筒美京平さん、ありがとう (よしなしごと)
作曲家の筒美京平さんが亡くなられた。
新聞、テレビ、ラジオ、ネット、ほとんど全ての媒体で筒美さん作曲の作品が流れていた。それらを聴いていると、筒美さんがいかに大衆に寄り添った作曲家だったのかが良くわかった。
「ロマンス(岩崎宏美)」と「木綿のハンカチーフ(太田裕美)」は、小さい頃に聞いていた。
80年代のアイドル全盛期、マッチやキョンキョンの歌のほとんどは筒美さん作曲だった。
曜日違いに、ほとんど全てのテレビ局で毎日歌番組があった時代。私は歌謡曲と共に青春を過ごしてきた気がする。
そして2003年10月、電車好きの息子の為に初めて買ってやったCDが「「AMBITIOUS JAPAN! (TOKIO)」だった。
結局大人になっても、口ずさむ歌や思い出す曲は、筒美京平さんのものが多い。
生前のインタビューで筒美さんは「まったく知らない場所で、誰かが自分の歌を口ずさんでいるのを聞くのが、一番うれしい」とおっしゃっていたとの事。
それが歌の、特に流行歌にとっての勲章だと思う。
いろいろ調べていて、特に驚いた件を最後に記しておきたい。
1979年10月。先日から何度も聴いている「銀河鉄道999(ゴダイゴ)」が、TBSの『ザ・ベストテン』で7週連続1位をとっていた。
翌週、8週目の1位を阻止したのが「セクシャルバイオレットNo.1(桑名正博)」。筒美京平さんの幅広い作曲センスに唸る、sexyな作品であった。子ども心に「なんかヤラシイ歌やなぁ」と思っていたが、今はなんてカッコイイ作りの曲なんだ!と、つい口ずさんでいる。
40年、あっという間に過ぎた。
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