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【忘却度60%】クレマン・シェルー「アンリ・カルティエ・ブレッソン」

2010年8月27日。
 
 本書にも載ってると思うんですけど私、アンリ・カルティエ・ブレッソン(有名な写真家です)の作品ではなく、発した言葉を何度か小説に引用したことがあります。

「ひとつのテーマが力強さを完全に発揮するためには、形の関係が厳密に定められなければならない」
「しかし、撮影の瞬間の構図は直感的なものでしかない。なぜなら、我々の相手は関係性がたえず揺れ動いているつかのまの瞬間だからである」

 ルールを徹底的に頭にも体にも覚えさせる。そのうえで、本番は無心で望む。この言葉こそ、あらゆる表現の基本だなと思います。
 あと大事なのはこれ。

「ひとの写真を撮るのは恐ろしいことでもある。なにかしらの形で相手を侵害することになる。だから心遣いを欠いては、粗野なものになりかねない」

<ネットで調べてみる>
 
 「カメラマン長寿説」というのを昔から(私だけでないでしょうけど)、唱えてるのですが、やっぱり若い人や女の人を撮り続けてる写真家は、生のエネルギーを仕事で吸収してると思うのです。

 若くして夭折した天才作家と天才漫画家とか、いちばんイメージできるのは天才ミュージシャンとかいっぱいいますけど、そういえば早くして亡くなった有名写真家っていたっけ? とあるとき思いました。
 あ、書きながらロバート・キャパは若かったなと気づいてしまいましたけど。

 でもジャーナリズム系と違って、マン・レイとかリチャード・アヴェドンとかヘルムート・ニュートンとか、時代は違ってもファッション系はみんな長生きしたもんなあ。

 そしてアンリ・カルティエ・ブレッソンは95歳の大往生です。

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