カーネーション 〈第85作〉 第10週(60)「秘密」 感想 (朝ドラ BSNHK)
善作(小林薫)は勝(駿河太郎)の連隊を訪ねたが、会うことはできなかった。糸子(尾野真千子)は歳暮として野菜を近所に配ることにし、その中にそっと安岡家を加える。勝が日本を離れたと知って間もなく、澤田(三島ゆり子)らが訪ねて来て、勝のミシンを資源として供出するように糸子に迫る。死んで国の役に立てという言葉に糸子は激怒し、その夜は隣にいない勝を愛しく思う。しかし、階下では善作に大変なことが起きていた。
(以上公式サイトより)
声高に戦争反対を叫ぶよりも、こんな風に身近な出来事に対して本気で怒るシーンを描いた方が、よっぽど心に訴えかける。
「死んでお国の役に立ってこそ、旦那さんの値打ちちゅうもんです!」
国防婦人会みたいな連中は、本気でそんな風に思っていたのか? "自分の家族が戦死してるんやから、お前らもみな同じ目に遭え"という、妬みというか逸脱を許さない汚さを"お国のため"というインチキな大義名分でカバーしているだけやろ。
と、糸子に代わって大声で叫びたくなった。
日本という国は、なんでこんなに同調圧力が幅をきかせているのだろうか。
先のコロナ禍でもそうだった。他と同じに揃えなければ、と。確かにあんときは正体不明の病気なので、仕方なかった面もあったけどさ。
しかし、戦争は人災。
こんなアホなこと止めよう、と誰も思わなかったのか?
ドラマの終盤、糸子には勝の面影を慕いながら
「日本は一体何が欲しいっちゅうねん。戦争て何やねん?」と呟く。
まさにその通り。
今はそこに、ロシア、イスラエル、中国、そしてアメリカが入る。
日本に何かできるのだろうか?
今や負の面ばかりデカくなってるsnsで、戦争反対を叫び開戦を防ぐ事はできないのか、と。本気で思ってしまう。