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さびれたスーパーと繁盛してるデパート、両方で働いてわかった成功の秘密

よく言われる「成功する人に共通すること」の一つとして、行動力の速さが挙げられる。
ウダウダ悩んだり誰かの顔色を見たりする時間すら惜しいと、ただただ目的に向かって行動している人は成功しやすい。

自己啓発本などで見かける「成功する人はひたすら行動する」、その意味を自分が真に理解したのは、サービス業時代にスーパーとデパート、2つの商業施設で働いてからだった。

まず自分が勤めたのは、郊外にある庶民的なスーパーの中にあるマッサージ屋。
ここはいつも1階の食料品街だけが賑わっており、2階3階の紳士服・婦人服売り場などはいつもガラガラ。ネットでスーパーの名前を検索すると「〇〇店 閉店」というワードが出てくるほど、いかにも落ち目のスーパーという感じだった。

商業施設では、店舗の売上をバックヤードにある売上振込機という機械に入金することになっている。例えば14日の自分の店舗の現金売上が1万円だったとしたら、15日の朝に1万円を振り込みに行くように。

問題はこの売上の振込機が、スーパー全体で1台しかないところだった。

朝、前日の売上を振込にいくと、たいてい他の店舗の早番さんが長蛇の列をなして並んでいる。
もし前日の夜レジ締めをした遅番さんが数字の記入など間違えていると、エラーが出て機械が動かなくなってしまう。結構この記入間違いはよくあり、エラーが起きて機械が動かなくなって、よく後ろに並んでるマ○クのお兄さんに舌打ちをされたりした。

またこのスーパーでは真夏にゴミを捨てにいくと、ゴミ捨て場はものすごい異臭を放っていた。
うちはマッサージ店なのでしょっちゅうゴミ捨てに行っていたわけではないが、飲食店の出す生ゴミが熟されなんとも言えない空気が流れていて、ゴミ捨て場のおじさんは常に不機嫌だった。

こうしたスーパーの中のマッサージ店で3年働いた後、会員制のエステに転職。
このエステは某百貨店の中にあり、今度は本店舗とデパートにある店舗、2つの職場を行き来することになった。

びっくりしたのが、そのデパートには売上振込機械が10台~20台あること。デパートにいたのは2年ほどだったが、振込に行って並んだことはない。

しかも翌日朝に振り込むのではなく、その日の閉店後に振り込むシステム。なのでレジ締めをした人がそのまま振り込むのでミスがあればすぐ対応できる。こうしていつも嫌だった入金作業がずっと楽になった。

そして真夏にデパートのゴミ捨て場にゴミを捨てに行った際、異臭がほとんどしないことに驚いた。
そのデパートのゴミ捨て場には冷凍庫があり、生ゴミはその冷凍庫に入れるため、異臭が発生しにくい。ゴミ捨て場の係の人はゴミから少し隔離された受付の部屋にいて、何かあるとすぐ出てきて機敏に対応してくれた。

今振り返って「あのスーパーも、売上振込機と生ゴミ冷却器を導入すれば、働く人がずっと楽になったのでは」と思う。スーパーとデパートでは資本力が違うかもしれないが、安いやつならなんとかなったのではないだろうか。ではなぜ導入しなかったのか。

考えると「上層部が面倒くさがったからなんだろうな」というのがしっくり来る。

売上振込機を複数入れたり、振込作業を夜やるとなると、午前中に決まった仕事をする経理のおばさま方からおそらく反発が来るだろう。
自分の在籍年数より下手すると長い、ベテランおばさま集団を敵に回すくらいなら今の多少不便なままの方が・・そんなお偉いおじさんたちの思考が目に浮かぶ。

生ゴミの冷却施設については、今更導入したところで長年染み付いた匂いは消えないし、自分の代で改善しない案を導入するくらいなら、見てみぬふりならぬ臭い物に蓋をする態度を貫いた方が、自分たちの出世には響かない・・
そんな風におじさんたちはお考えになっていたのではないだろうか。

ここで話は冒頭の「成功する人はとにかく行動する」に戻る。

成功する人は余計なことをぐちゃぐちゃ考えないで、すぐ実行する。「店舗が数十あるのに振込機1台では不便だろう、増やそう」と直ちに導入する。生ゴミがくさいという状況を見て「それなら冷却器を導入しよう」と、ハード面で解決できるものはさっさとしてしまう。

きっと反対の声が上がるだろうし・・今更やっても解決できないかもしれないし・・などという声で立ち止まらず、さっさとやってしまう。
事実、このデパートは百貨店冬の時代にも関わらず、さまざまなイベントを企画したり、流行りの店舗をどんどん誘致していることもあり、売上は年々ウハウハ状態だった。

イケイケのベンチャー企業に勤めている友人の話などを聞くと、とにかくPDCAの回転が速いのに驚かされる。感情論というか、ノイズがないのだ。
例えるなら「食洗機?皿なんか手で洗えばいいだろう」と、家族の誰かに皺寄せがいくのではなく「服は洗濯機に洗ってもらうんだから、食器も食洗機に入れたら効率的だね」と柔軟に考えられるご家庭のように。

働く方だって、いつまでも1台の振込機械しかなかったり悪臭が強くてみんなが不機嫌の職場より、必要な設備は揃えてくれて、みんなそれぞれの仕事に打ち込める方がいいに決まっている。
そうして働きやすい環境には優秀な人たちが集まり、売上も上がっていく。実に自然な話だ。

行動する人は成功する。正確に言えば、感情のノイズに立ち止まらず歩き続けた人はゴールに行くのも早い。
対照的な2つのゴミ捨て場を思い出しながら、そんなことを思った。











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今日もお疲れ様でした。
明日も適当にしっかりで参りましょう〜〜


最後までお読みくださり、ありがとうございます。書き続けます。