JPX 2024年度第2四半期決算分析 - 構造的な市場活性化の兆し
【業績の全体像】
営業収益: 818億円 (+11.5%)
- 株式売買の活況に加え、ETF市場の拡大が寄与
- 情報提供収入の増加は、海外投資家の関心高まりを示唆
営業利益: 477億円 (+7.2%)
- システム投資増でコスト増も、収益拡大で吸収
- デジタル化投資は将来の競争力強化に不可欠
当期利益: 323億円 (+2.8%)
- 6四半期連続の増益、収益基盤の安定性を確認
- 高い利益率は取引所ビジネスの強みを反映
【収益構造の変化】
1. 取引関連収益の質的変化
・プライム市場売買代金: +28.2%
- 海外投資家の買い越し継続
- コーポレートガバナンス改革の浸透による評価向上
・ETF取引: +33.3%
- 個人投資家のインデックス投資拡大
- 機関投資家の資産配分見直しの影響
2. 新たな収益源の成長
・情報関連収益: +10.2%
- 指数ライセンス収入の伸長
- データビジネスの収益化進展
・システム関連収入: +10.4%
- 取引の高速化・高度化ニーズへの対応
- クラウドサービスの拡充
【構造変化を示す指標】
1. 取引参加者の多様化
- 海外投資家の取引シェア上昇
- 個人投資家の取引スタイル変化
2. 商品構成の進化
- ETF・ETN取引の存在感増加
- デリバティブ商品の多様化
3. 収益源の分散化
- 取引手数料依存からの脱却
- 情報・システム収入の安定的成長
【今後の展望】
・TOPIX改革の効果が今後顕在化の見込み
・市場機能の強化でグローバルな競争力向上
・デジタル投資による新規ビジネス創出の可能性
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