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時をかけるテレビ(ドキュメンタリー NHK)

課外授業ようこそ先輩 みんな生きていればいい

初回放送日:2024年7月5日

池上彰がNHKの過去番組から時代を超えたメッセージを読み解く。今回は2008年に放送された「課外授業ようこそ先輩・みんな生きていればいい 福島智」を紹介する。 福島智さんは、9歳で視力を、18歳で聴力を失った。ヘレン・ケラーと同じ「全盲ろう」の状況で、大学教員の道を歩み、現在は東京大学でバリアフリーの研究をしている。福島さんは、子どもたちに、見えない、聞こえない状態を想像させ、いかにコミュニケーションが大切かを説く。生きていることの大切さを語るメッセージは、どうしたら暗闇に光を見つけられるか、を教えてくれる。番組に出演した福島さんがスタジオで思いを語る。
(以上公式サイトより)

全盲ろう、想像するだけでも恐怖を感じる状態なのに、福島先生は「生きている事で全てクリアされる」と明るく語る。
番組の最後、タイムとローズマリーの香りからスカボローフェアを歌う様子は「この方はやはり利発で、それ以上に強い方なのだ」と思った。

給食を黙って食べるシーン、かの黙食を思い出した。コミュニケーションの取れない状態はやはり孤独で、できれば避けたい状態なのである。

指点字を考案したお母様。
大学進学を不安がる自分に、「先の事はわからないのだからやりたい事はやってみては。まずは一歩踏み出して、歩きながら考えればいい」とアドバイスした先生。
周囲のサポートを素直に武器に変えて、常に明るく前に進む福島先生は神戸が生んだ英雄だな、と自慢したくなる番組だった。

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