剥製とジュエリー インターメディアテク「極楽鳥」
いかにもな金銀プラチナ、ダイヤモンド。宝石ザクザクなジュエリーを欲しいとも思わないし、見てもワクワクしない。
だけど、東京駅すぐ近くのKITTE内インターメディアテクで開催された「インターメディアテク開館十周年記念 特別展示 極楽鳥」。こういうジュエリーは好きなのだ。
そんな、おばちゃんに向かって、おじちゃんは言った。
「資産価値のある宝飾品と見るか、金属と石の彫刻作品として見るかの違いだと思うよ。」
なるほど。自分の気持ちに納得。
主催は、東京大学総合研究博物館+レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校。
おばちゃんはこの学校を、2022年、六本木の21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3で開催された「Men’s Rings イヴ・ガストゥ コレクション」の主催者として初めて知った。そのコレクションは、大好きな「橋本コレクション」に通じるものがあって大のお気に入りになった。
(実際同じものと思われるものあり。橋本コレクションでは1850年フランス(パリ)製「二柱の天使」、イヴ・ガストゥ コレクションでは1850年デュポンシェル社製「「天使」の指輪」と表記されているもの)
こちらは、レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校を支援しているヴァン クリフ&アーペル製の鳥のブローチ。本展のタイトル「極楽鳥」は、この作品のモチーフとなった“フウチョウ”という鳥の別名。
世界のハイジュエリーメゾンの技術は伊達じゃなかった。画像は白く飛んでしまってよく見えないけれど、プラチナとダイヤモンドで表現されている羽の部分など、高い技術がなければ成し得ないだろうと想像はつく。
(ヴァン クリフ&アーペルには、四つ葉のクローバーをモチーフにしたアルハンブラ コレクションがなんだか ”港区女子” の匂いがして、複雑な気持ちが湧いたりはしますが・・・いや、その気持ちはただのやっかみ)
展示はインターメディアテクが持っている鳥の剥製とジュエリーが混在していた。
ジュエリーは人が身につけるものであるし、ヴィンテージ品は人から人へ受け継がれているものだから、ジュエリー店のガラスケースに鎮座しているよりも、なんかこう、生物っていうのか、生っぽいっていうのか、生の名残りの鳥の剥製に囲まれることで、ジュエリーの魅力って増すのかもなぁ・・・って思ったよ。
上手く説明できないけれど。