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虎に翼 感想

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元パラリーガルの視点から書きました。 皆さんと相容れない点、多々あると思いますが、ご容赦を。 参考になるなら、うれしいです。
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2024年8月の記事一覧

【虎に翼 感想】第110話 ポジションを失う怖さと選択権をもつ喜び

のどかの現在地 のどかは “末っ子” のポジションを奪われていた。 小さい頃から大人に対…

【虎に翼 感想】第109話 大切な一歩

情報通の桂場は気がかりだった。寅子たちが竹もとに集まっていると聞いては行かない選択肢はな…

【虎に翼 感想】第108話 それぞれの道の作り方

益岡少年は小橋だったし、小橋は益岡少年だった。 小橋の話は、益岡少年の質問に直接答えるも…

【虎に翼 感想】第107話 伝えなかった大人の責任

「チチンプイプイ」 たしかに、誰とでも溝を埋められる寅子は、魔法使いのようなものだ。 寅…

【虎に翼 感想】第106話 家族のあらたな一面

昭和31年春 寅子と優未は無事、星家に引っ越してきた。 のどかは明律大学へ入学し、寅子の…

【虎に翼 感想】第105話 寅子と航一の “結婚期日” 開廷

”結婚期日” 開廷 東京家庭裁判所 竹もと支部 大法廷において、寅子と航一の “結婚期日”…

【虎に翼 感想】第104話 寅子と航一の合意結婚

事実婚の合意 寅子と航一は、入籍するのをやめた。それは決して “結婚をやめた” とイコールではない。 互いに遺言書を残して、それを婚姻届のような扱いにする。 つまり “事実婚” を選択したのだ。 愛情の搾取。 寅子は、婦人弁護士としての地位を確立するために、優三さんの提案(告白)に乗じて結婚し、名字を変え、弁護士、裁判官としてのキャリアを重ねてきた。 その負い目を、結婚して10年経った新潟の地で、他人の結婚を機に認識させられていたのだ。その負い目はこれからもずっと続く。

3行日記~虎に翼 8/21

『虎に翼』についての意見はSNS上でたくさん出ている。中には口の悪いものも…… それを弁護士…

【虎に翼 感想】第103話 それぞれが内心に持つもの

寅子が声を荒げた理由は、自分に何の相談もなかったことが大きい。 優未が気を回して航一に相…

【虎に翼 感想】第102話 法律は人間が作るもの

法律は結局、人間が作るものだ。その時どきで議論を尽くし、最善のものを作り上げてきたのだと…

【虎に翼 感想】第101話 夫婦別姓と同性婚、寅子と優未の名字問題

轟と時雄の同性婚問題 昭和30年7月 寅子は律儀だ。 航一との結婚話をよねに報告しなけれ…

【虎に翼 感想】 第20週 まとめ

今週は、1週間分まとめてお伝えします。 昭和30年、春 寅子は、新潟地家裁三条支部から東…

【虎に翼 感想】第95話 雨あがりの道

その手があったか…… 昨日の佐田宅での宴会といい、今日の寅子のズッコケといい、芸達者な…

【虎に翼 感想】第94話 優三のもう一つの遺言

稲は酒豪だった。手酌ペースが速くて寅子も顔負けである。そんな寅子は優未の前だからかゆっくりめだ。花江も飲める口だが、食事中は控えている。3人とも思うままに飲んじゃってたら、海賊の宴になるところだった。 稲は一人寂しく暮らしていた頃は、どれだけ飲んだくれていたのだろうかと考えてしまったが、今日は楽しい酒で本当によかった。 童謡『砂山』。やはり歌詞に「海」がつく曲が好きなようである。 花江も稲と顔を合わせるのは10年ぶりくらいか。戦争で両親を亡くしている花江には、唯一の身内