてみたんだ。」

イルミナは興味を示し、話しを続けさせる。「それで、何がわかったの?」

「この苔は、自然界には存在しない人工の生物なんだ。実験室で作られた細菌兵器で、特定の星を撲滅するために設計された。」

イルミナの目が大きく見開かれる。「その破滅させようとした相手の星は?」

「地球から見て、全天で三番目に明るい星、アルファ・ケンタウリだ。そこにあるプロクシマ・ケンタウリを回る惑星の一つが、居住可能な星なんだ。」ミーターは自信を持って続けた。「その星は、別名『新しい地球』と呼ばれている。」

イルミナは興味津々に聞き返した。「へえ、地球に最も近い系外惑星ってことね。そして『新しい地球』?」

「そうだ。おかしいだろう?」ミーターは言った。

「確かに、銀河の反対側の端にあるターミナスだったら、言い訳もできるけれど。」

ミーターは再び説明を始めた。「地球から最初に出ていったスペーサーたちは、後に五十の星に展開する前哨基地としてプロクシマ・ケンタウリのその惑星に住み始めた。しかし、その当時
の環境は過酷で、人間が住むには不適切だった。そのため、彼らはより居住可能な星々へと移住していったんだ。」

イルミナは感心しつつも、思いを巡らせていた。「そして、その後に来た第二派のセッツラーたちはどうなったの?」

「環境が脆弱だったため、彼らもまたコンポレロンのような遠い星々へ移住した。最終的に地球が放射能で生存不可能になった後、主にニフ人がアルファに移住し、彼らの科学技術で水の惑星へと造り変えたんだ。」

イルミナはミーターの話を聞きながら、興味深い点に目を向けた。「そのアルファ人たちは、他のセッツラーとは違うのね。」

「そうだ。彼らは小さな島に少人数で暮らし、天候を操り、母系社会を形成している。主に女性たちが海の底に潜って、さまざまな魚介類を採るという独特の生業を持っている。」

イルミナは思わず笑った。「私がターミナスの女性として恥ずかしいわ。」

「今は大事な話をしているんだ。」ミーターは真剣な表情で言った。

イルミナは一瞬驚いたが、すぐに自分の発言を反省した。「ごめんなさい、続けて。」

「さて、ここメルポメニアが、そのアルファ星と関係があるんだ。」

イルミナは驚いた。「それがどういう意味なのか、もっと詳しく教えて。」

ミーターは次の航路を考えながら言葉を続けた。「この探検が進む中で、私たちは新しい真実を見つけ出すかもしれない。そして、過去の出来事が未来にどのような影響を及ぼすのかを理解する必要がある。」

彼らは新しい地球の謎に迫り、宇宙の奥深くへと旅を続ける決意を固めたのだった。

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