次亜塩素酸水について勉強してみた
オーボエのリードの消毒方法について色々調べていくうちに、個人的にUVライトか次亜塩素酸水の2択となりました。現在はUVライトを利用していますが、今回次亜塩素酸水について色々調べてみたのでそれをまとめてみました。
1.次亜塩素酸水とは
塩酸、または塩化ナトリウム水溶液(食塩)を電気分解して得られる水溶液で、強酸性次亜塩素酸水、弱酸性次亜塩素酸水、微酸性次亜塩素酸水があります。詳しい説明をご覧になりたい方は厚労省の公開している資料をご覧ください。
このうち、塩素濃度50~80ppm(0.005%~0.008%)でPH5.0~6.5の範囲の水溶液である微酸性次亜塩素酸水が最も殺菌効果が高いとされているようです。
ー厚労省公開資料、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの同類性に関する資料より引用
次亜塩素酸水を入手する方法はおもに3つあります。
・次亜塩素酸水そのものを購入する
・ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの粉末を溶かす
・電気分解する
他に、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に炭酸など酸を混ぜる方法もありますが、これは「混ぜるな危険」を地で行くような方法ですので、おすすめしません。
各方法についてまとめてみます。
2.次亜塩素酸水そのものを購入する
市販されている次亜塩素酸水を購入して使用します。スプレータイプのものが多く、種類も豊富にあります。
メリットは、非常に手軽に使える事です。後に説明する方法は非常に手間がかかったり、高額な機械が必要となります。
デメリットは、次亜塩素酸水はどんどん効果が薄くなるので、使用時にはほとんど効果が無い、ただの水を使っているような状態になる可能性があることです。また、長期利用するには比較的割高感があります。
次亜塩素酸水の保存方法についてまとめた動画がありましたのでそちらもご紹介します。
3.ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの粉末を溶かす
市販の粉末を溶かすことで次亜塩素酸水(正確にはジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの水溶液ですが、主成分がほぼ同じ)を作ります。これも各種商品がでてます。
メリットは粉末状態だと長期保存が可能な点、比較的コストが安い点です。
デメリットは粉を混ぜる際に塩素ガスが発生するようで、ゴーグルや手袋の着用が必要な点、分量をきちんと図らないといけない点です。
塩素ガスは有害ですが、出来た水溶液は比較的安全です。
4.電気分解する
本来の作り方である電気分解することで入手します。装置を購入する、自作するのどちらかが考えられます。
メリットとしては自分で作るので、使用期限を気にせずに効果が期待できることです。
デメリットは99%以上の純度の塩を用意すること、商品によっては次亜塩素酸水ナトリウムを生成するものもある事、メンテナンスが必要なことなどです。
食塩水を電気分解すると次亜塩素酸水を作れるのですが、出来上がったものがアルカリ性になっている商品もあるようで、そうなるとそれは次亜塩素酸水ではなく次亜塩素酸ナトリウムになるようです。こちらは人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
電気分解の装置を自作している動画もありますのでご紹介します。
5.まとめ
結局どれを選べばいいのかですが、安全な方法で混ぜるのが問題ない場合はジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの粉末を溶かす方法を、その手間を回避するなら、効果を信用できるなら次亜塩素酸水そのものの購入を、自分で作った方が信用できるなら電気分解で入手する、になるかと思われます。
きちんとした商品であれば害は無いようですが、塩素ガスの発生だけ注意が必要です。
最後に、オーボエのリードの消毒について考えて色々調べた結果だったのですが、気になる資料がありました。
ここによると、次亜塩素酸水は真鍮を変色したり腐食したりする場合があるようです。
うーんどうしよう(汗
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