カフェの手招き。(好きなものから学ぶVo.2)
「いらっしゃいませ。」
「お客さま何名様ですか?」
「どうぞ、お好きなお席お座りください。」
席に向かう最中に深くローストされた香ばしい香りがマスク越しにも漂ってくる。
椅子の背もたれは肩甲骨より下の位置で眠くなりづらい快適な仕様。
メニューを開くとレストランみたいな複雑な横文字はなくて、安心できるシンプル表記。
内装も流行りのライティングレールを使ったダウンライトが散りばめられているが、木目調の椅子や机、白のクロスが貼られていて思ったよりも暗くなくて過ごしやすいな。
隣の席との間隔も昨今の影響からか、2メートル以上離れているので本を読むにしろ食事にしろ、周りを気にせず自分に没頭できる空間が広がっていてよき。
いわゆる、僕の中での当たりのカフェだ。
カフェにおいては、空間の調和を見ることに一種の面白さを感じる。
カフェってなんでこんなに場の価値があるんだろう?
そんなふとした疑問からこのnoteが生まれた。
不定期更新の
好きなものから学ぶシリーズ
を本日もオープンしますよ。
カフェが持つ〇〇の顔
カフェとは変幻自在だ。
来店したお客は同じメニューを見ているのに、カフェでの過ごし方は十人十色。
食事を済ませに来ている人
友人との雑談を楽しみにしている人
まったりしに来ている人
本を読んでいる人
勉強している人
商談や打ち合わせに来てる人
テレワークやノマドワークの人
旅行でふらっと寄った人
イタリアンやフレンチのような小難しいマナーやドレスコードもない。
ラーメンのような味の一本勝負でもない。
バーのようなお酒が飲めない人が入りづらいというハードルも見当たらない。
他の飲食店とは違い、様々な要素が複合的に組み合わさり異彩を放っていると僕は考えている。
カフェは入店への間口が広いにも関わらず、訪れたお客を適切にもてなしているなと。
商品だけに焦点を当てずに、
入店から退店までに過ごす時間をプロデュースすること
に価値を見出しているのではと思う。
もちろん、これは僕の勝手な考察ですよ。
ある程度ペルソナ設定をしていたり、来店してもらうお客のターゲットを絞っているのであれば、共通の目的がお客にはあるはずだし、カフェでの過ごし方も一貫性があると考えている。
カフェが様々な顔を持っていて、来店したお客に応じてもてなし方を変えている
と仮説を立てるなら辻褄が合う。
カフェがもたらす場は、まるで空気のようだ。
空気は地球上の全てのものに必要な存在でありながら、時には同調圧力のように意思決定を持った魔物のように振る舞う。
一方で雰囲気イケメンや映えるといった、何かしらの創造性を感じ取れる世界観を生み出したりもする。
カフェにおいても接客する店員や来店する客層によって、同じ場所でも全く違う様子を見せてくれるなって。
僕が感じている、具体的なカフェの場としての顔はこんな感じかなー。
他にも僕が考えつかない顔も存在すると思うから、知ってる人はぜひ聞かせて欲しいです!
1人7役的な個性
抽象度を上げた世界観を作り、その世界観の中に自分の個性を内包させていく
裏を返せば、自分の個性たちに共通するものを抽出してそれをもとに世界観を作るとも言えそうだ。
急に話題を変えてなんなんだ?
と思ったかもしれない。
しかしながら、これはSNSで気軽に発信できる今においてカフェはとても良い参考例だし、カフェのことを考えていく中で発信にも活かせると思った解釈。
全てのカフェに当てはまるわけではないけど、多くのカフェはオーナーの中にある世界観を体現していて、その世界観に合うものをチョイスしてお客をもてなしているだろうなって。
・食器
・スタッフ
・立地
・BGM
・店名
・席数
・材質
・商品
・看板
・etc.
挙げだしたらキリがないので割愛するけど、おそらくこのオーナーの世界観のどこかに共鳴した人たちがカフェに来店してくるのではないだろうか。
間口を狭めて、ピンポイントで自分の求めている人を狙いにいくのもいいと思う。
けれど個人的にはカフェのように、自分の理念みたいなものを一つ据えてその理念に内包されている要素を発信や主張していく方が、1つの土俵で勝負する必要はないし、何よりユニークさが増していくんじゃないかな。
最初は僕も中途半端にどれもなっちゃうのではという不安も抱いた。
だけどそれを体現している例をカフェに見ているし、仲良くしている人もそんな感じで発信している。
中途半端にならないように、世界観や理念といった大きな枠組みを設定してそのルールの中で発信する分には辻褄が合う。
あれもこれもとチグハグに選別したものを発信するから、中途半端という印象を抱いてしまうのかと。
究極は、比較しようがない世界観を作って一つのジャンルとして確立するのが当面の僕の目標かなー。
好きなものを増やしつつ、日々の中でも学べるように精進していきます!
ここまで読んでくださりありがとうございます。
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