失敗をみんなで笑い飛ばせる仕事術。
こんにちは。福岡でフリーランスやっている酒井です。
デザインやライティング、ウェブ周りで企業の魅力を磨きまくってます。企業ブランド研磨士です。
昨日、取引先の会社さんとの飲み会で、思わず「それ、おもしろいですね!!」と叫んじゃうような言葉をもらったんですよ。
それが、
「会社にいる人間の大部分の人間は明確な成功体験がないんだよ。」
っていうものです。
その言葉を発したお方は、取引先ではマネージャー的なポジションなんですね。昨日の飲み会には急遽入った仕事で、少し遅れての参加だったんですが、その急遽入った仕事というのが、どうやらトラブルの仲裁。まぁ、いわゆる「火消し」のような仕事ですよね。ファイヤーマンです。
そんな感じの仕事を終えた後に飲み会に参加されたので、到着して座ってすぐに「あ、ちょっと怒ってるな…」という雰囲気はあったんですよ。それで、飲みの席ですしフリーランスだから言っちゃうんですよ。僕は。「あぁ、なんか怒ってますねぇ。」とか言っちゃうんです。
そうしたら、その方は話し始めるわけです。会社員として働くことの闇みたいなところですね。
そこで出た言葉が、「多くの会社員は明確な成功体験がない。ただ会社にはいることができる」という話なんです。
面白い仕事は失敗談も面白い。
僕もかつては会社員だったので、この話なんかわかる気がするんです。
明確な成功体験がある仕事って、その仕事に関わった全員が仕事の失敗の思い出を楽しそうに話せる仕事だと思うんですよ。
たとえば、仕事後の打ち上げで全員が、
「あの仕事、途中マジでやばかったけど、とりあえずお客さんめっちゃ喜んでくれて良かったよな」的な清々しさで乾杯しているような。
報告書や議事録に載らない部分の思い出の分量がめちゃくちゃ多い仕事が、成功体験なんじゃないかと思うんです。
例えば、
「Webサイト公開当日に、テストサイトから本番サイトに移したタイミングで写真が全部見れなくなって焦って、〇〇さんが終わったぁー!!!!って叫んだ。」
なんて議事録に書かないですよね。僕的には書いた方が面白いし良いと思うんですが、会社では普通書かないと思うんですよ。
ただ、最終的にちゃんと納品した後に一番みんなの印象に残るのって、
「終わったー!!!って叫んだ〇〇さん」だと思うんですよ。それを話しながら飲む酒がうまいと思うんです。
もちろん、そんな問題は起きない方が良いと思います。
ただ、会社で仕事を行うってなると、一つのプロジェクトにたくさんの人間が関わってくるから、なにかしら問題が事故的に起きちゃうんですよね。その時にみんなでカバーし合えるのが良いチームですよね。要するに、一つの責任をみんなで持ち合っているのが良いチームだし、楽しい仕事です。みんなで一致団結して綱引きしてるみたいな感じです。
でも、成功体験がない仕事って「責任の押し付け合い」みたいな仕事だと思うんですよ。悪いチームですよ。
なにかトラブルが起きたら、トラブルを起こした本人のもとに近づかないようにするのが悪いチーム。
「終わったー!!!って叫んだ〇〇さん」が本当に終わっちゃうパターンです。そもそもそういうチームだと「終わったー!」って叫ぼうと思わないし。
トラブルの火がボヤのうちに、チームみんなで火を消そうとすればなんとかなるはずなのに、トラブルの火をつけた本人ですら火を消さないから気付いたらめっちゃ燃えあがっちゃうんですよね。で、火消し役が必要になって、怒りが生まれるって仕組みですよ。そりゃ打ち上げが楽しいわけがない。
会社の中で「失敗しても良いポジション」を確立するとラク。
僕はそんな考え方で会社員時代も仕事してたので、失敗してもしゃーない。くらいに思っていたんですよ。
ただ、失敗を気持ちよくするために、日頃からなんとなく「失敗しても良いキャラ」をちょこちょこ演じていました。
例えば、会社の統括的な偉いポジションの人に、大きな声で「サカイ!!」って自分のこと呼ばれた時って、フロア全体がピリッとするじゃないですか。あ、あいつ怒られるんだな。今から。的な。
で、僕はそういう時こそチャンス!!って思っちゃうんですよ。
そこから、ゆっくり僕は靴を脱いで、靴下も脱いで、うちわを引き出しから出して、構えるんですね。
ふっと息を吐いて脱力。指の先まで細心の注意をはらって、阿波踊りを踊りながら統括の前までいくわけです。ちゃんと最後まで踊ります。
そして統括の前についたら何事もなかったかのように、
「どうしました?」と聞くんですね。
これやるとフロアのピリッとした空気がフニャッとなるのがわかるんですよ。で、怒られるけど、怒られない。詰められても詰められてる感じがしない。僕も余裕をもって話を聞けるんですね。
だから、怒られる側の人間の態度も大事だと思うんですよ。悲壮感を出しすぎると怒っている相手の嗜虐心というか。とことん言わないとわかんないだろう。みたいな気持ちにさらに拍車をかけちゃう気がするんですよ。
まずは怒っている相手の怒りをどう削ぐか。
そこに注力した方がチーム的にも良いわけで、仕事全体の進みもそっちの方が良い気がします。
そして、案件が終わった後の打ち上げで話題に上がるわけです。
「阿波踊りで怒っている統括の前に向かうサカイ」の話が。
そもそも、仕事って誰かの幸せを作るためにやっていると思うんですよ。
その幸せを作っている人間が楽しくなかったら、仕事自体が良くないものになっちゃう気がします。特にデザインとかクリエイティブ系の仕事は余計にそう。
そう考えると、失敗ってなんというか、仕事におけるスパイスみたいなもんだと思えてくるんですよね。失敗が起きたら伝説を作るチャンスみたいな。
気にしなけりゃいいんです。怒っている人だって怒りたくて怒っているわけじゃないんです。ちょっと脳内がバグっているだけで、再起動したら通常通りの良い人に戻りますから。怒りたくて怒っている人からは離れてください。漆黒のブラック人材ですから、そういう人は良くないです。テイカーです。
さぁ、今日も楽しく仕事やっていきましょう!失敗、バンザイ!!