5月1日から5月15日までの読書と映画と散歩の記録
5月1日
早くも「かける人 創刊直前号」が届いたというポストが。
ここからどんな感想を持ってもらえるのか、楽しみである。
ただ、まだAIイラストが安定していないので、一部の方にはお待ちいただいている。
絶対に次回は、3種類ぐらいから選んでもらうものにしようと思う。
「春に散る」(2024年28本目)
https://www.youtube.com/watch?v=DAt87RR8yFk&pp=ygUM5pil44Gr5pWj44KL
なんか、おじいちゃんが孫接待されるような映画だったら嫌だなあ、と思って観てみたら思いのほか、熱い映画で作中に何度か差し込まれる季節の表記がカウントダウンのようで、観ながら徐々に「ああ、春が来てしまう!」とドキドキする。窪田正孝の俳優としてのポテンシャルは「ある男」の時に感じていたが、今回は彼と横浜流星との肉体のぶつかり合いが凄く見ごたえがあった。自分には、今日やらないと意味が無い、とか来年では意味がないと思えることがいくつあるだろう?
5月2日
明日からゴールデンウィークで、じっくりと原稿作業が出来るかと思いきや親戚が帰省することが決まり、しばらくはラジオの収録やAIイラストの作成も思うように出来ない時間が続きそうだ。
製作と人間関係というのは、本当にバランスを取るのは、こんなに難しいことなのか、と思う。自己完結できれば出来るほど製作や創作はしやすいのかも知れない。でも、どんどん社交性は失われていく。今、思うと宇和島でボードゲームをしているUBHの方々(『かける人』でお馴染み)は、僕に外の人と出会う機会を与えてくれる貴重な場所だったなと思う。
本当に難しいけれど、もう少しバランスを取れる人間になりたいな、と思う。
「成瀬は天下を取りにいく」(2024年10冊目)
「普通とは周りの視線を気にして、目立たないこと」だとしたら、青春はなんとつまらないのだろう。
自分の基準で自分が納得いくまで青春を捧げる成瀬の姿が素晴らしい。
他の同級生が人間関係が人生の中心にあるのに、対して成瀬の中心にあるのは、もっと別のものだ。
しかも、彼女は完璧人間ではない。
途中で諦めることもあるし、上手く行かないこともある。
でも、何かに没入する姿から目を離せない。
彼女がスマホを持っていないこともでかいかもしれない。
SNSで誰かの人生と自分の人生を比べたりしない。
そして、都会に出なくても地元を愛せるという精神は、自分が地元に持てないものだったので、新鮮だった。
自分もいつか第2の故郷、奈良に戻ったらこんな感じになるのでは、と思う。
5月3日
僕の電子書籍のリーフを貼ってくださっている美容室がある。
前回、髪を切った時に「今度は『ゴジラ-1』を観てから行きますよ」と約束していたので、朝すぐに配信が始まった「ゴジラ-1」を観て髪を切りに行く。
いつもラッパーのマミーDのようなツーブロックにしてもらっているのだが、ふと思い立って、髪をすかすだけにして、少しだけ伸ばしてみることにした。今まで生きてきて、髪を伸ばした経験があまりなかった。ちょっと色々試してみようかと思う。
デビュー予定作が出来たら、1冊買ってお店に置いてくれると言ってくださった。こういう味方をあと2000人ぐらい、僕は作れるだろうか?
その為に何をしなければいけないだろうか?
発売までまだまだ時間はある。
目の前にいる人ととも、目の前にはいないけれど遠くにいる人とも、どちらにも買いたいと思ってもらえる方法をどんどん試していくしかない。
「ゴジラ-1」(2024年29本目)
日本版の久々のゴジラ映画。
日本の特撮映画のスタンダードを更新した「シン・ゴジラ」をどう超えてくるのか、と考えていたが「そうきましたか」というアプローチ。
僕はどちらかというと「シン・ゴジラ」派で、「在日米軍、さすがに横須賀とかからも近いし、なんとかしてやれよ。というか、そっちに来たらどうするつもりなの?」とか観ていて、疑問がよぎるところもあったが、ゴジラの海シーンが全部良かった。あと、最初の島のシーンのジュラシックパーク的な怖さも良くて「あっ、ダメだ。こいつ、話が通じない…」という絶望感があった。
「シン・ゴジラ」が東北の大震災をイメージさせ、国外での評価はそこまで高くなかったのに対して、「ゴジラ-1」がアカデミー賞の視覚効果賞受賞まで行ったことを考えると(ハリウッドのストライキの影響があったとはいえ)、この作品が見せた映像の凄さは1回では味わいつくせてないな、と思う。今年中にもう1回みたいと思う。
5月4日
長崎県佐世保市から「かける人 創刊直前号」を取りに来るというガッツの固まりであるirieeterさんとお昼から宇和島観光。
歩いてほとんど回れるところばかりだが、司馬遼太郎の「花神」関連のところは行ったことがなかったので、新たな発見があった。
今年の後半からの動きについてや起業について、あれこれお話させていただく。お金の問題もあるが、自分の年齢から逆算した時に1年1年勝負をしかけていかないといけない気がする。
また、アイドルファンでない方とアイドルの推し方の話をする時の、「あっ、僕は当たり前だと思ってたけど、そうでもないかも知れない」とか「他の産業のシステムでこれで代替可能なのでは?」と思いつくこともある。
今度会うのは何年後か分からないが、それまでに自分ももう少し変わっていたい。





5月5日
一日、原稿のチェック。
僕はいい加減な人間だが、こうみえて、心配性なところもあり、デビュー予定作が本当に読んでもらえるだろうか、という心配が油断すると襲ってくる。
「これだ!」という確信を持てるまで、ひたすら文を磨いていくしかない。自分のこれまでの戦いかたとは違う戦い方を探していくしかないと思う。
「哀れなるものたち」(2024年30本目)
ヨルゴス・ランティモス監督の最新作。
とにかく、エマ・ストーンの演技が素晴らしい。
いったい、何層のレイヤーを重ねているのか?
途中で出てくる女性から本を取り上げて海に投げる男が示す、「女が賢くなる必要がない」的な思想の男は現代にもいると思う。
世界も衣装も美しい。
とくに作品の色味がたまらなく好きだ。
白黒で進んでいく世界からやがて色をおびていくのだが、その色を帯びた世界が…。
ただ、わりとグロテスクな描写も多いのでそういうのが苦手な方にはおすすめできない。
5月6日
僕以外は、家族みんな香川に旅行へ。
おかげで原稿に集中できたし、ラジオも昼間から収録できる。
ありがたすぎる。
今日で「ゆっくり推し事を考えるマガジン」もラスト。
次はお盆とかだろうか?
春夏秋冬で更新していけると理想なのだが、なかなかnoteをされている方が多くないので、これからどんどん素敵な方に書いていただくオファーをしていかねばと思っている。
「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」(2024年31本目)
横溝正史的世界観×男の友情。
最高に尽きる。
「ゴジラ-1」が意図的に描かなかった戦後日本の嫌な部分をきっちり描いてくれたのもポイントが高い。
それにしても、最近、異世界転生的に「戦時中」や「昭和」が扱われていることが多いが、この描き方はいい。
そして、スタッフロールが非常に素晴らしくて今年観たアニメ映画の中では最高のエンドロールとその後だった。
水木先生の弟子である京極夏彦ファンとしては、これからも水木先生の「ケンカはやめろ、腹が減るだけだ」精神を大事にしていきたい。
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