たんぶりんだいす
脳内に流れた一期一会のメロディーと
窓をすり抜ける粒らな風のコーラスが
昂った胸ポケットをノックする
道を尋ねる杖と傘
落葉のモノリス
相容れぬ逆さまの海に飛び込んでいく
いつか願った想いが、いつの間にか叶っているのに
願う事に夢中の僕らは、いつまで経っても漂う浮き雲
店内に流れた迷子のアナウンスと
椅子でうなだれるかすれたため息が
軋んだ胸ポケットをロックする
錆びた鍵、朽ちた鍵穴、諦めた祈り
連鎖する羽ばたきが虚無に巻き込まれていく
いつも願ってた想いを、いつの間にか忘れているように
願う事に夢中の僕らは、いつも真新しさにただ酔う浮き雲
口に含んだ言葉が漏れ出す
冷えた芝生に倒れ込んでは、小さな目線から空を仰ぎみる
背を向けた想いに向かって涙は頬を流れていく
いつか願った想いが、いつかの僕らに届くように
願う事に夢中の僕らに、いつの日か届けられるように
そう願わずにはいられない夜に、僕らはまた想いを願う