【シリーズ心と霊】心霊現象の正体‐1
霊魂の有無について
前提としてきちんとしておきたいのですが霊魂など無いということを明言したいと思います 霊魂に関しては「心身一元論(意識は生理現象なので身体を離れては意識は存在しえない)」「心身二元論(霊魂というものがあり身体はその器に過ぎない)」が対立しています
霊魂というものが身体と別に存在し得るなら薬物の影響など受けないはずなのではないでしょうか? また身体から離れれば怪我も病気も関係ないはずですよね 心と体が別物なら霊魂は身体由来のすべての痛み苦しみから解放されている事にります そうすると心霊は「苦しい」「痛い」「焼けるようだ」等訴えてこないことなります
人類なら霊魂はどのような段階で宿るのか? オウストラロピテクスかデニソワ人かネアンデルタール人か? 動物なら犬猫はOKでネズミはダメなのか? ハムスターの霊に祟られたりしないのか? 養鶏業者は霊障を受けないのか? 大型爬虫類を飼っている人が生き餌に立たられたなどと聞いたことがないですよね 知能と霊魂は別物なんでしょうか? ペットショップは祟られるし保健所なんて係員は霊障の山でしょう
論理学では二者択一なので「背理法」で証明する
論理学で言うと「ある・ない」に関しては二択なので「背理法」が使えます 簡単に言えば「ある」として合理的矛盾が一つでも指摘できれば「無い」事になるわけです この場合「有る」派は客観的に見せることが出来なければ「無い」を認めるしかありません 歴史上未だかつて生者と同様の霊体が確認された例はありません また上記の例でも矛盾だらけなので背理になるわけです
ということで以上で証明修了なのですが何故いつまでも人は霊魂があると信じたがるのでしょうか? 一言で言うと「生者の弱さ」です これは「宗教はなぜ必用か?」と同じで生者が自分の苦しみを減らすための社会装置なのです 社会装置とは社会を成り立たせるための仕掛けのことです 仏教で見ると四苦=生・老・病・死を乗り越えるための装置となります 霊魂は生きず・老いず・病気にならず・死にません 別世界にいるだけで単身赴任のようなモノです
いわゆる「霊魂」そのものは存在しない
以前シリーズの夢日記編で説明しましたように量子論を用いると意識と脳を分離することはできます しかしだからと言って「意識と身体を分離する」事は出来ません 意識にはやはり物理現象が必要だからです では何故「何もないところに霊を感じたり見たりする」のでしょうか それは心の働きの所為です
例えば「竜神という雨の神を創造する→竜神に祈ったり生贄を捧げたりする→雨が降ればOK・降らなければ祭祀のやり方か悪いか神官が悪いか」というメカニズムです これで「降雨をメカニズムとして支配する」ことが出来ます これを欲するのが人の心の弱さです 当然この祭祀を司るものは絶大な権力を持ちます 例えば卑弥呼のように「鬼道」(鬼は中国では死せる魂のことで善神か悪神となる)を使い衆を惑わすことになります
詳しく言うと「確認できない事象」「理解できない事象」「今の自分には説明できない事象」を現世超越的な「霊の仕業・神の意思」にすることによって「理解し管理下に置く」ことが出来るからです (日本におけるアニミズムの発生はこの原理) つまり自然現象を支配下に置きたいためにメカニズムを考えるのです 雨の神は龍神をはじめとして「翼ある蛇の神」としてパン・パシフィック(環太平洋)なモノですが由来は全て同じです
霊魂が肉体を離れて存在するとキリスト教(ユダヤ教やイスラム教も同様)の(地獄や極楽を仮想するなら仏教も同じ)一人一つの魂を持ちそれが永続的というか永遠に続くという信仰はある意味死の恐怖を無にすることさえできます(イスラムのジハードとか)ので便利に使われているだけです これは難しい話で「死ねば終わりなら生きてるうちはやりたいようにやるぜ」と対抗するために「死んでから苦しむぞ」がペアで必要なんですね
だが心霊現象は存在する
では心霊現象を商売にしている人たちが主張する心霊写真やら心霊ビデオやらはいったいどういうものなのでしょう 最近周知されてきましたがマスコミで流すものの大半はインチキで特定の数社が作っています これは以前暴露されてしまいましたね 鑑定する側も偽霊能者が沢山います 検証方法がないんでやりたい放題です カメラの紐が映り込んだだけなのを蛇の霊だとかはざらにあります 思いつきでなんでも言えます
https://news.careerconnection.jp/news/social/26566/
今時はカネさえかければどんな映像でも作れますから映像も声も合成・編集が可能なものは信用できません 特に「たまたま○○した」というメカニズムがわからず再現性が無いものは言いたい放題ですね しかし批判していても同じ過ちが繰り返されている以上「間違っている」だけでなく「こういう理由で間違っている 説明できるか」という合理的反論は必要です(神の御業は不可解ですなどと逃げられたら終わりですが)
実は筆者の手元にも心霊写真のネガ・ポジが一組あります これは以前生徒から託されたもので別に祟りも何もなく持ち続けているものです 内容は修学旅行の際に広島の原爆ドームの前で写されたもので数人の女生徒の集合写真です 御互いの重ねられた手の間に明らかに違う手が挟まっている写真で物理的にはどう見てもそこに手があるはずが無くまた手を挟もうとしても不可能な位置関係なのです
ということでインチキとは考えられずいわゆる心霊写真に該当するのですが別に霊障も何もなくもう何十年も所持しています これは大事な証拠に該当しますので保管しているのですがこの物理的メカニズムを説明しなければなりません これを「霊体を見ていないのに何故写真には映るのか」という問いとしたいと思います
では心霊現象とは何か?
本当の心霊写真に共通なのは「偶然映り込んだ」「その時には霊を見ていない」ということです 逆にこれに反するものはインチキ・合成の類と判断できます またこれだけデジタルカメラ(スマホ搭載のものを含む)が普及したかつてないカメラ大国日本でなぜ心霊写真の撮影数が激増しないのか? テレビ番組がロケに行くとカメラが故障することはありますが霊体が映り込むことは無いのはなぜでしょう?
此の問いの答えは「霊は銀塩写真にしか映らないから」と考えればつじつまが合います ここで銀塩写真(フィルムと印画紙を用いた以前の写真印画方式)の原理を簡単に説明します 銀塩と呼ばれるようにハロゲン化銀=塩化銀を感光材(光に会うと変化する=光化学反応)を用いて記録を取る方式です つまり主体は化学反応です
言ってみれば霊が写真に映るためには「霊がいること・光を反射していること」が絶対条件ではなく「化学反応が起きていること」が絶対条件なわけです 心霊写真に映る=心霊現象とすればその場にはハロゲン化銀に化学反応を起こさせる何らかのエネルギーがあることになります また心霊写真はやたらに映ったりしないことから切っ掛けとなる条件があるはずです
そのきっかけは勿論浮遊霊や地縛霊ではなくそこにいる人間と考えるのが合理的です 地縛霊が原因ならそこで写真を撮った場合ほとんどの写真に映らなければなりませんがそういうことはありません 人間がトリガーとなって化学反応を起こさせているのです つまり「霊能力」ではなくてある種の「能力」なんです これはポルターガイスト現象なども該当します(超ESP仮説ではありません)
心霊現象を科学で説明する
ではそのメカニズムを簡単に説明します まずその能力者をAさんとします Aさんがある場所に行くと引き金が引かれ能力が発現します それは識域下ふつうは無意識と呼ばれる状態で働くのでAさん自体には化学反応を促進しているという認識はありません
動かしているのは心霊写真の場合はハロゲン化銀の分子なので当に微小な力です これは日常に現れても機会が故障したようになるとかモニター画面が乱れる程度のノイズでしかありません しかし中にはモノを動かしたりできる人もいるでしょう そうなると話はポルターガイストということになります
申し訳ありませんが宗教と同じように科学も十分に説明するにはスペースがないので分けて書きます ともかく心霊現象はそこにいる人間の隠れた力によるものだと筆者は考えています 念写も同じ能力でしょう 念力も遠隔透視も使わず空間の記憶を読んでハロゲン化銀に反応を起こしているだけです
またここに真性異言と呼ばれる現象がああります 何かに憑かれたようになって学習したこともない言語を話す現象です これなど空間の記憶を読んでいるなら簡単にできますが単純なテレパシーでは説明が不可能でしょう 超能力はあくまで物理現象のメカニズムを説明しようとする牽強付会であって正解ではないと筆者は考えています
それでは科学的側面を深掘りするために次稿に進みたいと思います 物理関係の説明や式が多く出ますので苦手な方は跳ばして頂いても大丈夫です
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