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三四郎・小痴楽 二人会@横浜にぎわい座


本日の演目

【桂三四郎師匠】
「おなじはなし寄席SP(2022年6月)」で桂三四郎師匠の"桃太郎"を聴いた時、笑福亭福笑師匠の"千早ふる"以来の衝撃を受けた。聴きなじみのある古典落語が、もはやベツモノ級!
関西弁にしただけで、あそこまで面白くなるわけがない。大事な背骨は残しつつも、細部の筋肉を鍛えて増強し、更なる記録更新に挑むアスリートの姿勢そのもの。そんな印象のある師匠、生で聴ける本日がとても楽しみだった。
新作の"世間の車窓から"は、大阪環状線の車両内で起きる様々な事件を多数盛り込みながらも、軽快なテンポで破綻なく進める様がお見事。登場人物それぞれの声音に顔芸も加わって、子どもの観客も大笑いしていた。

トリの"井戸の茶碗"…期待以上の爆笑ものだった。
私が初めて聴いたのは三遊亭遊馬師匠の"井戸の茶碗"。もちろん笑う箇所はあるが、真面目な良い話のイメージが強かったので、ここまで大笑いできる話だったのかと、楽しく困惑してしまった。
話の中に何度か出てきた「金で金を買うと間違いが起きる」というフレーズ。ビットコインやポイントなど、金が金を生む現代への警鐘かと思ったりなんかして。

★ ★ ★

【柳亭小痴楽師匠】
そんな三四郎師匠を迎え撃つのが、江戸落語の若き名手・柳亭小痴楽師匠。
若い頃お酒に呑まれたエピソードから、お父様の話になり、そこから"松山鏡"に持っていく巧みさ。
"松山鏡"の主人公は亡き父に逢いたいと願い、殿様から頂いた鏡に映る自分を父親と思い込む。年齢を重ねた自分が父親に似てくる様を描写したこの噺。もしかしたら小痴楽師匠ご自身も、父親になった自分と今は亡きお父様=5代目柳亭痴楽師匠とを重ね合わせていらっしゃるのかな、と思ってウルっときてしまった。

"写真の仇討ち"初めて聴いたが、こんな噺があるのかと勉強になった。中国の故事が出てくるから格調高く締めくくるのかと思いきや、まさかのオチ。
難しい事と日常のたわいもない事を繋いで笑わせる。タメになって笑える、これこそ落語なんだなあと思った。

★ ★ ★

まだまだ書き足りない気もするが、今日のところはこれでオヒラキ。
三四郎師匠と小痴楽師匠のタッグは最強だと思うので、来年も行こうと思います。






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