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【忘却度10%】豊田正義「消された一家 北九州連続監禁殺人事件」

2016年11月21日。
 
 この何年、何十年でいちばん衝撃を受けた本かもしれません。
 
 ある男(死刑囚ですがネットに普通に名前は出てきます)が、結婚した女の両親など家族数人を、巧みな話術や肉体関係でほぼ洗脳状態に陥れて、「通電」と呼ぶ電気ショックなど完全奴隷化、食事や睡眠や会話なども全部言いなりに。
 そして用済みの人間を家族同士で殺させ、死体を完全に遺棄させる。
 
 人は(しかも複数人同時に)これほど完璧にマインドコントロールされるのかと、とにかく恐ろしくなります。
 そしてこの本を読んだら、「なぜ逃げなかったのか」などと安直なことは言えなくなります。
 
 不謹慎な言い方にならないように気をつけますが、この事件が様々なドラマや映画のモチーフになるのもわかります。
 
 事件そのままではないですけど、一度コントロールされた人間とその家族までもが抗えなくなる怖さは、黒沢清監督「クリーピー 偽りの隣人」でも描かれてて、本作は黒沢監督の中でも私はトップクラスに好きです。
 
 私は未見ですけど、「闇金ウシジマくん」にかなりこの事件に沿ったエピソードがあるとよく聞きました。

<ネットで調べてみる>
 
 なんでこの事件はこれほど人の心を引きつけるのか。
 その理由のひとつはとても簡単なことなんですけど、文字にはしないほうがいいことだとは思います。

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