自分を責める前に思い出してほしい、人間3タイプ
人は五感を感じる生き物ですが、目から見るもの・耳から聞こえるもの・そして体で感じるものが強い方と、大きく3通りいると言われています。
よくいう視覚優位・聴覚優位・体感覚優位というやつです。
まずは視覚優位の方。
目に入る情報が強く飛び込んでくるので、資料なら図やグラフを多くすると嬉しいタイプ。
もしこのタイプが車の売り場にいたら、主に車の色や曲線など、ビジュアル面を見ています。
次に聴覚優位の方。
このタイプは①オーディナリー(耳から入る情報が強い)、②オーディオデジタル(文字だらけの情報に強い)の、2つのタイプに分かれます。
もしあなたが車売り場のディーラーなら①のタイプには「ご説明しましょうか?」と口頭での説明をしたり「ステレオが最高なんですよ」と音響設備の良さを説明すると良いです。②のタイプには「パンフレットをお渡ししましょうか?」と文章での説明がいいですね。
そして体感覚優位の方。
身体で感じる感覚がとても鋭敏なタイプです。もしこのタイプがあなたの上司なら、資料を持っていったり説明の練習をするよりも「まず一回現場にいきましょう」と体験させてあげると決裁は早いと思われます。
車売り場では、このタイプのお客さんには「試乗しますか?」と実際に乗らせてみたり「乗り心地が評判ですよ」と、椅子の記事や座り心地をおすすめすると良いです。
これは血液型とは違い、生まれてから死ぬまで変わらないことはありません。
仕事の時とプライベートの時で異なる方もいれば、情報をインプットするときは視覚、アウトプットするときは体感覚と異なる方もいます。
(ちなみに私はインプットは体感覚優位・アウトプットはオーディオデジタルです、たぶん)
また環境によって変わることもあります。元々は視覚優位だったけどレコード会社に就職してから聴覚優位になった、コーチングを始めて人の話をよく聞くようになって聴覚優位になった、など感覚は鍛えることでバランス良くなっていくと言われています。
自分の父親はおそらくオーディナリータイプで、人の話は一回聞けば覚えられる人でした。しかし私やきょうだいはメモをして何回も繰り返さないと覚えられないタイプで同じ質問をすると「どうして何回も聞かないとわからないんだ!」と怒られたものです。
その度に「1回で覚えられない私はなんてダメな人間だろう」と自分責めをしたのですが、この3タイプのことを知ると、単に父親が聞いて覚えられるタイプだっただけということがわかってホッとしたりしました。
またあるご夫婦は視覚優位の旦那さんと体感覚優位の奥さんで、いつも部屋の汚さで揉めていました。
旦那さんは家に帰って汚い部屋を見るたびに「どうしてこんなに汚いんだ!」と怒り心頭。しかし奥さんは「別に汚くたって死ぬわけじゃないし、なんでそんなに怒るのよ」と彼の怒りが理解できませんでした。
そこであるセラピストが奥さんに「彼にとって汚い部屋を見ることは、あなたにとってふかふかのお布団の上にクラッカーのくずを撒き散らかされることと同じくらい不快なんです」と通訳してあげたところ、奥さんは「ええ、そんなに!?」と理解できたといいます。
自分と人との違いは、そのままだと誤解やすれ違いの元に、しばしばなります。
例えばお客さんに自社の商品を説明してピンと来てない場合、この3タイプを知らないと「自分の説明が悪かったのだろうか・・」となってしまうかもしれません。
でも知っていると「この人もしかして視覚優位の人かな。じゃあ資料に写真を多めにしてみよう」など、コミュニケーションに変化を生み出せたりします。
自分を責める前に相手のことをちょっと観察してみることで、誰かとのやりとりは豊かになるようです。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。書き続けます。