Dearにっぽん「ひきこもりだった息子へ~岩手・陸前高田 元校長の13年~」
10/20(日) 午前8:25-午前8:50
公式サイト
ひきこもりの人たちの居場所「虹っ子の家」。元小学校校長の佐々木善仁さん(74)が、私財を投じて作り、一人で運営する。佐々木さんは東日本大震災の津波で、10年ひきこもっていた息子と、避難するよう説得した妻を亡くした。以来、引きこもりの親や当事者の悩みに向き合い続けてきた。どう接していれば、あの日息子が「自分の命が大切」だと考え避難してくれたのか?自らに問い続けた13年に及ぶ答え探しの旅路をたどる。
(以上 公式サイトより)
始まりから辛すぎて、最後まで見られるか不安だった。わが子が引きこもりになるだけでも辛いのに。避難を説得していた奥様と共に、結局避難せずに次男も津波で亡くなるなんて、言葉がない。
長男さんが御存命で本当に良かった。
教師という仕事は難しい職業だと思う。
生徒と向き合う時間が増えれば、相対的に家族と向き合う時間は減る。教え子の運動会を取り仕切れば、同じ時間に行われているわが子の運動会は見られない。
ワークライフバランスと言われても、折り合いの付け所が難しい。最近は市内でも運動会の日程をズラす所もあるようで、もしかしたらそういう配慮なのかな。
教職に就く者が減っているのは、こういう理由もその一つかもしれない。
元校長先生ということは、いろいろ本当に頑張ってこられたのだと思う。「男は仕事、女は家庭」が普通の時代を過ごして来られたのだろうから、家の事は奥様に任せっきりでも仕方ないと思う。
人が引きこもりになるのは、どうしてなのか。
子どもだけではない、成人してから引きこもる人もいる。昔もいたとは思うが、きっと今の方が多いような気がする。
「誰とも関わりたくない」という気持ちは、自分を最大限に守る方法かもしれない。誰とも関わらなければ、傷つく事もないしとにかく安泰だから。しかも今はネットもあるし、家にいながら買い物もできるし映画も見られる。
が、そこに掛かる費用は誰が負担するのか?親の脛は永久に齧り続けられるものではないのだ。
だから、せめて生活費を稼ぐ手段は自分で確保しなくてはならない。だから、本来なら引きこもりは存在できないのだ。
「引きこもれるのは裕福だから」な気もするが、既に日本は何年貧しくなっている。だからこの先引きこもりは減るのか?もう絶望的な気にしかならない。
いつもはジーンとして涙しながら見ている番組なのに、今回はいろいろ考えてしまった。
それだけ問題を提起する中身なのだろう。直ぐに答えが出るものでもないし、この先も考え続ける必要のあることだろう。
だがひとつだけ、これだけは佐々木さんに伝えたい。どうか、ひとりで全てを抱えこまないでください。
奥様の夢だった「虹っ子の家」の運営は一人で行うと決めていたとの事だが、私はとても心配だ。
訪れる引きこもりの当事者、その保護者など、いろんな方が来訪されるだろう。番組中では、悩みを打ち明ける方々にじっと耳を傾ける佐々木さんの姿があった。
亡くしたわが子や奥様と重なる事もあるだろう。
お話を聴く事で自分の中に溜まることもある。
一人暮らしの佐々木さんご自身が辛くなる、それが本当に心配だ。
だから、長男さんや引きこもり支援団体の方などに愚痴や文句、ときには泣き言なんかも漏らして欲しい。