
日本のリハビリDXの現状
北欧へ向かう前、日本でも「日本リハビリテーション医療デジタルトランスフォーメーション学会」なるものが立ち上がっている事を知りました。令和5年に正式に立ち上がり、第一回の学会も開催されています。
今回、帰国の半月後に第2回目の学会が開催されるというので、さっそく会員になり参加してみることにしました。
過去の研修会の内容などを見る限り、大学の研究室での研究レベルはフィンランドのそれに引けを取りませんし、諸先生方の情熱も十分に感じられます。ですからやはり、日本は研究から社会実装・現場実装への流れが弱いのが問題点だと分かります。
令和4年の診療報酬改正で「運動量増加機器加算」が新設されました。このように法律によってリハビリにロボティクスを導入する動きが評価されるようになれば、研究から実装への流れを法律によって加速させる良い流れができそうです。

もう一つ、スマートホームにヘルスケアや介護予防を結び付ける取り組みは、日本はかなりレベルが高いというか、日本人の懇切丁寧さ、面倒見の良さを活かせる分野と感じます。
こちらも住宅の性能として高く評価されたり、減税や補助金の対象になったりすれば、一般住宅として普及が進み、日常生活の中で介護予防ができたり、遠隔介護が受けられたりするでしょう。
テクノロジーを活かした効率的で効果の高い医療施設でのリハビリと、高齢者の運動機能を維持するまちづくり、日々の健康をモニタリングし支援できる住宅の普及。
この3つが同時進行で推進できれば、私の欲望である最期の瞬間まで自宅で過ごしたいという希望はそう難しいことではなくなるかも知れません。