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成長か成熟か衰退か、新しい導入か?
ビジネスにおける事業サイクルとして、導入期( 創業期と表現する書籍も )、成長期、成熟期、衰退期、4つのフェイズで語られることが多いです。今、自分が所属している会社についてはもちろん、新規の企画を立案する際にそのジャンルについてや、全国に支店がある場合は、そのエリアが今、どんな状況なのかを分析する時にも使われることがあるそうです。
導入期は、まだ事業を始めたばかりの頃で、新規の顧客や市場の拡大が課題として挙げられます。赤字になることが多いものの、この時期に小さい規模で様々な試行錯誤をして事業の柱となるものを探していく状況でしょうか。
成長期は、サービスや商品が受け入れられて、どんどん市場や販路も拡大していく時期ですね。この時期の課題としては、人手不足になったりとかうまく行っているので、客観性を失った判断をしないということが挙げられます。
成熟期は、様々な事業が安定期に入っている状態ですね。いよいよ、事業の柱となる人材が揃ったり、複数のプロダクトで安定した採算が取れるようになっている状態ですね。この時期の課題としては、安定しているのでその分、成長期と比べるとフラストレーションがたまりやすくなるそうです。「この会社はどこに向かっているんだろう」とか「なんだか今の人事システムに納得いかない」とかですね。この時期の課題を乗り越える手段は、人間の心理と関係してくるので、一概にこれだ、というものは難しいですが、組織としては、安定期に入っているからこそ、「次世代の人材を育てていくにはちょうど良いタイミング」でもあるそうです。他にも達成イメージの設定や役割が曖昧であればきちんと共有する必要があるそうです。
最後に、衰退期。文字通り縮小期ですね。この時期に入ると、大幅な改革を起こすこともできずに終わってしまうこともあれば、スクラップ&ビルドのきっかけにもなる時期ではと思います。この時期にきちんと整理して、あたらしい導入期(創業期)を作ることが出来るかが重要になってきます。
だらだらと申し訳ありません。
ただ、事業にはこの4つのフェイズがあるんだなあ、となんとなく思っておいていただければ、と思います。僕が10年ほど働いていた企業は全国の支店にこの4つのフェイズのどれかをあてはめていたんですが、自分が企画立案したプロダクトが衰退ゾーンに入った時の「はあ、早く何か考えて取り返さないと」という事務性ゼロの抽象的な焦りは忘れられません。
ただ、この4つのフェイズって、アイドルグループにもいえることなんじゃないかな、と思いましてね。
2024年8月1日の報道で、SKE48の最新シングル「愛のホログラム」が、AKB48の63枚目のシングル「カラコンウインク」のCDの売り上げ数を上回ったという報道がありました。
SKE48の「愛のホログラム」の発売が2024年2月28日。AKB48の「カラコンウインク」の発売日が2024年3月13日。更に、AKB48は既に次のシングル曲である「恋 詰んじゃった」を7月17日に発売しています。なので、既に次のシングルの販促に移行した後の時期ではあったのに対して、SKE48は更に「愛のホログラム」のイベントを追加したのが功を成したのかも知れません。
正直な僕の感想を書くと、「せめてあと、11年、いや6年早ければ…」というところです。
2013年から2018年までのSKE48の成長期、まだ目標があって、どんどん大き会場を経験して、総選挙でも戦っていた頃にAKB48の売り上げを越えていたならば、僕は多分、喜んでいたと思います。まあ、当時は、「参勤交代」とも呼ばれた劇場盤には全支店参加せよシステムがありましたからね。なかなか超えるのは難しいとは思うんですが。ただあの頃の空気の中で超えていたら、何か変わっていたかもなと今になって思います。
僕の認識としては、SKE48は2020年代から成熟期に入ったと思っております。コロナ禍で停滞こそあったものの、6~8期生の安定と、9期、10期の中からスタープレイヤーが出てきたことが大きいと思います。現在は、ベテランの末永桜花さんをセンターに置くことで安定感もあると思います。もちろん、成熟期ですからどこに向かっているのか分からないという不安もはらんでいるとは思います。
それに対して、AKB48は、スクラップビルドの段階に入り始めているのでは、と僕は考えています。もうAKB48単独でシングルCDを売らなければいけないようになり、世間に届くベテランメンバーも卒業。それでも、新しい時代を作ろうとしている状態は、もしかすると、衰退期に見える人もいるかもしれません。僕は丁度その過渡期にいると思っています。「カラコンウインク」では研究生を5人選抜に入れていますし、そのうち3人は初選抜でした。次の「恋 詰んじゃった」を含めると、研究生が5作連続で選抜入れている傾向からも、何か新しい柱になるメンバーを探っているようにも思えます。もちろん、向井地美音さん、小栗有以さん、村山彩希さん、山内瑞葵さん、倉野尾成美さんといった今のAKB48の中心メンバーもおさえているのも非常にバランスが良いと思います。良い部分は残しつつ、新しい要素も試してみる。そんな段階かも知れません。この辺りは、SKE48ファンの人間が内情を完全に知り尽くしているわけではないので、是非、AKB48も推ししている方に聞いてみたいです。いや、まだまだ成熟期だよ、という方もいらっしゃるかも知れませんしね。
SKE48はどうでしょう?
「愛のホログラム」で初選抜の大村杏さんがいるものの、大きな選抜変更は加えずに安定的な体制を敷いています。握手会の売り上げが影響しているという暗黙の了解があるので、大きく変更すると、反発があるかもしれませんが、僕としては新しい目標の設定と衰退期をなるべく短くおさえるために、新規ファンの獲得の入口の構築、そして、選抜メンバーでまだ試していない選択肢を試してみるということが必要になってくるかと思います。
今、SKE48というグループはどこを目指しているのか?
毎日楽しく更新して、毎年、ライブを廻ってという小さな物語を愛していくのも良いと思うんですよ、安定はしているわけですし。でも、衰退期は音もなくじわじわとやってくることが多いそうです。なので、グループの目標はやっぱり明確にあるとありがたいな、と思います。
そして、永遠のテーマですが、新規ファンの入口の構築ですが、是非是非、各メンバーの紹介動画を短くても良いのであるとありがたいなと思います。テレビ番組に出ることの強みにザッピング的な発見があると思います。たまたまチャンネルをまわしたら、歌っていたとか目当ての歌手の前後で歌っていたとか、様々な偶然の出会いがテレビ番組にはあると思います。その代わりに、SKE48がフェスに沢山出演していることで、アイドルファンの方々に偶然の出会いを生み出すのでは、と思っております。そんな時に、「あの『どす恋ボンジュール』とか言う得体の知れないパンチラインをかましていた子は誰だ?」と思った時に、知ることが出来るものですね。また、Uターンしてくださる元SKE48ファンの方向けにもなると思います。「おっ、まだ熊ちゃんやなっきぃが頑張ってるんだ。えっ、こっちゃんってまた新しくいるんだ?」とかね。私ごとですが、SKE48を坂道ファンの方にすすめる時に「何を見ておけば良いの?」と言われた時に、貸すことが出来る最新のライブBlu-rayが無かったり、メンバーごとの紹介動画がなかったりして困った経験があるからです。ちなみに、この時は、チームSの新公演のドキュメンタリーをおすすめしました。話を戻しましょう。
最後に、選抜メンバーでまだ試していない人を起用するということも必要になると思います。たとえば、加入した時の年齢は若かったもののキャリアは長いメンバーがそろそろ油がのってきた頃なんじゃないか、とか年齢は高めでもそろそろ試しておいた方が良いメンバー、あえて具体的な名前は書きませんが、僕はわりとこの辺りの風通しをよくするために選抜を2名ほど増やすのはありだと思っています。また、いきなり、シングル選抜で試すのは不安な場合は、ぜひコンサートなどのポジション変更でファンの反応を試してみるのも良いかも知れません。
少し、導入期にあてはまる要素もあったかも知れませんが、AKB48の前シングルの売り上げを超えることが出来た成熟期の今だからこそ、まだまだ試せることがある、と僕は思っています。
「オレンジのバス」という曲がSKE48にはありますが、もうすぐ来る次の停留所で誰が降りて、誰が乗ってくるのか?できたら、バスの目的地が表示されていて、乗りやすく、そして、色んな人が席に座れるバスになるといいなと思います。
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