オランダ語学習〜語学学校など〜
語学学習って、するかしないか、それが問題。
渡蘭前
オランダに行くはるか前に、日本で2度初級オランダ語コースに参加。10年以上前の情報なので参考にならないかも。
東京外国語大学オープンアカデミー:かなりお年を召された元外交官(日本人)の方が講師。素晴らしい経歴のスーパーシニアなんだと思うけど、耳が遠くて生徒の発言を聞き取れていなかった。教材も年季が入ったというか古い。学んだこと:「新しい言語習得ってそういえば大変だよね」
ライデン大学東京事務所:外務省でもオランダ語を教えているプロ教官(オランダ人)。実用コミュニケーション練習も少しありつつ、基本的には文法を一つずつレクチャー&練習問題を解く&宿題も出る、と言うみっちりスタイル。ちゃんとついていけば力がついたはず!学んだこと:「オランダ語と英語の文法、細かいところが違うのね」
いずれも忙しすぎて&モチベーションが保てず、それぞれコース一周で終了。
いざオランダ
ということで3年前にオランダに上陸した時のオランダ語レベルはCEFR(=ヨーロッパ共通の言語運用能力の枠組み。A1が一番低くてC2が最も高いレベル)でA1未満、簡単なやりとりもできないレベル。
語学学校
1年目:住んでいる街の大手語学学校のA1コース
3年目:同じ語学学校のA1+(A1ちょい上)コース、のち、A2コース
オンライン受講もできるが、全て対面を選択。
コスト:いずれも2時間×15回で800ユーロ程度なので約13万円か・・・まぁまぁ高い。
日本のオランダ語コースは15回で3万円しない・・・って、なんでも日本とコスト比較するの禁止!
講師:教員は女性が多く、教え慣れている。関連している他の仕事(10代のオランダへの移民ティーンにオランダ語を教える、現地小学校で非オランダ語家庭出身の児童のサポートなど)をしている方もいる。オランダはパートタイム勤務が多いこともあり、週40時間この語学学校で教えています!という人はおそらく少数派。
*パートでも有給あるし、原則的にはフルとパートで福利厚生に差をつけてはいけない。
教材:A1までは語学学校のオリジナルプリント教材とウェブ教材+市販の本(ウェブ教材付き)。A2からは語学学校のウェブ教材と市販教材のみ。学習アプリも適宜紹介される。ポップスが好きな人はLingoClip(ターゲット言語の歌を聴きながら歌詞の穴埋めをするアプリ)とかいいかも。宿題は多い。一回の授業につき3時間程度の自宅学習が目安とのこと。
taalcafé
実用コミュニケーションを磨きたい場合はtaalcaféへ行く。コーヒー飲みながらオランダ語で会話をしましょう、という趣旨。
住んでいる街では10箇所程度で開催されていて、ほとんど無料。ボランティアのオランダ語話者がファシリテーターとなって、小グループで2時間程度オランダ語でおしゃべりができる。規模が大きいところはレベル別に分けてくれる。
こういう文化、いいなぁ。いつか日本に本帰国したら、日本語の「おしゃべりお茶会」でボランティアしたい。特にいいなと思ったのは、子どもたちが通っている小学校でも"非オランダ語話者の保護者向け"に開催していること。
日中暇な人向けでしょ?というのはその通りなんだけど、おしゃれなバーで夜間に開催されている回もあって、そこだと昼間働いている人や若いexpatもいる。
無料レッスン
すごく順番待つけど、ボランティア団体が運営している無料レッスンもある。順番待ちリストに登録しておくと、ある日電話がかかってきて「この場所、この時間枠で一人空いたが参加するか?」と聞かれ、Yes・・じゃなくてJaと言えば参加できる。
講師はボランティアで、リタイア後の方がほとんど。退職後にこういう形で社会貢献している層が厚くていいな!
教材は団体独自のもので、オランダの文化(交通ルールや教育制度など)を含めて学習できるスタイルになっていて、ここも工夫があっていいな!と。
私は渡蘭2年目に運よくA2相当のコースに参加させてもらった。良い印象しかない。ただ、夫には「無料レッスンは本当に必要な人、これしか選択肢がない人向けだから、君は語学学校に行った方がいいんじゃないか?」とやんわり言われた。確かにこのレッスンの仲間は、出身国での最終学歴が小学校だったり、母語では読み書きができずにオランダ語で初めて文字言語を習得している人もいた。
語学学習のモチベーションが保てない〜、とか言っている人は誰もいない(自戒)。環境も含め勉強になった。
するかしないか
繰り返しになるけど、語学学習はするかしないか自分次第だなぁ・・・反省も含め。
日本語母語話者の方で、オランダ来て1年間でB2まで取得した強者もいるし、上を見ればキリがない。3年経ってA2という現状はスローペースなのかなって思うこともある。ただ、気持ちが向かない時は一つの語彙も覚えられないし、参考書を開けない。動けない。
ただ、取り組むと報われる。お店でオランダ語で注文はできるようになったし、オランダ語のウェブサイトで迷うことは少なくなった。たまにドイツ語やフランス語のウェブサイトを見ると、改めてオランダ語は分かるようになったな〜と実感できる。自分の脳はちゃんと刺激を受けている。
我が家の子どもたちは、「ママ🎶今日はオランダ語レッスンの日?」と、私の語学学習を喜んでいる様子もある。私が「子どもたち、なるべく日本語に親しんでほしいな〜」と感じているのと同じように、子どもたちも「(自分の言語の一つである)オランダ語、ママもできたら嬉しいな〜」とどこかで思っているのかもしれない。大事な人と言語を共有すること、したいこと。これって普遍的なんだろうな。