【2024.04】ひみつストレンジャー展
渋谷PARCOでやっていた、スピッツの草野マサムネさんとイラストレーターのjunaidaさんがコラボした展覧会。
別にそんなにスピッツをよく聴くわけでもないんだけれど、飾ってあったポスターがすごくかわいかったので入った。たぶん映画を観にきたついでだった記憶がある。
スピッツがこないだ出した「ひみつスタジオ」というアルバムの歌詞に沿ってjunaidaさんが漫画を描きました、その漫画の原画を公開しますよ、という内容。
漫画のひとつひとつにかわいいキャラクターが出てくる。とてもかわいい。
ある意味視覚的な音楽である。歌詞を漫画に落とし込むことで、視覚と聴覚の両方から楽曲のストーリーを訴求している。MVなんかも同じような技法だが、漫画というメディアの性質上、映像よりも余白があるように感じられ、音楽を聴いている時の脳の状態に近いような気がする。
スピッツの楽曲への理解を深めるにはとても良い試みだと思う一方で、スピッツの優しい世界観ゆえにできる技法だなとも思う。視覚情報で余白を埋めてしまってもなお、まだ貴方を受け容れる余地が残されていますよ、と感じることのできる度量がスピッツにはある。
もうちょっとシビアめの歌詞を書いているアーティストだったら、楽曲のイメージが固定されてしまってちょっと辛かったと思う。すごいバランス感覚だ。