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ラミーチョコレートが少なくなった。

「ラミー、君には失望したよ。」

パッケージを開けた時、私は目を疑った。去年までのスリムな板チョコ姿ではないラミー。分厚くて太い、3本セットになっていた。

そして全体の量が減った。気がする。いや減ったでしょ。


寒い季節になると殊更に楽しみになること。甘いものと一緒のティータイム。紅茶にクッキー。コーヒーにチョコレート。

そう、コーヒーにチョコレート。最高のパートナー。

ほんの一片のチョコレートとコーヒーが幸福を最大にする。

たくさん食べてはいけない。チョコレートが主役になりすぎてしまう。

コーヒーとチョコレートのバランスが大事。


それなのにどうしてこんな変わり果てた姿になってしまったんだ。聞いてない。これは私が求めていた幸せではない。

君の事は大好きだけど一度にたくさん頬張りたいわけではない。幸福の過剰摂取だ。幸せも過ぎれば毒だ。

聞いているかラミー、君に言っているんだぞ。

去年までのスリムな姿はどうしたんだ。どうしてあの控え目な板チョコスタイルから豊満で魅惑の肉厚バディへ変身してしまったんだ。この一年で何があったんだよ。

ラミー、君のことは大好きだけどそんなにたくさんの幸せは受け止めきれないよ。私にはささやかな幸せでよかったんだよ。

少ない量を少しずつ味わいたかった。

ラミー、昔の君が恋しいよ。もう一度あの頃みたいに寒い季節を一緒に過ごそうよ。


私は今年のラミーを受け止めきれない。まだ気持ちの整理が付いてない。

ラミー、悲しませてごめんよ。でも私もつらいよ。

もう少し時間が経てば、きっと美味しい楽しみ方を見つけられるから。もう一度私たちは上手くやれるはずだから。



ラミーチョコレートと私の憂鬱な季節は、まだ始まったばかり。



おばた


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